2019年2月3日、東京競馬場で東京新聞杯(GⅢ/芝1600m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの勝ち馬候補を予想していく。
レースを楽しむ上でも馬券を買う上でも、勝ち馬の予想は欠かせない要素だ。明らかな傾向や注目のデータから、主役候補を導き出していこう。
人気が想定されるインディチャンプ、サトノアレス、ジャンダルム、タワーオブロンドン、レイエンダ、ロジクライなどは過去の好走馬のデータと合致しているのだろうか?
なお、特に明記していない場合は過去10年のデータを対象とする。
目次
東京新聞杯の勝ち馬傾向
過去10年のデータを見ると、1番人気は【0・1・2・7】と不振。2、3番人気が合わせて5勝しているものの、8番人気が2勝しているなど、伏兵の台頭も考えておく必要がある。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 芝1600mの重賞で連対の実績が理想
まず重賞実績に目を向けると、勝ち馬10頭6頭が芝重賞の勝ち馬。残る4頭中2頭には芝1600mの重賞で2着があった。重賞連対歴がなかった2頭は、芝1600mの準オープンを勝った直後だった。
さらに距離実績を見ると、勝ち馬10頭9頭が準オープン以上の芝1600mで勝っており、残る1頭は芝1600mの重賞で2着があった。高いレベルでの芝マイル実績が必要だ。
また、勝ち馬10頭中8頭に東京芝でV歴、もしくは東京の芝重賞で3着以内歴があった。コース実績があれば、なおいい。
予想参考データ② GⅠ組か好調馬が中心
前走のクラス別成績は以下の通り。
1600万下(2-0-0-7)
勝率 22.2% │ 連対率22.2% │ 複勝率22.2%
オープン特別(2-6-2-36)
勝率 4.3% │ 連対率17.4% │ 複勝率21.7%
GⅢ(1-3-4-42)
勝率 2.0% │ 連対率8.0% │ 複勝率16.0%
GⅡ(1-0-3-16)
勝率 5.0% │ 連対率5.0% │ 複勝率20.0%
GⅠ(4-1-1-17)
勝率 17.4% │ 連対率21.7% │ 複勝率26.1%
前年秋のGⅠから参戦した馬が4勝。一方で、準オープンを勝ったばかりの馬が2勝しているように、勢いのある馬も見逃せない。
また、前走着順は以下の通り。
前走1着(3-3-1-19)
勝率 11.5% │ 連対率23.1% │ 複勝率26.9%
前走2着(2-1-2-9)
勝率 14.3% │ 連対率21.4% │ 複勝率35.7%
前走3着(0-0-2-11)
勝率 0.0% │ 連対率0.0% │ 複勝率15.4%
前走4着(0-0-1-7)
勝率 0.0% │ 連対率0.0% │ 複勝率12.5%
前走5着(2-2-2-9)
勝率 13.3% │ 連対率26.7% │ 複勝率40.0%
前走6~9着(3-3-1-28)
勝率 8.6% │ 連対率17.1% │ 複勝率20.0%
前走10着(0-1-1-37)
勝率 0.0% │ 連対率2.6% │ 複勝率5.1%
6着以下から巻き返した3頭はいずれも前走がGⅠだった。前走がGⅠ以外なら掲示板を確保している必要がある。
予想参考データ③ 7歳以上は不振
年齢別成績は以下の通り。
4歳(4-4-4-24)
勝率 11.1% │ 連対率22.2% │ 複勝率33.3%
5歳(2-3-5-31)
勝率 4.9% │ 連対率12.2% │ 複勝率24.4%
6歳(4-2-0-29)
勝率 11.4% │ 連対率17.1% │ 複勝率17.1%
7歳(0-1-1-26)
勝率 0.0% │ 連対率3.6% │ 複勝率7.1%
8歳以上(0-0-0-10)
勝率 0.0% │ 連対率0.0% │ 複勝率0.0%
予想参考データ④ 牝馬は好成績
牡・騸馬(7-10-10-110)
勝率 5.1% │ 連対率12.4% │ 複勝率19.7%
牝馬(3-0-0-10)
勝率 23.1% │ 連対率23.1% │ 複勝率23.1%
牝馬で優勝した3頭中2頭は東京芝1600mで重賞を勝っており、もう1頭には東京芝の重賞で2着が2回あった。実績のある牝馬は頭で狙える。
予想参考データ⑤ 関東馬がやや優勢
美浦(5-3-3-57)
勝率 7.4% │ 連対率11.8% │ 複勝率16.2%
栗東(5-7-7-63)
勝率 6.1% │ 連対率14.6% │ 複勝率23.2%
勝率では関東馬がやや優勢。単勝回収率を見ても、関西馬の39%に対し、関東馬は95%と妙味がある。
2019年の主役候補は?
中心になるのは、4歳牡馬のタワーオブロンドン。芝1600mでアーリントンCを勝ち、東京でも京王杯2歳Sを勝っている。長期休養明けだった前走2着から上積みが見込める。3頭出しとなる藤沢和雄厩舎は、2003年ボールドブライアン、04年ウインラディウス、10年レッドスパーダと、このレースを3勝している。
同じ藤沢和厩舎のサトノアレスは朝日杯フューチュリティSを勝っており、昨年のこのレースで2着。前走がGⅡで15着と大敗しているのは割り引き材料だが、チャンスは十分と言える。
藤沢和厩舎のもう1頭、レイエンダも上位人気が予想されるが、芝1600m未経験で強調材料に欠ける。
6歳牡馬のロジクライは昨秋に富士Sを制しており、東京芝1600mでは2戦無敗。前走16着も、マイルチャンピオンシップなら大きな割り引きは必要ない。
同じ6歳牡馬のロードクエストは、メンバー最多の重賞3勝を誇り、東京芝1600mでもNHKマイルC2着の実績がある。前走13着が不満も、実績は申し分ない。
4歳牡馬のインディチャンプは、2015年の優勝馬ヴァンセンヌと同じく準オープン・元町Sを勝って参戦。重賞でも3、4着と好走歴があり、昇級初戦でも引き続き期待できる。
4歳牝馬のテトラドラクマは、東京芝1600mで昨年のクイーンCを勝っている。実績のある牝馬でデータに合致しており、一発の可能性を秘める。