(C)yusukekeiba

2018年12月28日、中山競馬場でホープフルステークス(GⅠ/芝2000m)が行われる。アドマイヤジャスタ、ニシノデイジー、ブレイキングドーンなど有力馬がいるが、その中でも注目は良血馬で2戦2勝のサートゥルナーリアだろう。断然の1番人気に応えるその姿に大物だと思う人は多いだろう。

サートゥルナーリアの前走は萩ステークスだったが、ブレイキングドーンの競走除外で7頭でのレースとなる。アカネサスがややスローで逃げ、サートゥルナーリアは3番手4番手で折り合いをつけ直線に入る。上がり3ハロンのタイムはそれほどでもなかったが、直線で抜け出すと脚色の違いを見せ、2馬身近い差を見せる完勝だった。

こうなるとサートゥルナーリアで仕方ないとなるところだが、果たして本当にそうか。2歳戦は人気馬に対して信用できない。色々な不安があるように見えて仕方なく、いくつか疑問を呈していきたい。


不安① 前走の勝ちタイムが微妙

サートゥルナーリアは萩ステークスを1分49秒6で勝った。このタイムは2002年以降今の条件で行われるようになってからワースト2だ。ワースト1は去年の萩ステークスで去年のホープフルステークス勝ち馬タイムフライヤーの1分49秒7だが、この時は重馬場だった。そう考えるとこの勝ちタイムでは強調できない。萩ステークスは出世レースの1つであることに間違いはないが、このタイムでは本当に通用するのか。

新馬戦を見ても確かにディープダイバーなど未勝利を勝ち上がった馬はいるが、2勝目に手が届かない。ディープダイバーは朝日杯で5着だからそれを見れば強調材料なのかもしれないが、相手なりに走るだけという可能性もある。良血馬で2戦2勝となれば人気になるのは当然だが、本当にそれだけの馬かということはしっかりと見ておかなければならない。

不安② 関東への初輸送

1倍台に支持され、複勝に1億円を入れた人もいたとされる朝日杯フューチュリティステークスでのグランアレグリアだったが、結果は3着に敗れた。その理由は輸送、輸送してもプラス体重だったことなどが挙げられる。レイデオロの弟レイエンダも初輸送でポテンシャルを発揮できなかった。それだけ輸送というのは馬にとって相当なストレスだ。それが2歳馬となれば余計だろう。

グランアレグリアの場合、初輸送という不安要素が重箱の隅を突くような印象を与えたのはそれまでのパフォーマンスが段違いで多頭数も牡馬との戦いも克服していたからだ。ところがサートゥルナーリアは多頭数も経験していない、パフォーマンスもそこまで突き抜けていたわけでもない。そうなると初輸送という要素が重くのしかかるのではないか。

不安③

血統面の不安というのは実はそこまで気にしなくていい部分であり、アーモンドアイもそうだったが、母が長い距離でそれなりに活躍していた分、それを残しつつスピードをプラスした形になった。ロードカナロア産駒だから中山2000メートルが持たないという発想には与しないが、産駒成績を見ると距離延長に弱い、中山ではやや成績が落ちるなど不安要素があるのも事実だ。

アーモンドアイやステルヴィオの活躍があるだけにロードカナロア産駒でも2000は持つという認識になりやすいが、一方で短距離での活躍が目立つことも明らかだ。母方の血統的に2000メートルはこなせても不思議ではない。しかし、2000がギリギリだった場合にハードなレースになるとどうか。そこを考えると直線で反応しないということもあるだろう。これはミルコ・デムーロ騎手の乗り方がキーとなりそうだ。

まとめ

サートゥルナーリアは下馬評の高い馬ではあるが、アーモンドアイがそうだったように一戦ごとに不安を打ち消すような規格外な馬かどうか、そこを見極めたい。今のところ不安材料が多い馬であり、惨敗をしてもおかしくはない。ただすべては机上の空論だったとあざけ笑うような勝ち方をするかもしれない。そのどちらに賭けるかが競馬だが、惨敗をする方に可能性を見出したい。

400口で35万、募集価格は1億円以上とかなりの馬であることは間違いなく、出資者の方は期待に胸が躍るだろう。社台グループでのすみ分けでここになったのかは分からないが、朝日杯の方が適鞍だったように思う。計算でどうにもならないのが競馬だ。ここで思いもよらぬ敗戦も十分にあり得る。

おすすめの記事