ラストラン勝利で飾れるか――。
2018年2月25日、中山競馬場で中山記念(GⅡ/芝1800m)が行われる。毎年ドバイ、香港など春のGⅠに向けての前哨戦として多くの有力馬が集まりハイレベルの一戦として名高いレースである。今年も例外ではなくヴィブロス、アエロリット、ペルシアンナイトと3頭のGⅠ馬が集まり、この3強で決まりのようにも思える。
今回注目するのは中山記念がラストランとなる9歳馬ディサイファだ。管理する小島太調教師にとっても最後のレースであり、人馬ともに注目を集める。近年は年齢の衰えもあり良いところがなかったが、前走のAJCCでは久々にらしさを見せ4着と好走し、重賞ではまだ戦える力を見せてくれた。中山競馬場、1800mと得意の条件が揃った今回は激走してもおかしくない。
果たしてディサイファは引退の花道を勝利で飾ることが出来るのか? 過去のデータからその可能性に迫っていこう。
目次
データ① 年齢
過去10年のデータを見ると4歳と5歳馬が好成績をあげている。しかし勝ち馬の数では若馬と高齢馬で大差ない結果となっている。
年齢別の成績を見ていこう。
年齢 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
4歳 | 3- 1- 4- 17/25 | 12.0% | 16.0% | 32.0% |
5歳 | 3- 3- 1- 18/25 | 12.0% | 24.0% | 28.0% |
6歳 | 2- 5- 1- 28/36 | 5.6% | 19.4% | 22.2% |
7歳以上 | 2- 1- 4- 35/42 | 4.8% | 7.1% | 16.7% |
集計期間:2008年~2017年
7歳以上でも勝ち馬がおり、なおかつ複勝率が二桁あるというのはなかなか他の重賞ではないのではないだろうか?しかし中心は4歳、5歳馬であろう。高齢のディサイファにとっては良いデータとは言いづらいが悪いデータというわけでもなく可能性はあるといえる。
データ② 脚質
中山競馬場、開幕週の影響もあり先行馬有利となっているが逃げ切りの例はない。
脚質別の成績を見ていこう。
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
逃げ | 0- 2- 2- 6/10 | 0.0% | 20.0% | 40.0% |
先行 | 7- 3- 3- 21/34 | 20.5% | 29.4% | 38.2% |
差し | 3- 2- 3- 37/45 | 6.6% | 11.1% | 17.7% |
追込 | 0- 3- 1- 33/37 | 0.0% | 8.1% | 10.8% |
集計期間:2008年~2017年
先行馬の勝率が20%を超える脅威的な成績をあげており先行馬中心のレースといえる。過去10年逃げ切りがないのはハイレベルのメンバー構成が影響していることが考えられ、トリッキーなコース形態の影響で追込、マクリも不振となっている。ディサイファは先行して長く脚を使うタイプであり中山記念に適正がバッチリ合っている。
データ③ 前走
ハイレベルのメンバー構成の影響もあってか前走GⅠ組が好成績をあげている。
前走別の成績を見ていこう。
前走 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
GⅠ | 7- 3- 2- 23/35 | 20.0% | 28.6% | 34.3% |
GⅡ | 0- 1- 4- 18/23 | 0.0% | 4.3% | 21.7% |
GⅢ | 2- 5- 4- 37/48 | 4.2% | 14.6% | 22.9% |
OP特別 | 1- 1- 0- 16/18 | 5.6% | 11.1% | 11.1% |
集計期間:2008年~2017年
前走GⅠ組が圧倒的な成績でGⅢ組みも結果を出している一方でGⅡ組は勝ち馬がおらず連対率も低いなど不振となっている。前走AJCCのディサイファにとっては気になるデータである。
まとめ
いかがだっただろうか? GⅠ馬3頭相手に勝つのは難しいかもしれないが、ローテーション以外のデータではマイナス要素はなく展開は間違いなく味方するだろうし、有力馬が休み明けで仕上がっていなければ逆転することも可能なのではないだろうか?
人馬ともに引退の花道を勝利で彩ることを期待しよう。そして最後のレースを暖かく見守ろうではないか。