有馬記念2017の競馬予想分析…過去の血統と種牡馬、明確な共通点とは?

2017年12月24日、中山競馬場で有馬記念(GI/芝2500m)が行われる。キタサンブラック、シュヴァルグラン、サトノクラウン、スワーヴリチャードらが出走するが、どんなレースが展開されるのか? 台頭する可能性を秘めた伏兵とは?

開催に際し、どのような血統の馬がいい成績を残しているのか、同コースでどのような血統の馬が台頭しているのか、過去のデータをもとに見ていくことにしよう。

なお、好走血統は過去10年、コース種牡馬成績は2014年以降(精度を高めるために1、2番人気の人気馬、および単勝100倍以上の人気薄、新馬戦、長期休み明けなどの不確定要素が多いレース=血統意外の要因で決着した可能性が高いレースは、集計から除外)を参考に考察していく。


目次

過去10年好走馬血統

着順人気種牡馬母父馬
1ディープインパクトOrpen
2ブラックタイドサクラバクシンオー
3スクリーンヒーローキョウワアリシバ
8スクリーンヒーローキョウワアリシバ
5ネオユニヴァースDixieland Band
4ブラックタイドサクラバクシンオー
4ディープインパクトBertolini
9キングカメハメハサンデーサイレンス
1ステイゴールドメジロマックイーン
1ステイゴールドメジロマックイーン
4ハーツクライStorm Bird
2ステイゴールドメジロマックイーン
1ステイゴールドメジロマックイーン
10ステイゴールドDashing Blade
2キングカメハメハトニービン
1ステイゴールドメジロマックイーン
7King's BestPlatini
9キングカメハメハサンデーサイレンス
2ネオユニヴァースMachiavellian
1スペシャルウィークCaerleon
14キングカメハメハサンデーサイレンス
2ステイゴールドメジロマックイーン
1スペシャルウィークCaerleon
11サンデーサイレンスノーザンテースト
1アグネスタキオンノーザンテースト
14ドリームウェルトニービン
10サンデーサイレンスノーザンテースト
9サンデーサイレンスBel Bolide
5アグネスタキオンノーザンテースト
6サンデーサイレンスノーザンテースト

集計期間:2007.12.23 ~ 2016.12.25

解説・分析:注目血統は?

非常に分かりやすい傾向が出ている。穴馬たちの血統を見ていくと……

・キングマンボ系(キングカメハメハ、キングズベスト)
・ロベルト系(スクリーンヒーロー)
・ステイゴールド
・ハーツクライ

これらの血が複数回に渡って穴を開けていることが分かる。彼らに共通している特徴といえば、とにかくタフな競馬に強いことだ。

キングマンボ系、ロベルト系は道悪に強いことで知られている。馬場がタフになる12月の競馬で力を発揮する血統と言えるわけだ。

ステイゴールドとハーツクライはサンデーサイレンス系の中でも屈指の長距離適性を誇る。要するに、スタミナがある血統であり、こちらもタフな競馬に強いのだ。

有馬記念ではとにかくタフな競馬に強い血統を――。

それが、攻略の鉄則となる。

出走予定馬・種牡馬コース成績

種牡馬着別度数
ステイゴールド4- 4- 5-34/47
ネオユニヴァース2- 2- 1- 7/12
ディープインパクト2- 0- 4-22/28
ハーツクライ1- 6- 0-22/29
キングカメハメハ1- 3- 4-26/34
マンハッタンカフェ1- 0- 0- 9/10
ブラックタイド0- 0- 1- 0/ 1

種牡馬勝率複勝率単回値複回値
ステイゴールド8.5%27.7%77112
ネオユニヴァース16.7%41.7%293169
ディープインパクト7.1%21.4%16079
ハーツクライ3.4%24.1%9687
キングカメハメハ2.9%23.5%180116
マンハッタンカフェ10.0%10.0%7328
ブラックタイド0.0%100.0%0340

集計期間:2013. 1.13 ~ 2017.12. 3
※良馬場開催が対象
※3番人気〜単勝100倍未満が対象
※長期休み明けなど、明らかなマイナス要素を持つ馬は除外

解説・分析:注目血統は?

今回出走する馬たちはほとんどが強調できる血統をしている。

まず過去10年で有馬記念4勝のステイゴールド産駒は、やはり当コースとの相性がいい。50頭近くが走っている中で複勝回収値は100オーバー。これはなかなか叩き出せない数字である。

そして中山競馬場の重賞といえばネオユニヴァース。過去にはヴィクトワールピサやサウンズオブアースが有馬記念で激走しているが、コースの相性もいい。複勝率は脅威の41%なのだから、無視できない血統と言えそうだ。

キングカメハメハ産駒も単複回収値100超。ハーツクライ産駒にしても、基準値を上回る数値を叩き出している。

一方、彼らに比べると素軽さのあるディープインパクトはやや適正面で劣る。単勝回収値は高いが、複勝のアベレージは75を割る。これは基準より低い数値であり、あまり強調できないことを意味している。同じくマンハッタンカフェも良くない。

キタサンブラックの父ブラックタイドの産駒は出走例が少なくて参考にならないが、一般的な傾向としてディープインパクト産駒よりタフな競馬に強い特徴を持っているだけに、悪い舞台設定ではないと言えそうだ。

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