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2017年12月24日、中山競馬場で有馬記念(GI/芝2500m)が行われる。キタサンブラック、シュヴァルグラン、サトノクラウン、スワーヴリチャードらが出走するが、どんなレースが展開されるのか? 台頭する可能性を秘めた伏兵とは?

今回は、5歳以上ながら激走した馬たちが持っていた共通点に関して探っていくことにしよう。

なぜ、彼らは激走できたのか? そしてなぜ、同じような実績を持っていたのだろうか?


有馬記念と馬齢の関連性

結論から言えば、有馬記念は3、4歳馬に有利なレースだ。

競走馬のピークは4歳秋。肉体的にも精神的にも充実期を迎えているため、最も高いパフォーマンスが発揮されやすい。5歳になると徐々に肉体の衰えが見られ、特に疲労の回復が遅くなる。

特に有馬記念は……

・秋古馬3冠の最終戦(=激戦を2度経験している馬が多い)
・極寒期の開催(=馬場はタフ、気象条件も厳しい)
・5歳馬にとって限りなく6歳馬に近い時期(=衰えが見られてくる)

という条件の中で行われるため、高齢馬が苦戦しやすいのだ。

競走馬としてのピーク前に当たる3歳馬も厳しい立場ではあるものの、

・2キロ軽い斤量
・ほとんどの3歳馬はクラシック路線を歩んできた世代トップクラスの実力馬
・秋GIは2戦目で余力あり(通常、夏休養→ステップレース→菊花賞→有馬記念というローテが多い)

こういった恵まれた立場にあるため、5歳馬より成績を残せているわけだ。

年齢別の成績は?

実際に年齢別の成績を見てみると、3、4歳馬が結果を出していることが分かる。

年齢別集計

年齢着別度数
3歳4- 3- 1-18/26
4歳3- 5- 2-19/29
5歳3- 1- 3-26/33
6歳0- 0- 1- 9/10
7歳0- 0- 1- 1/ 2
8歳0- 0- 0- 0/ 0
年齢勝率複勝率単回値複回値
3歳15.4%30.8%6174
4歳10.3%34.5%247138
5歳9.1%21.2%4339
6歳0.0%10.0%053
7歳0.0%50.0%0300
8歳

※10番人気以内が対象

特に4歳馬の成績は圧倒的だ。5歳以降の戦績は苦しいものとなっている。

今年はその4歳勢が手薄で、有力馬はレインボーラインくらいといった状況だけに、例年と傾向が変わる可能性がある。しかし、やはり傾向として5歳以上が苦戦を強いられるという事実を知っておくだけでも、予想に生きてくることだろう。

5歳馬以上の激走馬が持っていた共通点は?

では、5歳馬以上の馬たちは、なぜ不利な有馬記念で好走できたのか? 彼らの実績を探っていると、ある共通点が見えてくる。

まずは、歴代の好走馬を見ていくことにしよう。

着順人気馬名性齢
3ゴールドアクター牡5
4ジェンティルドンナ牝5
1ゴールドシップ牡5
1オルフェーヴル牡5
4ウインバリアシオン牡5
2ルーラーシップ牡5
2ドリームジャーニー牡5
11エアシェイディ牡8
14アドマイヤモナーク牡7
10エアシェイディ牡7
6ダイワメジャー牡6

集計期間:2007.12.23 ~ 2016.12.25

過去10年で馬券に絡んだ5歳馬以上は11頭。なぜ、彼らは好走できたのか?

それを紐解く共通点は、ズバリ「グランプリ実績」だ。

なんと、実に11頭中9頭は“グランプリ・リピーター”だったのだ。

ゴールドアクター 有馬記念1着
ジェンティルドンナ 宝塚記念3着
ゴールドシップ 有馬記念1、3着、宝塚記念1着
オルフェーヴル 有馬記念1着、宝塚記念1着
ウインバリアシオン 宝塚記念4着
ルーラーシップ 有馬記念4着、宝塚記念2着
ドリームジャーニー 有馬記念4着、宝塚記念1着
エアシェイディ 有馬記念3着
アドマイヤモナーク なし
エアシェイディ なし
ダイワメジャー 有馬記念3着、宝塚記念4着

ご覧の通り、9頭はグランプリと呼ばれる有馬記念、宝塚記念で4着以内に入った実績があった。

有馬記念はもちろん、宝塚記念も2200mという特殊距離、春開催の総決算かつ馬場がタフになりやすい梅雨の時期に行われるため、有馬記念と同様の適性が求められる。だから、実績として強調できるし、同じような特徴を持つ馬が走っているのだ。

今年の実績馬は?

さて、では今年の出走馬たちはこの条件を満たしているのだろうか? 彼らを見ていくと……

カレンミロティック セ 9 宝塚記念2着
キタサンブラック 牡 5 有馬記念2、3着、宝塚記念3着
クイーンズリング 牝 5 なし
サウンズオブアース 牡 6 有馬記念2着
サクラアンプルール 牡 6 なし
サトノクラウン 牡 5 宝塚記念1着
シュヴァルグラン 牡 5 なし
トーセンビクトリー 牝 5 なし
ミッキークイーン 牝 5 有馬記念5着、宝塚記念3着
ヤマカツエース 牡 5 有馬記念4着
ルージュバック 牝 5 なし

人気どころではシュヴァルグランがグランプリ実績を持っていない。中穴人気になることが予想されるルージュバック、サクラアンプルールあたりも強調できる実績はない。

果たして、この傾向は今年も継続するのか。それとも、傾向を打ち破り激走する馬が出てくるのか。注目されるところだ。

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