2018年12月2日、中京競馬場でチャンピオンズカップ(GI/ダート1800m)が行われる。オメガパフューム、ルヴァンスレーヴ、ケイティブレイブ、ゴールドドリーム、サンライズソアらが出走するが、どんなレースが展開されるのか? 台頭する可能性を秘めた伏兵とは?
今回は好走馬を導き出す上で気になる“あるデータ”を紹介していこう。
格式高いチャンピオンズカップではいくつか明確な傾向が出ている。例えばある条件に合致する場合、過去10年で勝率がゼロというデータも存在する。
果たして、そのデータとは? 順を追って見ていくことにしよう。
目次
3歳馬の不振の背景
結論から書くとチャンピオンズカップは3歳馬にとって厳しいレースだ。
ダートは芝に比べて脚にかかる負担が小さい。だから芝馬に比べてダート馬は息長く活躍する傾向にある。芝路線なら6歳になればもう高齢馬の分類に入るが、ダート路線では6歳になっても成績は落ちない。
しかも芝馬に比べてダート馬は種牡馬価値が低いため、長く現役を続ける傾向にある。芝の歴史的な名馬ならほぼ確実に5歳のうちに引退するが、ダート馬の場合は6歳になっても7歳になっても成績を残せる限りは引退しないことが多い。
要するにダート路線の場合、超一流馬が現役を続けるため、3歳馬にしわ寄せが来るわけだ。
チャンピオンズカップで3歳馬が不振な理由
さらにチャンピオンズカップの場合、舞台設定からして「古馬有利、3歳馬不利」が明確になっている。
なぜなら斤量の設定が3歳にとって厳しいものになっているからだ。
もともと秋に行われるダート最高峰のレースだったジャパンカップダートは古馬「57キロ」に対し、3歳馬「55キロ」だった(牝馬はいずれも2キロ減)。
しかし2008年に阪神開催になったことをきっかけに、3歳馬の斤量が55キロから56キロに見直された。もちろん、古馬は据え置きだ。
わずか1キロの差だが、大きな一キロ差になることになった。
ジャパンカップダート時代は3歳馬が優勝することも珍しくなかった。クロフネ、カネヒキリの歴史的名馬に加えて人気薄のアロンダイトが優勝することもあった。
しかし、2008年以降、3歳馬は一度も優勝できていない。
3歳 ( 0- 2- 2- 18/ 22 )
勝率 0.00% │ 単勝回収値 0
複勝率 18.20% │ 複勝回収値 104
一度、12番人気のゴールデンチケットが激走したため複勝回収率を押し上げているものの、好走率は低迷している。何より勝ち馬が1頭も出ていない。
ゴールドドリーム、ノンコノユメ、カジノドライブ、サクセスブロッケンといった後の名馬が人気に支持されたが、勝つことはできなかったのだ。
まとめ
いかがだっただろうか? チャンピオンズカップは3歳馬に厳しい舞台設定にあり、ダート路線そのものが3歳馬に厳しいことが分かっただろう。
今年はJBCクラシック2着のオメガパフューム、GI3勝のルヴァンスレーヴらが出走を予定しているが、彼らにとっても厳しい戦いになることは間違いなさそうだ。