スプリングS2018の競馬予想データ分析…5つの注目点から浮上する激走馬とは?

2018年3月18日、中山競馬場でスプリングS(GⅡ/芝1800m)が行われる。ステルヴィオ、サトノソルタス、ルーカス、エポカドーロ、ゴーフォザサミット、ハッピーグリン、カフジバンガードらが出走するが、どんなレースが展開されるのか?台頭する可能性を秘めた伏兵とは?

春のクラシック第一弾・GⅠ皐月賞と同じ競馬場で行われていることから、古くからクラシック戦線に直結する重要なステップレースの一つとして行われているスプリングS。

近年こそ、同じ厩舎や同じ馬主の有力馬がステップレースで競合するのを避けてこれまでに行われたGⅡ・弥生賞含めて様々なレースに分散するようになったが、それでもスプリングSからはキタサンブラックをはじめ数々の名馬がクラシック戦線に挑んでいる。

配当傾向を過去10回で見てみると、2007年のみ三連単で8,250円となったがそれ以外の年はすべて万馬券となって、単勝1番人気も4連敗中となっている。

2018年はどのような決着となるのか。

今回は中山競馬場で行われた2007年以降のスプリングSの結果を元としてデータ分析するが、特に過去の穴馬の共通項から激走馬を探っていく(2011年は阪神競馬場で行われたため対象外)。


目次

過去10年の該当馬(2008年以降・単勝6番人気以下で3着以内)

着順馬名
20173プラチナヴォイス
20133マイネルホウオウ
20123ロジメジャー
20102ゲシュタルト
20092レッドスパーダ
20081スマイルジャック
20082フローテーション
20073エーシンピーシー

注目点① 人気薄を検討する際は手広く!

該当馬のリストを見てもわかるように、過去10回で馬券圏内に入った延べ30頭のうち単勝6番人気以下が8頭と約3割となっていて比較的平均的な結果となっている。

しかし、直近では2014年から2016年まで3年連続で該当馬がいないことから考えても手広く検討が必要なものの積極的に人気薄を狙うかどうかは慎重に検討しなければならない。

単勝人気で見ると6番人気から11番人気まで幅広く3着以内に入っているが、単勝オッズで見ると該当8頭中7頭までが50倍以内となっているので人気ではなくオッズを見て検討するのが得策と言える。

人気別集計 スプリングS 過去10回

人気着別度数勝率複勝率
1番人気3- 3- 3- 1/ 1030.0%90.0%
2番人気1- 1- 2- 6/ 1010.0%40.0%
3番人気2- 2- 0- 6/ 1020.0%40.0%
4番人気1- 0- 1- 8/ 1010.0%20.0%
5番人気2- 1- 0- 7/ 1020.0%30.0%
6番人気1- 0- 2- 7/ 1010.0%30.0%
7番人気0- 0- 0- 10/ 100.0%0.0%
8番人気0- 1- 0- 9/ 100.0%10.0%
9番人気0- 0- 0- 10/ 100.0%0.0%
10番人気0- 1- 1- 8/ 100.0%20.0%
11番人気0- 1- 1- 8/ 100.0%20.0%
12番人気0- 0- 0- 7/ 70.0%0.0%
13番人気0- 0- 0- 6/ 60.0%0.0%
14番人気0- 0- 0- 6/ 60.0%0.0%
15番人気0- 0- 0- 5/ 50.0%0.0%
16番人気0- 0- 0- 3/ 30.0%0.0%

集計期間:2007年 ~ 2017年

馬名人気単勝オッズ
2017プラチナヴォイス619.3
2013マイネルホウオウ1134.4
2012ロジメジャー1049.4
2010ゲシュタルト1086
2009レッドスパーダ824.4
2008スマイルジャック614.1
2008フローテーション1137.3
2007エーシンピーシー617.3

注目点② 父・ロイヤルチャージャー系に注目

過去10年単勝6番人気以下で3着以内に入った8頭中6頭がロイヤルチャージャー系種牡馬となっている。

現在の日本競馬でディープインパクトやオルフェーヴルに代表されるように現在の日本種牡馬界の王道とも言えるロイヤルチャージャー系の成績は、クラシックへ向けての中距離で特に際立っていてスプリングSも例外ではなく人気がなくても注意が必要だ。

種牡馬系統別集計 スプリングS 過去10回

チェック種牡馬着別度数勝率複勝率
ロイヤルチャージャー系8- 8- 4-69/899.0%22.5%
ニアークティック系1- 2- 0-19/224.5%13.6%
ナスルーラ系1- 0- 0- 7/ 812.5%12.5%
ネイティヴダンサー系0- 0- 6-10/160.0%37.5%
マンノウォー系0- 0- 0- 1/ 10.0%0.0%
その他のエクリプス系0- 0- 0- 1/ 10.0%0.0%

集計期間:2007年 ~ 2017年
ソート:着別度数順

馬名父・血統分類父馬
プラチナヴォイスネイティヴダンサー系エンパイアメーカー
マイネルホウオウロイヤルチャージャー系スズカフェニックス
ロジメジャーロイヤルチャージャー系ダイワメジャー
ゲシュタルトロイヤルチャージャー系マンハッタンカフェ
レッドスパーダロイヤルチャージャー系タイキシャトル
スマイルジャックロイヤルチャージャー系タニノギムレット
フローテーションロイヤルチャージャー系スペシャルウィーク
エーシンピーシーネイティヴダンサー系Fusaichi Pegasus

注目点③ 前走も上位人気(単勝5番人気以内)

今回の該当馬8頭すべてが前走でも単勝5番人気以内と上位人気となっている。

クラシックへ向けては勝ち抜き戦の様相が強いこともあり、スプリングSでは他馬との比較で人気を落としていても前走では実力を認められて上位人気となっていた馬が、前評判を覆した場合に好走できたことを示している。

前走人気別集計 スプリングS 過去10回

前走人気着別度数勝率複勝率
前走1人気3- 3- 5- 19/ 3010.0%36.7%
前走2人気3- 0- 0- 16/ 1915.8%15.8%
前走3人気1- 4- 2- 19/ 263.8%26.9%
前走4人気0- 1- 1- 7/ 90.0%22.2%
前走5人気1- 1- 1- 8/ 119.1%27.3%
前走6~9人2- 1- 1- 22/ 267.7%15.4%
前走10人~0- 0- 0- 16/ 160.0%0.0%

集計期間:2007年 ~ 2017年

馬名前走人気
プラチナヴォイス3
マイネルホウオウ1
ロジメジャー4
ゲシュタルト3
レッドスパーダ3
スマイルジャック5
フローテーション5
エーシンピーシー3

注目点④ 前走は先行か中団脚質馬が活躍!

過去10年単勝6番人気以下で3着以内に入った8頭すべてが前走で先行か中団からのレースをしていた。

脚質がまだまだ定まりきれない時期であるとは言え、逃げや追込みなどの極端な戦法を取っている馬の巻き返しはなかなかできていないことがわかる。

前走脚質別集計 スプリングS 過去10回

前走脚質着別度数勝率複勝率
逃げ0- 2- 0- 12/ 140.0%14.3%
先行7- 3- 6- 40/ 5612.5%28.6%
中団2- 5- 4- 41/ 523.8%21.2%
後方0- 0- 0- 14/ 140.0%0.0%
マクリ1- 0- 0- 0/ 1100.0%100.0%

集計期間:2007年 ~ 2017年

馬名前走脚質
プラチナヴォイス先行
マイネルホウオウ先行
ロジメジャー先行
ゲシュタルト中団
レッドスパーダ先行
スマイルジャック先行
フローテーション中団
エーシンピーシー先行

注目点⑤ 前走は主場で出走

最後に前走の競馬場別で集計をした場合、今回の該当馬8頭すべてがいわゆる主場(中山・東京・京都・阪神各競馬場)で出走していた。

第三場と言われるローカル開催でも2歳戦3歳戦はもちろん行われているが、ある程度競走馬としての能力が見込まれている馬が主場で出走することも多く、スプリングSで人気を落としていても見込まれている馬が活躍しているといえる。

前走場所別集計 スプリングS 過去10回

前走場所着別度数勝率複勝率
札幌0- 0- 0- 0/ 0
函館0- 0- 0- 0/ 0
福島0- 0- 0- 0/ 0
新潟0- 0- 0- 1/ 10.0%0.0%
東京4- 4- 4- 39/ 517.8%23.5%
中山2- 3- 4- 30/ 395.1%23.1%
中京0- 0- 0- 2/ 20.0%0.0%
京都2- 2- 1- 16/ 219.5%23.8%
阪神1- 1- 1- 14/ 175.9%17.6%
小倉1- 0- 0- 4/ 520.0%20.0%
地方0- 0- 0- 1/ 10.0%0.0%

集計期間:2007年 ~ 2017年

馬名前走場所
プラチナヴォイス京都
マイネルホウオウ中山
ロジメジャー東京
ゲシュタルト京都
レッドスパーダ東京
スマイルジャック京都
フローテーション阪神
エーシンピーシー東京

まとめ

ここまでの5つの注目点から、人気薄で激走する可能性のある馬を選定すると次の2頭が該当する。

マイネルファンロン
レノヴァール

なお、本原稿は特別登録の段階で執筆しているため、仮に今回の該当馬が上位人気に支持されたり、出走回避した場合などは、人気薄が上位に食い込む可能性は低いと見て、素直に上位5番人気までの堅い決着を予想する方法もありそうだ。

後は予想時点での単勝人気やオッズも確認の上、検討を加えていくのも、面白いのではないだろうか。

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