2019年11月9日、京都競馬場でデイリー杯2歳ステークス(GⅡ/芝1600m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるレッドベルジュール、ペールエール、サクセッション、トリプルエース、ライティアらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
過去10年間のデータを参考に予想を進めていく。
目次
デイリー杯2歳ステークスの人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気が勝ったのは3回で、2着は1回、3着は3回。1倍台に支持されれば連対率100%、2倍台、3倍台は同じような、それなりの信頼度だ。
少頭数になりやすいというのもあるが、やはり上位人気で決まりやすい。チラホラと伏兵馬が絡む程度で、そこを見つけ出すことが必要だ。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 上がり2位までが強い
上がり1位が5勝、2位が4勝、合計9勝を挙げるなど、外回りゆえに、上がりの脚は2歳ではかなりの武器だ。まだ秋のこの時期だとポテンシャルでどうにでもなる。
一方で逃げも決まりやすく、逃げは2勝している。逃げた挙句に脚も使うのだから、後ろはどうにもならない。それが去年のアドマイヤマーズだった。
意外といっては失礼だが、後に重賞戦線をにぎわし続ける馬が結構出ているが、この時からそのポテンシャルを見せつけており、末脚をどこで繰り出すかもカギだ。
予想参考データ② 新馬未勝利の取捨選択
新馬組のアベレージが非常に高く、下手に重賞で健闘を見せるより信頼できる。未勝利組もそれは同じで、このあたりの取捨選択が大事だ。
当然1着は必要だが、ここ数年はコンマ2秒差以上の勝ちだった馬が来やすい。コース距離は問わないが、できるだけ1番人気がいい。途中で時期が後ろにずれ込んだ分、北海道シリーズからの直行はあまり目立たなくなった。
オープン特別組は勝利がほしい。ここも差をつけた勝利でなんとかしたい。ただ差をつけすぎてもダメなところが面白い部分だ。重賞は3着以内。狙い方としてはそんなところか。
予想参考データ③ 関東馬は来にくい
東スポ杯などクラシックに直結するレースが関東には多いというのもあってか、わざわざ遠征をかける馬はこの10年で5頭しかおらず、いずれも着外。
今年は2頭参戦するが、2頭とも初遠征。もっと細かく言えば、ウイングレイテストは福島への輸送経験があるが、人気になることが想定されるサクセッションは東京と中山しかない。
初遠征は鬼門になりやすい、これは多くの関東馬が経験した洗礼だ。馬は非常に敏感な生き物である。だとすると、同じようなレベル差なら、そこをマイナスにすれば…ということだろう。
2019年の危険な人気馬は?
サクセッションは人気になる見込みだが、1勝クラスは不振、初遠征など色々と不安要素がある。マーフィー騎手は立派な騎手なので勝たせるかもしれないが、あまり狙いたくはない。デイリー杯2歳ステークスの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、レッドベルジュールは2つ目の消しデータに合致している。6月の阪神開催の新馬戦で勝利したが、タイム差なし。またこの新馬戦の組はレベルが高いとは言いがたく、そこでタイム差なしではしんどいか。
反対にライティアは危険なデータに一つも当てはまらない。前走は中団からの差し切り。全姉シンハライトはオークスを勝ち、この時期の京都でも勝っている。全兄アダムスピークやリラヴァティを含め、この血統は仕上がりが早い。オッズが低いようなら結構な妙味になるだろう。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、ライティアと言えそうだ。