2021年2月28日、阪神競馬場で阪急杯(GⅢ/芝1400m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるインディチャンプ、レシステンシア、ダノンファンタジー、クリノガウディー、ベストアクターらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
過去10年のデータを参考にしていく。
目次
阪急杯の人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気は2勝、2着も3着も2回ずつ。なかなか人気でも勝てないのがこのレースで、適性でどうにでもなることが数字にも出ている。
伏兵馬もどんどんやってくるのが阪急杯。万馬券狙いで勝負に出ても十分妙味を感じさせるレースである。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 阪神カップ組の取捨選択
先週の京都牝馬ステークスはイレギュラーだったが、元々阪神1400の重賞といえば阪神カップと阪急杯。そのうち、前走阪神カップ組が直結しやすいのは当然と言えば当然か。
前走2人気以内、もしくはコンマ5秒負けまで。少なくとも阪急杯で連対した馬はこのどちらかに該当している。
該当馬はインディチャンプ、ダノンファンタジー、ジャンダルムなど。特にインディチャンプは初めての1400を考えれば十分だった。
予想参考データ② 京都牝馬ステークスからわかること
先週の京都牝馬ステークスも阪急杯と同条件だったが、イベリスの逃げ切り勝ちで、去年の阪神カップとほぼ同じタイムだった。
勝ったイベリスは先週最も不安要素の少ない馬としてピックアップし期待通り1着だったが、阪神巧者という部分があった。2着ギルデッドミラーも阪神での実績がある。その前までは人気で負け続けたが、阪神1400が適していた。3着ブランノワールはこの馬も阪神で実績がある。
リピーターが来やすいのも阪神1400重賞の昔からの傾向である。すると人気馬でやや厳しいのはクリノガウディー、そして、阪神では取りこぼしが目立つインディチャンプか。
予想参考データ③ それぞれの馬の前走レベル
ダノンファンタジーやインディチャンプ、クリノガウディーの前走は阪神カップだったが、勝ちタイム的にはまずまず。ダノンファンタジーの会心の競馬で、着差以上の完勝。インディチャンプもよかったが、上がりタイムはダノンファンタジーとさほど変わらず。クリノガウディーはやや切れ負け感があった。
レシステンシアの前走はマイルチャンピオンシップだったが、残り400から200までのラップタイムが最速だったことを見ても、逃げたレシステンシアには酷。ただ元々1400でも実績がある馬、阪神でも一定の成績を残しており、激走しても不思議ではない。
クリノガウディーの前走はシルクロードステークスだったが、これはモズスーパーフレアを突きに行った分で、惨敗を喫した。いくら58キロとはいえ情けない負け方に見えた。
ベストアクターの前走は去年の阪急杯だったが、去年は何かとモメたレースであり、ごちゃついている中で勝った印象が強い。1年の休み明けはきつく見えるが。
2021年の危険な人気馬は?
クリノガウディーは人気になる見込みだが、前走があまりにも負けすぎ。56キロは魅力ではあるが、去年からの歯車の狂いはそう簡単に改善されないか。阪急杯の好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、ベストアクターは3つ目の消しデータに合致している。いくらなんでも1年の休み明けは堪えるはず。
反対にレシステンシアは危険なデータに一つも当てはまらない。前走は健闘した部類で、劣悪な馬場だった桜花賞、間髪入れずに走ったNHKマイルカップも頑張った。そして、1400では負け知らず。阪神1400はこの馬に合っている可能性は十分にある。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、レシステンシアと言えそうだ。