貫禄を見せつけるか――。
2018年2月17日、東京競馬場でダイヤモンドS(GⅢ/芝3400m)が行われる。数少ない長距離重賞の1つであり、関東馬はここをステップに天皇賞に向かう馬も多い。また平地ではステイヤーズSに次ぐ長さの距離であり、生粋のステイヤーが集う。
今年の注目は2014年、2015年と連覇を成し遂げたフェイムゲームだ。今回は現役のステイヤーの王者とも言えるアルバートがいないこと、その他重賞馬不在という背景からもフェイムゲームが人気を集めるだろう。
果たしてフェイムゲームはアルバート不在のダイヤモンドSを勝ち3勝目を挙げるが出来るのか?
今回はフェイムゲームの不安要素を紹介する。
目次
不安要素① 年齢
ダイヤモンドSの過去10年のデータを見ると4歳馬の成績が良く、次いで5歳馬、6歳馬というふうに年齢が上がるにつれて成績が下降している。また7歳馬は勝ち馬がいるが8歳馬以上になると複勝率ですら僅か10%に満たない数字となっている。
フェイムゲームも例外ではなく、4歳時に初制覇、5歳時に連覇を達成。続いて6歳時では3着、昨年の7歳時では6着とデータが示すように年齢とともに成績が下降していることがわかる。昨年はその後、目黒記念制覇、ステイヤーズSでアルバートに次ぐ2着など年齢のわりにはまだまだ健在ともいえる実績を残しているが、8歳になった今年は更なる上積みは期待できずデータが示すように厳しい戦いが予想される。
不安要素② 脚質
過去10年のデータを見ると中団でレースをしていた馬の成績がとび抜けて良い。続いて先行、逃げが良い結果を残しており、後方、特に追い込みなどの直線一気では複勝率で見ても10%にも満たない。長距離レースゆえにスローペースになりやすいことが原因だろう。逆に後方でレースをしていても途中で動いていった馬は結果を残している。これはもう騎手に委ねるしかないといえる。
フェイムゲームは後方でレースをするタイプであり、途中で動くというよりも直線一気のタイプである。今までのようなレースでは厳しいといえる。しかし、前走では先行して結果を残しており、今回も先行出来ればまだ希望はある。ルメール騎手の騎乗に注目したい。
不安要素③ ハンデ
過去10年の勝ち馬は53kg~58kgである。出走頭数を考えれば53~57kgが最も良い結果となっている。今回フェイムゲームは58.5kgであり、過去58.5kgで勝った馬はいない。4歳や5歳次の充実期ならば好走する可能性もあるが、8歳となり年齢的に衰えを感じさせる今ではこのハンデは苦しいのではないだろうか?
まとめ
いかがだっただろうか? 長距離の絶対王者アルバートがおらず、他に有力馬らしい馬もいない今回はフェイムゲームは負けられない立場といえる。しかし時折好走を見せているものの年齢的な衰えは隠せず、データが示すとおり人気とは裏腹に苦戦を強いられるのではないだろうか?ここまで不安要素がありながらもここを勝ち長距離路線の王者への道を再び歩むことを期待しよう。