2018年5月5日、京都競馬場で京都新聞杯(GⅡ/芝2200m)が行われる。タニノフランケル、グローリーヴェイズ、シャルドネゴールド、フランツ、ケイティクレバー、ユーキャンスマイル、ダブルシャープらが出走するが、どんなレースが展開されるのか?台頭する可能性を秘めた伏兵とは?
古くからの競馬ファンには京都新聞杯と聞くと菊花賞トライアルとして10月に行われていたイメージが先に浮かぶ方も多いだろう。それでも、2000年にGⅠ・菊花賞の施工時期が繰り上がった影響を受けて日本ダービーへ向けて関西で行われる最終トライアルレースとして5月に開催時期が移動してから既に18年が経過している。
過去10年では2012年の勝馬トーセンホマレボシが日本ダービーで3着、2015年の勝馬サトノラーゼンが日本ダービーで2着、そして2013年の勝馬キズナはそのまま勢いに乗って日本ダービーを制している。
2018年はどのような決着となるのか。
開催に際し、競馬TIMES編集部では予想の参考になりそうなデータをいくつかピックアップして紹介する。人気、血統、枠順、ローテーションなど、予想のポイントになりそうなデータとは?(対象データ:2008年~2017年に行われた京都新聞杯)
目次
ポイント1 人気薄は消し!
クラシックの頂点GⅠ・日本ダービーに向けて、皐月賞組が有力視される中で関西からの最終東上便とも言える京都新聞杯。やはり、前評判も高く実力を発揮した馬が掲示板を確保することが多く、極端な人気薄を検討の対象とすることは得策と言えない。
人気 | 着別度数 |
---|---|
7-18人気 | 0- 4- 2- 87/ 93 |
人気 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
7-18人気 | 0.0% | 6.5% | 0 | 37 |
過去10年の結果から見ると、数年に1-2頭馬券圏内に入ってきている馬はいるものの、1着となった馬もおらず、昨年2017年も該当馬が1頭もいないことからも基本的には消しと判定していいだろう。
※以降、6番人気以内を対象に集計
ポイント2 父・ロイヤルチャージャー系以外は消し!
血統からポイントを探すと父・ロイヤルチャージャー系のみが活躍しているといっても過言ではない。ディープインパクトやステイゴールド、オルフェーヴルに代表されるように現在の日本種牡馬界の王道とも言えるロイヤルチャージャー系の成績は、クラシックで活躍するようなマイルから中距離で特に目立ち京都新聞杯も適していると言える。
父系統 | 着別度数 |
---|---|
ロイヤルチャージャー系以外 | 0- 1- 2-14/ 17 |
父系統 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
ロイヤルチャージャー系以外 | 0.0% | 17.6% | 0 | 45 |
昨年2017年こそ3着ダノンディスタンスがネイティブダンサー系種牡馬のルーラーシップ産駒だったがその前は2010年2着のコスモファントムまでロイヤルチャージャー系以外の種牡馬産駒が馬券圏内に入ってくることはなかった。
ポイント3 前走馬体重440-500kg以外は消し!
前走の馬体重に注目すると、芝2200m戦で一見スタミナが求められそうだが馬格があるだけでは活躍できない結果となっている。スピードを持続させるスタミナだけでなくスピード自体も要求されていることがわかる。
前走馬体重 | 着別度数 |
---|---|
440-500kg以外 | 0- 0- 1-13/14 |
前走馬体重 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
440-500kg以外 | 0.0% | 7.1% | 0 | 25 |
先程も登場した昨年2017年に単勝6番人気で3着となったダノンディスタンスが唯一馬券圏内に入ってきた馬となっていて前走OPEN特別・すみれSの馬体重は512kgだった。
ポイント4 前走平場戦は消し!
前走の出走レースの視点から見た場合、能力のある馬は平場戦ではなく特別戦で能力に加えて実力もつけた上で京都新聞杯に出走してきた馬が活躍できていることがわかる。
前走レース | 着別度数 |
---|---|
平場戦 | 0- 0- 2-10/12 |
前走レース | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
平場戦 | 0.0% | 16.7% | 0 | 57 |
平場戦から3着以内に入ったのは2008年3着馬マイネルローゼン、2014年3着馬ガリバルディのみとなっており平場戦からの挑戦では更に京都新聞杯で活躍することへのハードルが高くなることがわかる。
ポイント5 前走4番人気以下は消し!
最後に前走人気の面からポイントを探ると、勝ち抜き戦の様相が強いクラシック戦線では前走でも前評判が高く上位人気に支持されていた馬が京都新聞杯でも活躍できていることがわかる。
前走人気 | 着別度数 |
---|---|
4番人気以下 | 2- 1- 3-13/19 |
前走人気 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
4番人気以下 | 10.5% | 31.6% | 46 | 52 |
2勝(2009年ベストメンバー、2010年ゲシュタルト)しているものの近年では2015年3着馬アルバートドックが最後となっており基本的には消しと判断していいだろう。
まとめ 消しデータを取り除くと?
では、ここまで挙げてきた消しデータを取り除くと、どのような成績になるのだろうか?
着別度数 |
---|
8- 4- 1- 5/18 |
勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|
44.4% | 72.2% | 238 | 135 |
なんと、好走率は7割超、回収率も約190%を弾き出し極めて優秀な成績となった。
今年はこのデータに該当する馬を軸に添えてみても、いいかもしれない。