2017年12月18日、阪神競馬場で朝日杯フューチュリティステークス(朝日杯FS/GI/芝外回り1600m)が行われる。
ダノンプレミアム、タワーオブロンドン、ステルヴィオ、ダノンスマッシュ、フロンティア、ケイアイノーテックらが出走するが、どんなレースが展開されるのか?
台頭する可能性を秘めた伏兵とは?
今年からホープフルステークスもGⅠに昇格したため、2歳王者決定戦とは言えなくなってしまったものの、来年の牡馬クラシックを占う上でも重要な一戦であることには変わりはない。
ここでは今回の出走予定メンバーの中で11年半ぶりにGⅠレースに騎乗する小林徹弥騎手とコンビを組むケイティクレバーに注目して好走への根拠などを述べていく。
目次
条件① ローテーションと距離短縮
前走、11月25日に京都競馬場2000m9頭立てで行われたGⅢ京都2歳ステークスに単勝18.1倍の5番人気で出走した。
レースは最内枠を活かして単騎で先手を取ることができたケイティクレバーが直線半ばまで粘るもタイムフライヤーとグレイルの人気2頭にかわされて3着に終わったがケイティクレバーなりに力を出すことはできた。
また、今秋荒天で例年より馬場状態が悪かった京都競馬場でGⅠ馬(秋華賞・ディアドラ、エリザベス女王杯・モズカッチャン、マイルチャンピオンシップ・ペルシアンナイト)を次々と誕生させたハービンジャー産駒らしいレースぶりであった。
ただし、ローテーションと距離短縮は気になるところだ。
京都2歳ステークスから挑戦した馬は過去10年でわずか1頭(2013年サトノロブロイ8着)しかおらず、前走2000mから距離短縮で挑戦した馬に条件を広げてもわずか3頭しかいない(2015年リオンディーズ1着、2016年タガノアシュラ14着)。
これは、京都2歳ステークスからは今年からGⅠに昇格したホープフルステークスをローテーション的に目指す馬が多いことによるものと考えられる。
ケイティクレバーがリオンディーズのように克服できるかどうかが鍵となる。
条件② 小林徹弥騎手
小林徹也騎手は2006年宝塚記念をチャクラで10着して以来のGⅠ挑戦となる。
小林騎手は阪神競馬場での勝利も2015年12月26日ダート1800mの新馬戦まで遡り、さらに芝1600mとなると1999年3月6日の未勝利戦で1着となって以来なんと113連敗中である。
もちろん、これまで重賞はGⅡ2勝GⅢ3勝と実績があり、1996年マイラーズカップで阪神競馬場芝1600mでの重賞勝利も飾っている(ただし、改装前の旧コース)。
久々のGⅠレースかつしばらく勝利から遠ざかっている阪神競馬場で思い切った騎乗を行えるかどうかは大きな鍵を握っている。
条件③ 逃げの脚質
ケイティクレバーはこれまで5戦して4戦で逃げ、残る1戦も2番手と基本的に逃げの戦法を取っている。
2013年まで中山競馬場で開催されていた時には逃げて馬券圏内に絡むこともあったが、
直線が長い阪神競馬場に移ってからは、逃げ先行脚質の馬が苦戦している。
脚質別集計 過去3年
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
逃げ | 0- 0- 1- 2/ 3 | 0.0% | 33.3% |
先行 | 0- 0- 0-12/12 | 0.0% | 0.0% |
中団 | 2- 2- 2-16/22 | 9.1% | 27.3% |
後方 | 1- 1- 0-13/15 | 6.7% | 13.3% |
集計期間:2014年 ~ 2016年
逃げて3着に残ったのは昨年2016年のボンセルヴィーソだがケイティクレバーは同様に逃げ残ることができるかどうかが注目だ。
まとめ
ここまでケイティクレバーの好走の鍵を探ったが、ダノンプレミアム、タワーオブロンドンの2強と呼ばれる2頭と比べるとどう考えても勝利へのハードルは高いと言わざるをえない。
しかし、GⅢ京都2歳ステークスのレース内容などを見る限り、同じようにマイペースに逃げることができればレース展開によっては見捨てることができない魅力を合わせもっている。
どんな展開のレースになるのか、注目してゲートが開くのを待ちたい。