2025年6月8日、春の東京開催を締めくくる大一番「安田記念(GⅠ)」が東京競馬場・芝1600mで行われる。マイル王決定戦として国内外から実力馬が集結し、毎年波乱含みの熱戦が展開されてきた。
今年も有力馬が勢揃いし、枠順も確定。出走馬、騎手、調教師の一覧とともに、展開や馬場傾向を踏まえた注目ポイントを詳しく解説していく。
安田記念2025の枠順・出走馬一覧
枠番-馬番 | 馬名(性齢) | 騎手 | 調教師 |
---|---|---|---|
1-1 | シックスペンス(牡4) | C.ルメール | 国枝栄 |
1-2 | ダディーズビビッド(牡7) | 池添謙一 | 千田輝彦 |
2-3 | マッドクール(牡6) | 坂井瑠星 | 池添学 |
2-4 | ウインマーベル(牡6) | 松山弘平 | 深山雅史 |
3-5 | レッドモンレーヴ(牡6) | M.ディー | 蛯名正義 |
3-6 | グラティアス(牡7) | 横山和生 | 安田翔伍 |
4-7 | ガイアフォース(牡6) | 吉村誠之助 | 杉山晴紀 |
4-8 | エコロヴァルツ(牡4) | M.デムーロ | 牧浦充徳 |
5-9 | シャンパンカラー(牡5) | 内田博幸 | 田中剛 |
5-10 | ジャンタルマンタル(牡4) | 川田将雅 | 高野友和 |
6-11 | サクラトゥジュール(セ8) | D.レーン | 堀宣行 |
6-12 | ロングラン(セ7) | 岩田康誠 | 和田勇介 |
7-13 | ソウルラッシュ(牡7) | 浜中俊 | 池江泰寿 |
7-14 | ウォーターリヒト(牡4) | 菅原明良 | 石橋守 |
7-15 | ホウオウリアリティ(牡7) | 丹内祐次 | 井上智史 |
8-16 | トロヴァトーレ(牡4) | 横山武史 | 鹿戸雄一 |
8-17 | ジュンブロッサム(牡6) | 武豊 | 友道康夫 |
8-18 | ブレイディヴェーグ(牝5) | 戸崎圭太 | 宮田敬介 |
注目馬の配置と展望
今年の安田記念2025において、最も注目を集めているのがシックスペンスである。マイラーズCを完勝し、マイル路線での頂点取りへ向けて万全のローテーションでここに駒を進めてきた。今回の枠順は1枠1番と絶好。東京芝1600mでは内枠の先行馬が好走しやすく、ルメール騎手の手綱さばきにも大きな期待がかかる。
一方、勝負強さで注目されているジャンタルマンタルは5枠10番からの発走となった。先行力とレースセンスを備える川田騎手とのコンビは安定感があり、包まれにくいこの枠は理想的。枠順と脚質のバランスが取れており、勝ち負けに加わる可能性は高い。
また、実力馬ソウルラッシュは7枠13番。外枠スタートから末脚をどう活かすかが鍵となるが、展開次第では豪快な差し切り勝ちも十分。持ち前の決め手を存分に発揮できる流れになれば、GⅠ制覇の可能性もあるだろう。
注目の牝馬ブレイディヴェーグは、最も外の8枠18番に入った。芝1600mではやや不利とされる大外だが、タフな流れになれば逆に末脚を活かすチャンスも生まれる。牡馬混合の舞台でどこまで通用するかが見どころだ。
その他、マッドクール(2枠3番)、ガイアフォース(4枠7番)、レッドモンレーヴ(3枠5番)など、実力馬が内〜中枠にバランスよく配置されており、隊列やペース次第では混戦模様になることも想定される。
総じて、今年の安田記念は内枠に先行力ある有力馬が入り、枠順の利を活かせるかが勝敗を左右しそうな一戦。スタート直後からのポジショニング、騎手の判断力が鍵を握る展開が予想される。
まとめ
今年の安田記念2025は、実績・勢いともに充実した有力馬が揃い、枠順による明暗が大きく分かれそうな一戦となった。絶好枠を引いたシックスペンスの逃げ・先行策には大きな期待が集まる一方、外枠に入ったソウルラッシュやブレイディヴェーグといった末脚自慢の馬たちが展開の鍵を握る。
ジャンタルマンタルやマッドクール、ガイアフォースといった中枠の実力馬にも勝機があり、前半のペースや馬場状態がレース結果に直結するだろう。例年以上に“位置取り”と“展開”が重要となるだけに、騎手の判断力と適性の見極めが馬券検討の大きなポイントとなる。
今年の安田記念は、スピードとスタミナ、そして展開に左右される難解な一戦。GⅠマイル王決定戦にふさわしい、ハイレベルな攻防に注目が集まる。