2018年4月1日、阪神競馬場で大阪杯(GⅠ/芝2000m)が行われる。昨年よりGⅠに格上げされてより注目度が増し、ドバイ競争と日程が近いスケジュールでありながら多くのGⅠ馬が出走を予定している。今年は復活に懸けるサトノダイヤモンド、初のGⅠ獲りとなるか注目されるスワーブリチャード、昨年のJCに次いで2つ目のGⅠ獲りを狙うシュヴァルグランなどが登場する。
開催に際し、どのような血統の馬がいい成績を残しているのか、同コースでどのような血統の馬が台頭しているのか、過去のデータをもとに見ていくことにしよう。
今回、好走血統は過去10年、コース・距離別種牡馬成績は2013年以降のレースより集計を行った。
目次
過去10年好走馬血統
着順 | 人気 | 種牡馬 | 母父馬 |
---|---|---|---|
1 | 1 | ブラックタイド | サクラバクシンオー |
2 | 7 | ディープインパクト | クロフネ |
3 | 4 | キングカメハメハ | グラスワンダー |
1 | 2 | ディープインパクト | エルコンドルパサー |
2 | 5 | ブラックタイド | サクラバクシンオー |
3 | 4 | ディープインパクト | フレンチデピュティ |
1 | 4 | ディープインパクト | Storm Cat |
2 | 1 | ディープインパクト | Storm Cat |
3 | 6 | ジャングルポケット | サンデーサイレンス |
1 | 2 | ディープインパクト | Storm Cat |
2 | 6 | ゴールドアリュール | マルゼンスキー |
3 | 1 | シンボリクリスエス | スペシャルウィーク |
1 | 1 | ステイゴールド | メジロマックイーン |
2 | 2 | マンハッタンカフェ | Storm Cat |
3 | 5 | キングズベスト | プラティニ |
1 | 6 | マンハッタンカフェ | Storm Cat |
2 | 1 | エンパイアメーカー | サンデーサイレンス |
3 | 2 | ジャングルポケット | ノーザンテースト |
1 | 1 | マンハッタンカフェ | ラムタラ |
2 | 8 | ダンスインザダーク | Private Account |
3 | 3 | キングズベスト | プラティニ |
1 | 6 | オペラハウス | ブライアンズタイム |
2 | 9 | フジキセキ | ノーザンテースト |
3 | 1 | ステイゴールド | メジロマックイーン |
1 | 3 | ステイゴールド | メジロマックイーン |
2 | 1 | アグネスタキオン | Chief's Crown |
3 | 4 | キングヘイロー | Seattle Slew |
1 | 1 | アグネスタキオン | ノーザンテースト |
2 | 7 | フレンチデピュティ | Woodman |
3 | 4 | ホワイトマズル | サンデーサイレンス |
解析・分析:注目血統は?
GⅠ昇格以前よりサンデーサイレンス系中心の傾向があり、特にディープインパクト産駒の活躍が顕著である。サンデー系は他にブラックタイド、ステイゴールド、マンハッタンカフェ、ゴールドアリュールが近年の好走馬の父となりハーツクライなどは苦戦傾向にある。非サンデー系ではミスタープロスペクター系やナスルーラ系種牡馬産駒の好走が見られる。二アークティック系は2011年以降は上位に絡んでおらず、近年の傾向からは減点が必要だろう。
一方で父サンデー系産駒の母系に注目すると
2017年 ステファノス(母父クロフネ)
2016年 ショウナンマイティ(母父フレンチデピュティ)
2015年 ラキシス(母父Storm Cat) / キズナ(母父Storm Cat)
2014年 キズナ / トウカイパラダイス(母父マルゼンスキー)
2013年 ショウナンマイティ(母父Storm Cat)
2012年 ショウナンマイティ
2011年 ヒルノダムール(母父ラムタラ)
2010年 ゴールデンダリア(母父ノーザンテースト)
2009年 ディープスカイ(母父Chief's Crown)
2008年 ダイワスカーレット(母父ノーザンテースト)
といったように母父ニアークティク系の活躍が目立つ。今年の該当馬としてはサトノダイヤモンド、スマートレイアーが挙がる。
父ミスタープロスペクター系ではダンビュライトが2012年好走馬のフェデラリスト同様に母父サンデーサイレンスのパターンにあたるので警戒が必要だろう。
出走予定馬・種牡馬コース成績
種牡馬 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
ディープインパクト | 32-27-20-127 | 15.5% | 38.3% |
ステイゴールド | 13-13-7-79 | 11.6% | 29.5% |
スクリーンヒーロー | 0-1-0-3 | 0.0% | 25.0% |
ハーツクライ | 13-21-14-90 | 9.4% | 34.8% |
ルーラーシップ | 4-2-1-13 | 20.0% | 35.0% |
タートルボウル | 0-0-0-2 | 0.0% | 0.0% |
ハービンジャー | 10-11-17-60 | 10.2% | 38.8% |
メイショウサムソン | 4-3-1-45 | 7.5% | 15.1% |
ゴスホークケン | 0-0-0-3 | 0.0% | 0.0% |
トーセンホマレボシ | 0-0-0-3 | 0.0% | 0.0% |
ゼンノロブロイ | 6-3-8-49 | 9.1% | 13.6% |
キングカメハメハ | 19-13-13-91 | 14.0% | 33.1% |
シンボリクリスエス | 4-2-6-50 | 6.5% | 19.4% |
集計期間:2013.1. 1 ~ 2017. 12. 28
解説・分析:注目血統は?
ディープインパクトが優れた数字を残しているがキングカメハメハ・ハービンジャー・ハーツクライもこれに劣らない成績を残しているのが分かる。今年の出走予定馬で人気の中心となりそうな馬たちもほぼこれらの産駒となり、実績通りの活躍が期待できそうだ。
出走頭数の少ない種牡馬のなかではルーラーシップの成績が素晴らしいと言える。堅実な走りを見せるダンビュライトが上位人気馬相手にどのような走りをみせるのかにも注目したい。