2019年7月14日、函館競馬場で函館記念(GⅢ/芝2000m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの勝ち馬候補を予想していく。
レースを楽しむ上でも馬券を買う上でも、勝ち馬の予想は欠かせない要素だ。明らかな傾向や注目のデータから、主役候補を導き出していこう。
人気が想定されるエアスピネル、ステイフーリッシュ、ポポカテペトル、マイスタイル、レッドローゼスなどは過去の好走馬のデータと合致しているのだろうか?
なお、特に明記していない場合は過去10年のデータを対象とする。
目次
函館記念の勝ち馬傾向
過去10年のデータを見ると、勝ち馬全10頭が5番人気以下で、勝ち馬は比較的上位人気が強い。ただ、2、3着は20頭中18頭が7番人気以下で、10年中6年で2桁人気が3着以内に入っている。紐荒れでの波乱が多い。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① オープンクラスで3着以内の実績が不可欠
まず重賞実績に目を向けると、勝ち馬10頭中7頭に重賞で3着以内の実績。残る3頭にはオープン特別で3着以内の実績があった。
さらに距離実績を見ると、勝ち馬全10頭が1000万下クラス以上の芝2000m以上で勝っており、うち9頭は芝2000mで勝っていた。
予想参考データ② 前走は5月以降のオープンクラスで5着以内が理想
前走のクラス別成績は以下の通り。
1600万下(0-0-1-5)
勝率 0.0% │ 連対率0.0% │ 複勝率16.7%
オープン特別(2-5-3-63)
勝率 2.7% │ 連対率9.6% │ 複勝率13.7%
GⅢ(4-2-3-27)
勝率 11.1% │ 連対率16.7% │ 複勝率25.0%
GⅡ(4-1-1-15)
勝率 19.0% │ 連対率23.8% │ 複勝率28.6%
GⅠ(0-2-2-17)
勝率 0.0% │ 連対率9.5% │ 複勝率19.0%
また、前走着順は以下の通り。
前走1着(2-0-1-16)
勝率 10.5% │ 連対率10.5% │ 複勝率15.8%
前走2着(1-0-1-6)
勝率 12.5% │ 連対率12.5% │ 複勝率25.0%
前走3着(3-2-1-9)
勝率 20.0% │ 連対率33.3% │ 複勝率40.0%
前走4着(1-0-0-10)
勝率 9.1% │ 連対率9.1% │ 複勝率9.1%
前走5着(2-1-1-7)
勝率 18.2% │ 連対率27.3% │ 複勝率36.4%
前走6~9着(1-5-2-29)
勝率 2.7% │ 連対率16.2% │ 複勝率21.6%
前走10着以下(0-2-4-51)
勝率 0.0% │ 連対率3.5% │ 複勝率10.5%
勝ち馬10頭中9頭の前走が5月以降の重賞、もしくは6月以降のオープン特別で、うち8頭が掲示板を確保。掲示板を外していた1頭も、GⅡで6着だった。
予想参考データ③ 高齢馬も活躍
年齢別成績は以下の通り。
3歳(0-0-1-2)
勝率 0.0% │ 連対率0.0% │ 複勝率33.3%
4歳(1-3-0-10)
勝率 7.1% │ 連対率28.6% │ 複勝率28.6%
5歳(3-0-5-30)
勝率 7.9% │ 連対率7.9% │ 複勝率21.1%
6歳(2-1-3-42)
勝率 4.2% │ 連対率6.3% │ 複勝率12.5%
7歳(3-3-0-25)
勝率 9.7% │ 連対率19.4% │ 複勝率19.4%
8歳以上(1-2-1-11)
勝率 6.7% │ 連対率20.0% │ 複勝率26.7%
9歳以上(0-1-0-9)
勝率 0.0% │ 連対率10.0% │ 複勝率10.0%
予想参考データ④ 東西ほぼ互角
美浦(4-3-4-56)
勝率 6.0% │ 連対率10.4% │ 複勝率16.4%
栗東(6-7-6-73)
勝率 6.5% │ 連対率14.1% │ 複勝率20.7%
予想参考データ⑤ ハンデ54~56kgが活躍
勝ち馬10頭中9頭がハンデ54~56kg。ハンデが重くもなく軽くもない馬が中心になる。トップハンデは【1・2・0・7】。
2019年の主役候補は?
中心になるのは、6歳でハンデ56kgのドレッドノータス。GⅢ・京都2歳S、オープン特別・アンドロメダSを含め、全5勝を芝2000mでマークしており、距離延長で前進が見込める。
5歳でハンデ56kgのレッドローゼスは、前走の福島民報杯でオープン初勝利を飾った勢いが魅力。重賞でも期待できる。
7歳のブラックバゴは、芝2000mでオープン特別を含めて3勝し、重賞でも2着1回、3着1回の実績がある。ハンデは55kgと手頃で、函館芝2000mで勝っている点も強調材料になる。
4歳のステイフーリッシュは京都新聞杯を勝っており、芝2000mの重賞で2着1回、3着3回と実績豊富。ハンデ57.5kgがどうかも、チャンスは十分だ。
巴賞を勝った8歳のスズカデヴィアスは、芝2000mで新潟大賞典を勝っている。こちらもハンデ57.5kgがどうかも、昨年のこのレースで0.3秒差の5着と善戦しており、高齢でも侮れない。