2018年11月25日、東京競馬場でジャパンカップ(GI/芝2400m)が行われる。シュヴァルグラン、スワーヴリチャード、アーモンドアイ、キセキ、サトノダイヤモンドらが出走するが、どんなレースが展開されるのか? 台頭する可能性を秘めた伏兵とは?
今回はジャパンカップの枠順傾向を見ていこう。
過去10年のデータを振り返ることで、枠順の有利不利を導き出していく。レースの命運を左右する要素になる可能性もあるだけに、しっかりと頭に入れておきたいところだ。
目次
過去10年の枠順傾向
まずは過去10年の枠順別の傾向を見ていこう。(※以下、特別な注釈がない限り、データは10番人気以内の馬が対象)
1枠 ( 3- 2- 2- 6/13 )
勝率 23.10% │ 単勝回収値 157
複勝率 53.80% │ 複勝回収値 123
2枠 ( 1- 0- 2-10/13 )
勝率 7.70% │ 単勝回収値 68
複勝率 23.10% │ 複勝回収値 44
3枠 ( 2- 1- 1- 4/ 8 )
勝率 25.00% │ 単勝回収値 155
複勝率 50.00% │ 複勝回収値 122
4枠 ( 1- 0- 0-11/12 )
勝率 8.30% │ 単勝回収値 17
複勝率 8.30% │ 複勝回収値 10
5枠 ( 0- 3- 0- 8/11 )
勝率 0.00% │ 単勝回収値 0
複勝率 27.30% │ 複勝回収値 72
6枠 ( 0- 1- 0-11/12 )
勝率 0.00% │ 単勝回収値 0
複勝率 8.30% │ 複勝回収値 24
7枠 ( 1- 0- 2-12/15 )
勝率 6.70% │ 単勝回収値 61
複勝率 20.00% │ 複勝回収値 51
8枠 ( 2- 3- 1-10/16 )
勝率 12.50% │ 単勝回収値 297
複勝率 37.50% │ 複勝回収値 116
東京芝2400mは東京競馬場をぐるっと一周するコース設計となっている。内枠の馬は距離をロスすることなくレースを運べる可能性が高い。反対に外枠の馬たちは距離をロスするリスクを常に抱えている。
実際、ジャパンカップでも内枠の成績がいい。特に1枠は複勝率53%、単複回収値ともに120オーバーと、全枠順の中で最も優れた成績となっている。
同じ東京芝2400mで行われる日本ダービーでも1枠が圧倒的に有利であることから、ジャパンカップでも基本的には「内枠有利」と考えてよさそうだ。
ただし、8枠の成績が1枠に次いでいいように、外枠が全くダメというわけではない。今年のダービーでも外枠に入ったワグネリアンが不利をもろともせずに勝ちきってみせた。
外枠に入ったとしても力のある馬や大胆なレース運びができる馬に関しては注意が必要だ。
人気馬の枠順傾向は?
なお、この傾向は人気薄の馬を除いても同じように見られる。以下は1〜5番人気の馬のみを抽出したデータだ。
1枠 ( 3- 2- 1- 2/ 8 )
勝率 37.50% │ 単勝回収値 256
複勝率 75.00% │ 複勝回収値 133
2枠 ( 1- 0- 2- 5/ 8 )
勝率 12.50% │ 単勝回収値 111
複勝率 37.50% │ 複勝回収値 72
3枠 ( 2- 0- 0- 2/ 4 )
勝率 50.00% │ 単勝回収値 310
複勝率 50.00% │ 複勝回収値 85
4枠 ( 1- 0- 0- 5/ 6 )
勝率 16.70% │ 単勝回収値 35
複勝率 16.70% │ 複勝回収値 20
5枠 ( 0- 2- 0- 5/ 7 )
勝率 0.00% │ 単勝回収値 0
複勝率 28.60% │ 複勝回収値 41
6枠 ( 0- 1- 0- 4/ 5 )
勝率 0.00% │ 単勝回収値 0
複勝率 20.00% │ 複勝回収値 58
7枠 ( 1- 0- 1- 3/ 5 )
勝率 20.00% │ 単勝回収値 184
複勝率 40.00% │ 複勝回収値 72
8枠 ( 1- 2- 0- 4/ 7 )
勝率 14.30% │ 単勝回収値 94
複勝率 42.90% │ 複勝回収値 57
ジャパンカップは原則として「強い馬が普通に走るレース」だ。だから人気馬の好走率は高い。
特に内枠となると、ほとんど好走率は50%に上る。1枠に限っては3着内率が75%。有力馬が1枠に入った場合、ほとんど好走しているわけだ。
まとめ
まとめると、ジャパンカップは原則として「内枠有利」と言える。特に有力馬が入った場合は好走率が高く、無視することができない存在となる。
特に1枠の成績が高いため、人気馬・人気薄に限らず注意が必要だ。
ただし、外枠が全くダメというわけではない。枠順を見て外枠を切り捨てるようなことはしないほうがよさそうだ。