チャンピオンズカップ2017の予想分析...ラップタイム傾向から浮上する好走馬は?

2017年12月3日、中京競馬場でチャンピオンズカップ(GI/ダート1800m)が行われる。

昨年の覇者・サウンドトゥルーを筆頭に、アウォーディー、テイエムジンソク、ケイティブレイブ、ロンドンタウン、カフジテイクなどが出走し、ハイレベルな戦いが予想される。

今回は、2014~2016年のラップタイム、および中京ダート1800mのコース形状から、このレースを分析していく。


目次

過去3年のラップ傾向とコース形状

年度 馬場 ~1F ~2F ~3F ~4F ~5F ~6F ~7F ~8F ~9F 前半4F 後半4F
2016 良 12.7 10.7 12.9 12.5 11.8 11.8 12.4 12.3 13.0 48.8 49.5
2015 良 12.5 10.7 12.3 12.5 12.2 12.3 12.5 12.5 12.9 48.0 50.2
2014 良 12.6 11.7 13.2 12.9 11.9 12.2 12.4 11.7 12.4 49.4 48.7

ここで、各年の前半4Fと後半4Fのタイムに着目すると、2016年・2015年はともに前半4Fのほうが速いのに対し、2014年は後半のほうが速くなっている。2016年は追い込んだサウンドトゥルーが鮮やかな差し切り勝ち、2015年もサンビスタが中団から鋭い脚を見せ、上位は差し・追い込みが独占した。

一方で、2014年はホッコータルマエが2番手から押し切り。上位は4角4番手以内の馬が独占した。

単純に、ハイペースなら差し・追い込み、スローなら前残りという結果となっている。特にこの中京ダート1800mという条件は、この傾向が顕著である。

表の色付けされた箇所を見ていただきたい。黄色が前半3Fを除いた最速ラップ、ピンクが最遅ラップを示している。

2016年・2015年ともに、5F目の区間で最速を記録していることがわかる。

中京ダート1800mは、ホームストレッチの上り坂途中がスタート地点で、そこから向こう正面入り口まで上り坂が続く。そして向こう正面から直線入り口まで下り続け、ゴールまで上る、というアップダウンの激しい形状をしている。

2016年・2015年のラップとこのコース形態を合わせると、最速ラップを記録した5F目は向こう正面の下り坂に位置することがわかる。

本来、スタートから上り坂が続く中京ダート1800mは前半のペースが遅くなりやすいコースだが、GⅠでは楽逃げなどさせてもらえないため速くなりやすい。

前半の坂を速いペースで駆け抜け、そのまま最速ラップを記録する下り坂へ突入してしまうため、先行馬には非常に苦しい展開になるわけだ。

特に逃げ馬もなく、さらにコパノリッキーが出遅れてしまった2014年は、コース形状通りに前半遅く後半速い展開となり、余力を持った先行馬がそのままなだれこんだ。

求められる能力・注目馬は?

タフなコースであり、厳しいペースになりやすいので、道中いかに体力を温存できるかが大事になってくる。

また、最後の直線には厳しい上り坂が待ち構えている。ここで一気に後続を突き放すパワーも必要だ。

今年のメンバーには明確な逃げ馬は見当たらないが、ケイティブレイブ、コパノリッキー、テイエムジンソクなど、先行して好走している馬は複数いるので、極端なスローペースにはならない。

タフな展開が想定されるが、人気馬の中ではアウォーディーの好走が期待される。

海外を除いたここ3走で大井競馬場のレースへ出走しているが、大井は急カーブの3~4コーナーから直線へ向かうまでの器用さが求められる。昨年のアンタレスステークス(GⅢ・阪神ダート1800m)、チャンピオンズカップでも早めスパートで好走してきたこの馬にとって、非常に難しい競馬だった。

中京の3~4角の下り坂で先行馬にプレッシャーをかけつつスパートすれば、勝ち負けになる。

人気薄では、キングズガードの好走が期待される。

前走のみやこステークス(GⅢ・京都ダート1800m)は、直線平坦の京都で最後までよく追い込んできた。プロキオンステークス(GⅢ・中京ダート1400m)での2度の好走から、ラストに坂道があるこの条件はプラスに働く。

昨年、1400~マイル路線からチャンピオンズカップに参戦し惜しくも4着に敗れたカフジテイクよりも、ポジショニングの面で融通が利く。ここでの激走が大いに期待される。

まとめ

いかがだっただろうか?

チャンピオンズカップは過去3年間のラップを見ると差し・追い込みが有利に見えるが、展開次第では先行馬にも十分チャンスがある。

枠順、馬場状態なども加味して展開を予想することが大事になってくる。

今年、9F目のラップタイムの最後を締めくくるのはどの馬になるだろうか。

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