2018年4月15日、阪神競馬場でアンタレスS(GⅢ/ダート1800m)が行われる。ロンドンタウン、ナムラアラシ、ミツバ、グレイトパール、アスカノロマン、クインズサターン、ユラノトらが出走するが、どんなレースが展開されるのか?台頭する可能性を秘めた伏兵とは?
ゴールデンウィークに船橋競馬場で行われる統一GⅠ・かしわ記念に向けて2012年から4月下旬の京都競馬場での開催から4月中旬に阪神競馬場で開催されるようになったレースがアンタレスSだ。
ただし、アンタレスSの勝馬がかしわ記念で勝った例は過去6年では2013年のホッコータルマエのみとなっており、前走でフェブラリーSなどを使っている一流馬に挑んでいく馬を決めるレースとなっている側面もある。
配当傾向を過去6年で見てみると、単勝1番人気が3勝2着1回3着1回と好成績をあげているにもかかわらず、三連単は2013年に3,850円と堅い配当となった以外は毎年万馬券となっている。
2018年もどのような決着となるのか。
開催に際し、競馬TIMES編集部では予想の参考になりそうなデータをいくつかピックアップして紹介する。
人気、血統、枠順、ローテーションなど、予想のポイントになりそうなデータとは?
対象データ:2012年~2017年で行われたアンタレスS
目次
ポイント1 人気薄は消し!
アンタレスSだけでなく、地方交流重賞も含めたダート重賞では人気も実力も兼ね備えた馬が活躍することが多い。ただし、三連単の配当で万馬券となる年が多いことを考慮すると、上位人気馬が人気実力共に拮抗している中での結果と考えられる。したがって、人気別に集計した場合、単勝7番人気以下になるような馬の成績は奮わない。
人気 | 着別度数 |
---|---|
7-16人気 | 0- 1- 1- 58/ 60 |
人気 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
7-16人気 | 6.3% | 18.8% | 32 | 57 |
過去6年の結果から見ると、2012年には単勝11番人気のアイファーソングが3着に、昨年2017年は単勝8番人気のロワジャルダンが2着と健闘しているもののそれ以外に活躍馬はおらず消しと判定していいだろう。
※以降、6番人気以内を対象に集計
ポイント2 父・ネイティブダンサー系は消し!
血統からポイントを探すと父・ネイティブダンサー系の出走馬の成績が奮わない。ネイティブダンサー系の代表種牡馬はキングカメハメハで、本来競馬場・距離問わず比較的成績を残す万能型ではあるもののアンタレスSでは思うような結果を残せていない。
父系統 | 着別度数 |
---|---|
ネイティブダンサー系 | 1- 2- 1- 8/ 12 |
父系統 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
ネイティブダンサー系 | 8.3% | 33.3% | 23 | 63 |
なお、今年も出走を予定しているネイティブダンサー系のアグネスデジタルを父に持つアスカノロマンは2015年単勝8番人気14着、2016年単勝3番人気2着、2017年単勝4番人気5着となっている。
ポイント3 ノーザンファーム・社台ファーム生産馬は消し!
馬産地について注目をすると、本来クラシック戦線で中心となる芝コースでは社台グループが現在の日本競馬界を席巻しているが、ダート路線ではその傾向は薄れ、ノーザンファーム・社台ファーム共に成績はいまひとつだ。
生産牧場 | 着別度数 |
---|---|
上記 | 1- 0- 2- 9/ 12 |
生産牧場 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
上記 | 8.3% | 25.0% | 14 | 63 |
昨年2017年はノーザンファーム生産馬グレンツェントが単勝2.3倍の堂々1番人気に押されたが9着に敗退してしまっている。
ポイント4 前走中山・東京出走馬は消し!
ダート路線でも芝同様、西高東低の傾向が強く関西馬に有力馬が多いという状況はいまだに続いている。そのため、関東馬はアンタレスSでは出走自体がほとんどない。また、関東馬劣勢という状況を踏まえて前走関東に遠征した馬が地元関西で出走しても結果は出せていない。
前走場所 | 着別度数 |
---|---|
中山東京 | 0- 2- 2-11/15 |
前走場所 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
中山東京 | 0.0% | 26.7% | 0 | 76 |
2着までであれば時折食い込んでくることはあるものの、特記できるような傾向もなく基本的には消しと判断していいだろう。
ポイント5 前走距離1800m-2000m以外は消し!
前走の距離について注目した時、アンタレスSが行われる1800mから若干距離が長い2000mまでに出走していた馬が結果を残していて、マイル適正のある馬が距離を延長して使っても結果が残せていないことがわかる。
前走距離 | 着別度数 |
---|---|
1800m-2000m以外 | 0- 2- 1- 6/ 9 |
前走距離 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
1800m-2000m以外 | 0.0% | 33.3% | 0 | 61 |
なお、先ほどのポイントでも触れたが、前走中山競馬場で出走した馬の成績はふるわないことから、1800mの距離で行われているものの中山競馬場で行われているGⅢ・マーチS組には要注意だ。
まとめ 消しデータを取り除くと?
では、ここまで挙げてきた消しデータを取り除くと、どのような成績になるのだろうか?
着別度数 |
---|
4- 2- 1- 2/ 9 |
勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|
44.4% | 77.8% | 292 | 144 |
なんと、好走率は約8割、回収率も約220%を弾き出し極めて優秀な成績となった。
今年はこのデータに該当する馬を軸に添えてみても、いいかもしれない。