2017年12月17日、阪神競馬場で朝日杯フューチュリティステークス(朝日杯FS/GI/芝外回り1600m)が行われる。
ダノンプレミアム、タワーオブロンドン、ステルヴィオ、ダノンスマッシュ、フロンティア、ケイアイノーテックらが出走するが、どんなレースが展開されるのか?
これまでなら2歳王者決定戦という趣だったが今年からは2歳マイル王決定戦という空気感だろうか。注目を集めるのはタワーオブロンドン、ダノンプレミアム、ステルヴィオあたりになりそうだ。ここでは穴人気が予想されるダノンスマッシュについて入り混じる期待と不安を紐解いていく。
目次
期待・圧巻の前走
ダノンスマッシュは前走もみじステークスを快勝してここに臨んでくる。
このレースではゴールに向けてどんどん加速していくラップをあっさり進出しラスト200桁違いの脚で突き抜けて見せた。
抜け出す時の脚色は他馬が止まって見えるほどのすさまじさで、最後は早々に流す余裕もあった。距離延長を不安視する向きもあるが、1400とはいえあの大楽勝ぶりは距離がぎりぎりとは全く思えない。
不安・ロードカナロア産駒は重賞未勝利
新種牡馬として順調な船出に成功した父のロードカナロアだが、待望の産駒重賞初制覇未だ現実のものとなっていない。
ステルヴィオの連対が一度あるだけで、アーモンドアイ、トゥザフロンティア、アンヴァルなど話題馬が大いにも関わらずタイトルに手が届いていないことは気がかりだ。
不安・阪神の急坂を克服できるか
前走は鮮やかな勝利を収めたがそれは京都でのものだ。
マイルもこなせそうと前述したが、この馬がスピードタイプであることは疑いようもなく、坂が待ち受ける阪神がベストか疑問は残る。急坂が持ち味をそぐ可能性は低くないだろう。
ここ2走のように外を回るレース運びでは甘くなることも考えられる。
不安・多頭数では未勝利
ここ2走は13頭立て、8頭立てでの連勝だ。
多頭数の経験はデビュー戦だけでそこでは2着に敗れている。特段このレースで揉まれて苦しんだというわけではないが連勝が条件・メンバーに恵まれたことは事実である。
距離延長で強敵揃いの多頭数は決して楽な条件ではない。
まとめ
未知の魅力いっぱいのダノンスマッシュだが不安も見受けられる。もとよりそれらも所謂やってみないとわからない要素ではある。
父も手掛けた短距離名伯楽が送る抜群の素材は、多々の試練を乗り越えて新世代のマイル王を襲名する強烈な一撃を叩き込めるだろうか。
文=櫻井秀幸