本日はいよいよ、東京競馬場で牡馬クラシック第2戦の東京優駿・日本ダービー(GI/芝2400m)が行われる。
開催に際し、競馬TIMES編集部では“オススメの1頭”をピックアップ。今回は、その馬がなぜ強調できるのか、という点を解説していく。
日本競馬の祭典はどのようなレースになるのだろうか? その馬が激走する可能性が高い理由とは? 検証を開始していこう。
目次
オススメの1頭とは?
その馬の名は……
スワーヴリチャード
である。
プロフィール
父 | ハーツクライ |
---|---|
母 | ピラミマ |
母の父 | Unbridled’sSong |
母の母 | CareerCollection |
性別 | 牡 |
馬齢 | 3 歳 |
生年月日 | 2014年3月10日 |
毛色 | 栗毛 |
馬主 | (株)NICKS |
調教師 | 庄野靖志(栗東) |
生産牧場 | ノーザンファーム |
産地 | 安平町 |
馬名意味 | 冠名+人名より |
では、なぜスワーヴリチャードが強調できるのか? その理由を挙げていく。
オススメの理由1 フィルターに合致
競馬TIMESでは、日本ダービー開催に際し、いくつかの検証を行ってきた。その内の一つの考察で、「5つの消し」というものがあった。スワーヴリチャードはこの条件に一つも当てはまっていない。
ポイント1 超人気薄は消し!
ポイント2 外枠は消し!
ポイント3 馬体重の軽い馬は消し!
ポイント4 後方一気は消し!
ポイント5 1、2月生まれは消し!
※詳細は記事にて。
明確なマイナス要素がない、という点は一つの強調材料だろう。
オススメの理由2 ハーツクライ産駒の力
ハーツクライ産駒はJRAで屈指の“勝負強い血統”として知られている。大本命でレースに臨むより、伏兵という立場で真価を発揮するのだ。
例えばヌーヴォレコルトを思い出してみてほしい。当時、オークスの圧倒的一番人気に押されていたのはハープスターだった。しかし、ヌーヴォレコルトは直線で堂々と抜け出し、ハープスターを振り切ってみせた。
もともとハーツクライは現役時代にディープインパクトを破った実績を持つような馬だ。大一番での勝負強さは折り紙つきといえる。
実際、東京芝2400mのGIにおけるハーツクライ産駒の成績を見てみると……
種牡馬 | 着別度数 |
---|---|
ハーツクライ | 3- 2- 3-11/19 |
勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|
15.8% | 42.1% | 157 | 128 |
集計期間:2011. 4.30 ~ 2017. 5.21
※10番人気以内
ご覧の通り、驚異的な成績を残していることが分かる。
オークスをヌーヴォレコルトが、ダービーをワンアンドオンリーが制していて、東京芝2400mの実績は十分だ。
ちなみにそのワンアンドオンリーは皐月賞で差し遅れ、ダービーで巻き返したという実績を持っている。
オススメの理由3 四位洋文
そして鞍上も心強い。実は四位洋文騎手は、東京芝2400mのGIで最も強調できる騎手の一人なのだ。
過去10年の東京芝2400mのGIにおける騎手別の成績を見てみよう。
騎手 | 着別度数 |
岩田康誠 | 5- 1- 3-14/23 |
武豊 | 3- 1- 2-18/24 |
横山典弘 | 3- 0- 0-19/22 |
四位洋文 | 2- 2- 2-10/16 |
M.デム | 2- 1- 2- 8/13 |
川田将雅 | 2- 1- 1-15/19 |
ルメール | 2- 1- 1- 9/13 |
福永祐一 | 1- 3- 2-16/22 |
内田博幸 | 1- 2- 1-19/23 |
戸崎圭太 | 0- 3- 0-13/16 |
松岡正海 | 0- 0- 2-17/19 |
北村宏司 | 0- 0- 2-11/13 |
松山弘平 | 0- 0- 0- 4/ 4 |
藤岡佑介 | 0- 0- 0- 9/ 9 |
柴田大知 | 0- 0- 0- 7/ 7 |
騎手 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
岩田康誠 | 21.70% | 39.10% | 170 | 83 |
武豊 | 12.50% | 25.00% | 64 | 58 |
横山典弘 | 13.60% | 13.60% | 77 | 39 |
四位洋文 | 12.50% | 37.50% | 88 | 174 |
M.デム | 15.40% | 38.50% | 330 | 126 |
川田将雅 | 10.50% | 21.10% | 50 | 30 |
ルメール | 15.40% | 30.80% | 46 | 46 |
福永祐一 | 4.50% | 27.30% | 53 | 165 |
内田博幸 | 4.30% | 17.40% | 138 | 41 |
戸崎圭太 | 0.00% | 18.80% | 0 | 34 |
松岡正海 | 0.00% | 10.50% | 0 | 93 |
北村宏司 | 0.00% | 15.40% | 0 | 52 |
松山弘平 | 0.00% | 0.00% | 0 | 0 |
藤岡佑介 | 0.00% | 0.00% | 0 | 0 |
柴田大知 | 0.00% | 0.00% | 0 | 0 |
複勝率37.5%は騎乗する全騎手の中で3位の好成績だ。しかも回収率が凄まじい。複勝回収値174はダントツのトップである。人気馬だけでなく、人気薄の馬も馬券圏内に持ってきている、ということだ。
さらに詳細を見ていくと、驚くべきことが分かる。
日付 | 馬名 | 着順 |
---|---|---|
2017.5.21 | ミスパンテール | 10 |
2016.5.29 | レッドエルディスト | 9 |
2016.5.22 | ペプチドサプル | 5 |
2011.11.27 | ジャガーメイル | 3 |
2011.5.29 | リベルタス | 止 |
2011.5.22 | グルヴェイグ | 14 |
2010.5.30 | ルーラーシップ | 5 |
2010.5.23 | アプリコットフィズ | 6 |
2009.11.29 | レッドディザイア | 3 |
2009.5.24 | レッドディザイア | 2 |
2008.11.30 | ディープスカイ | 2 |
2008.6.1 | ディープスカイ | 1 |
2008.5.25 | ライムキャンディ | 12 |
2007.11.25 | ウオッカ | 4 |
2007.5.27 | ウオッカ | 1 |
2007.5.20 | ピンクカメオ | 5 |
集計期間:2007. 5.20 ~ 2017. 5.21
5着までをカウントすると(2−2−2−1−3−6)となる。つまり、掲示板率は50%を遥かに超えているのだ。
そしてご存知の通り、四位騎手はダービー連覇を成し遂げた実績を持っている。
まとめ
いかがだっただろうか? スワーヴリチャードにはマイナス要素がなく、強調材料がいくつもあることが分かった。
馬券の軸にするもよし、相手に加えるもよし。どんな扱いにするにせよ、気にかけてみるのがいいのではないだろうか。