エルムS2020の競馬予想分析!3つのデータから導く危険な人気馬

2020年8月9日、札幌競馬場でエルムステークス(GⅢ/ダート1700m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。

馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。

人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。

「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。

果たして、人気が想定されるタイムフライヤー、ハイランドピーク、アナザートゥルース、ウェスタールンド、エアスピネルらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。

新潟開催だった2009年、函館開催だった2013年を除く過去10年のデータを参考にしていく。


目次

エルムステークスの人気馬成績

過去10年のデータを見ると、1番人気は2勝、2着は1回、3着は3回。1番人気の2勝はいずれも1倍台、2倍台になると連対すらないので、傾向はややはっきりしているか。

おおむね人気サイドで決まりやすく、単勝50倍以上の馬は3着以内もない。一方で3着に30倍台、40倍台の馬が5頭も来ているため、券種次第で狙い方を変えるのも手だ。

ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。

予想参考データ① 前走地方競馬組の取捨選択

前走地方競馬(2- 3- 4-16)
勝率 8.0% │ 複勝率 36.0%

中距離の交流重賞はいったん落ち着く夏。地方で戦ってきた中央馬がエルムステークスに参戦するケースは多く、数字的にも有力な存在と言える。

ここ数年の傾向は盛岡ダート2000メートルで行われたマーキュリーカップ組。2017年人気薄で3着に入ったドリームキラリは、前走は明らかに距離が長すぎたがそれでもコンマ5秒負けでとどめ、距離短縮で3着に入っている。

距離短縮を考えると、アルクトスは距離延長になり微妙。今年の地方組はわずかしかいないため、多少軽視してもいいか。

予想参考データ② マリーンステークス組の取捨選択

エルムステークスのステップレースになりやすいのがマリーンステークス。函館と札幌の違いこそあるが、同じ距離であるため、数字的にもいいものを残す。

狙い方もはっきりしている。1番人気1着、2番人気2着などマリーンステークスで人気もしくはそれに準ずる成績だった馬しか過去10年は来ていない。

マリーンステークス1番人気13着惨敗のリアンヴェリテは厳しいか。タイムフライヤーはクリアしており、マリーンステークス組を1頭に絞るのも有効かもしれない。

予想参考データ③ 4コーナー3番手以内

小回りの札幌競馬場、最後の直線だけで差し切るのは至難の業。4コーナー3番手以内で3着に入った馬は、過去10年で22頭もおり、3番手以内が最高のポジションなのは間違いない。

傾向は2つに分かれ、一貫した先行馬、ポジションを上げていった馬の2つに分かれ、後者に関しては過去にそのやり方で結果を出しているかが問われる。

大外枠に入ったタイムフライヤーだが、その手の競馬はあまりしていない。ルメール騎手がうまくいけるかどうか、ここがポイントだろう。

2020年の危険な人気馬は?

エアスピネルは人気になる見込みだが、前走は鞍上のナイスプレーに助けられた感もあり、1400メートルという距離にハマった可能性もある。ダートでまして1700メートル、いくら武豊騎手になったとして、条件が好転したとはいえない。エルムステークスの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。

また、タイムフライヤーは3つ目の消しデータに合致している。ダートで新境地を見せてはいるが、どちらかといえば直線の距離は長い方がいい。外枠に入り、競馬はしにくそうだが。

反対にハイランドピークは危険なデータに一つも当てはまらない。前走が8か月半の休み明け、プラス16キロ、斤量58キロと厳しい条件だったが3着に健闘した。2年前の覇者、去年は2着、条件的には一番整っている。餅は餅屋ではないが、ダートはダート馬、意地を見してほしいところだ。人気馬の中で最も不安要素が少ないのは、ハイランドピークと言えそうだ。

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