2019年2月24日、中山競馬場で中山記念(GⅡ/芝1800m)が行われる。今回のJRA重賞予想考察では“消しデータ”にフォーカス。過去10年の当該レースを振り返り、好走馬が全く出ていない条件を導き出していく。
予想をしていくとどの馬も魅力的に見えてなかなか切ることができないというのが馬券ファンの悩みのタネだ。しかし、今回の消しデータと自分の予想を照らし合わせていけば、買う馬を絞ることもできるはずだ。
今年はステルヴィオ、スワーヴリチャード、ディアドラ、エポカドーロ、ウインブライトらが出走する。果たして、この中で消しデータに該当している馬とは? 過去を振り返ることで2019年の好走馬が見えてくる。
目次
2019年JRA重賞考察:中山記念の競馬予想分析
データの対象年数:過去10年
※大幅にレースの施行条件が変わった場合は対象外とする場合あり
予想消しデータ 極端な人気薄は消し
まずは人気の面から。中山記念では極端な人気薄が走らない傾向にある。
10~人気 ( 1- 1- 0- 30/ 32 )
勝率 3.10% │ 単勝回収値 113
複勝率 6.30% │ 複勝回収値 40
好走している2頭は2010年のトーセンクラウンとテイエムアンコール。覚えている方も多いかもしれないが、この年は不良馬場開催でかなり特殊な条件で行われていた。
つまり、馬場が特殊でない場合、二桁人気は1頭も走っていないことになる。
今年も同じような馬場になるなら一考の余地がありそうだが、原則として超人気薄は軽視の方向でいいだろう。
※以下、10番人気以内を対象に集計
予想消しデータ 単勝20倍以上は消し
もうひとつ人気に関するデータを見てみよう。
実は中山記念は二桁人気馬がこないとともに、単勝オッズが20倍以上の人気薄も来ない傾向にある。
20.0倍以上 ( 0- 1- 0-32/33 )
勝率 0.00% │ 単勝回収値 0
複勝率 3.00% │ 複勝回収値 27
ご覧の通り、30頭以上該当馬がいて好走しているのは1頭のみだ。11番人気以上の馬を集計に加えるならもっと確率は悪くなる。
中山記念は格式高いGIIだ。GI馬が始動戦として出走してくることが多い。近年ではドバイへのステップレースとして使われることも多くなった。
特にドバイを見据えている馬や陣営は中山記念で無様なレースをすることができない。もしここで凡走すればドバイ行きの話がなくなってしまう可能性があるからだ。
だから最低限格好のつく走りができるような状態には仕上げてきているし、勝負気配も決して低くない。
要するに、能力の高い馬がある程度の状態で出てくるため、強い馬が順当に走る傾向にあるというわけだ。
予想消しデータ 人気薄の父サンデー系は消し
そして血統面でも面白い傾向が出ている。
中山記念は中山芝1800mで開催される。非根幹距離の小回りコースという特殊な条件のため、日本で主流として活躍しているサンデーサイレンス系にとって得意条件とはややズレる舞台設定となる。
だから父サンデー系は「全消し」とは言わないまでも、明らかに期待値が低い。
父サンデー系 ( 6- 3- 5-40/54 )
勝率 11.10% │ 単勝回収値 52
複勝率 25.90% │ 複勝回収値 52
父非サンデー系 ( 3- 6- 5-32/46 )
勝率 6.50% │ 単勝回収値 26
複勝率 30.40% │ 複勝回収値 108
複勝率は約5%、複勝回収率でいけば50以上も差が出ていることが分かる。
もちろんサンデー系のGI馬は持っている能力が高いため好走することもあるが、本質的には得意条件からズレるというわけだ。
実際、父サンデー系で好走した馬はすべて単勝4番人気以内に支持されている。
父サンデー系×4番人気以内( 6- 3- 5-13/27 )
勝率 22.20% │ 単勝回収値 104
複勝率 51.90% │ 複勝回収値 104
父サンデー系×5番人気以下( 0- 0- 0-27/27 )
勝率 0.00% │ 単勝回収値 0
複勝率 0.00% │ 複勝回収値 0
ご覧のとおりだ。要するに中山記念で買うべき血統タイプは……
・人気の父サンデー系
・父非サンデー系
であり、人気薄のサンデー系は消しと判断していいわけだ。
消しデータまとめ
消しデータをまとめていくと……
・11番人気以下
・単勝20倍以上
・父サンデー系の人気薄
となる。今年もこの条件に合致してしまっている馬は注意が必要だ。