2018年2月18日、東京競馬場でフェブラリーS(GⅠ/ダート1600m)が行われる。テイエムジンソク、ゴールドドリーム、ノンコノユメ、サンライズノヴァ、ケイティブレイブ、アウォーディー、ベストウォーリアらが出走するが、どんなレースが展開されるのか?台頭する可能性を秘めた伏兵とは?
中央競馬におけるダート重賞としては最も歴史が古いフェブラリーSは、1984年にGⅢ、1994年にGⅡ、1997年にはダートで初めてGⅠレースに昇格した歴史のあるレースである。
毎年中央競馬で行われる最初のGⅠ競走でもあり、また、前年秋から中央・地方各競馬場で行われるダートGⅠがフェブラリーSで一区切りになることから、豪華メンバーが揃い大いに盛り上がりを見せる。
ライブリマウント、ホクトベガ、アグネスデジタル、メイセイオペラ、エスポワールシチー、コパノリッキーなど過去には数々の名馬が勝馬として名を連ねている。
配当の傾向を過去10年で見てみると、2014年に単勝最低16番人気のコパノリッキーが勝った年に単勝27,210円をはじめとした高額配当となったものの、それ以外の年は堅すぎず荒れすぎずといった結果になっているが2018年はどのような決着となるのか。
今回は過去10年のフェブラリーSの結果を元としてデータ分析するが、特に過去の穴馬の共通項から激走馬を探っていく。
目次
過去10年の該当馬(2008年以降・単勝6番人気以下で3着以内)
年 | 着順 | 馬名 |
---|---|---|
2016 | 3 | アスカノロマン |
2014 | 1 | コパノリッキー |
2013 | 2 | エスポワールシチー |
2013 | 3 | ワンダーアキュート |
2012 | 1 | テスタマッタ |
2009 | 1 | サクセスブロッケン |
2008 | 2 | ブルーコンコルド |
注目点① 人気薄は単勝6番人気か7番人気
該当馬のリストを見てもわかるように、過去10年で馬券圏内に入った延べ30頭のうち単勝6番人気以下の馬が7頭しかおらず、年によっては該当馬がいないことも多い。
しかも、人気別に見ると7頭中5頭は単勝6番人気か7番人気で極端な人気薄を狙うのは得策ではないことがわかる。
人気別集計 フェブラリーS 過去10年
人気 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
1番人気 | 4- 1- 3- 2/ 10 | 40.0% | 80.0% |
2番人気 | 2- 1- 2- 5/ 10 | 20.0% | 50.0% |
3番人気 | 1- 2- 2- 5/ 10 | 10.0% | 50.0% |
4番人気 | 0- 1- 1- 8/ 10 | 0.0% | 20.0% |
5番人気 | 0- 3- 0- 7/ 10 | 0.0% | 30.0% |
6番人気 | 1- 0- 0- 9/ 10 | 10.0% | 10.0% |
7番人気 | 1- 1- 2- 6/ 10 | 10.0% | 40.0% |
8番人気 | 0- 0- 0- 10/ 10 | 0.0% | 0.0% |
9番人気 | 0- 1- 0- 9/ 10 | 0.0% | 10.0% |
10番人気 | 0- 0- 0- 10/ 10 | 0.0% | 0.0% |
11番人気 | 0- 0- 0- 10/ 10 | 0.0% | 0.0% |
12番人気 | 0- 0- 0- 10/ 10 | 0.0% | 0.0% |
13番人気 | 0- 0- 0- 10/ 10 | 0.0% | 0.0% |
14番人気 | 0- 0- 0- 10/ 10 | 0.0% | 0.0% |
15番人気 | 0- 0- 0- 10/ 10 | 0.0% | 0.0% |
16番人気 | 1- 0- 0- 8/ 9 | 11.1% | 11.1% |
集計期間:2008年 ~ 2017年
馬名 | 人気 |
---|---|
アスカノロマン | 7 |
コパノリッキー | 16 |
エスポワールシチー | 9 |
ワンダーアキュート | 7 |
テスタマッタ | 7 |
サクセスブロッケン | 6 |
ブルーコンコルド | 7 |
注目点② 前走は上位人気
過去10年単勝6番人気以下で3着以内に入った7頭全部が、前走のレースに関係なく単勝5番人気以内の上位人気に支持されている。
前走の着順や馬齢やレース毎の比較だけに注目が集まり、実力以上に人気を落としてしまっている馬がフェブラリーSでは挽回して馬券圏内に入っていると言える。
前走人気別集計 フェブラリーS 過去10年
前走人気 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
前走1人気 | 4- 3- 4- 24/ 35 | 11.4% | 31.4% |
前走2人気 | 2- 0- 1- 24/ 27 | 7.4% | 11.1% |
前走3人気 | 1- 4- 2- 17/ 24 | 4.2% | 29.2% |
前走4人気 | 1- 3- 1- 16/ 21 | 4.8% | 23.8% |
前走5人気 | 1- 0- 1- 8/ 10 | 10.0% | 20.0% |
前走6~9人 | 0- 0- 1- 19/ 20 | 0.0% | 5.0% |
前走10人~ | 0- 0- 0- 20/ 20 | 0.0% | 0.0% |
集計期間:2008年 ~ 2017年
馬名 | 前走人気 |
---|---|
アスカノロマン | 4 |
コパノリッキー | 3 |
エスポワールシチー | 4 |
ワンダーアキュート | 1 |
テスタマッタ | 5 |
サクセスブロッケン | 2 |
ブルーコンコルド | 3 |
注目点③ 500kg以上の馬体重の馬が活躍
芝コースより力のいる馬場であるダートコースで行われるため、馬体重も500kg以上の馬格が大きい馬が活躍する傾向にあるのがフェブラリーSだ。
過去10年単勝6番人気以下で3着以内に入った7頭についても、すべて前走の馬体重は500kg以上となっている。
前走馬体重別集計 フェブラリーS 過去10年
前走馬体重 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
400~419kg | 0- 0- 0- 1/ 1 | 0.0% | 0.0% |
420~439kg | 0- 0- 0- 0/ 0 | ||
440~459kg | 0- 1- 1- 7/ 9 | 0.0% | 22.2% |
460~479kg | 0- 1- 0- 19/ 20 | 0.0% | 5.0% |
480~499kg | 0- 2- 2- 30/ 34 | 0.0% | 11.8% |
500~519kg | 5- 5- 3- 34/ 47 | 10.6% | 27.7% |
520~539kg | 4- 1- 4- 31/ 40 | 10.0% | 22.5% |
540~ | 0- 0- 0- 7/ 7 | 0.0% | 0.0% |
集計期間:2008年 ~ 2017年
馬名 | 前走馬体重 |
---|---|
アスカノロマン | 526 |
コパノリッキー | 526 |
エスポワールシチー | 501 |
ワンダーアキュート | 518 |
テスタマッタ | 502 |
サクセスブロッケン | 515 |
ブルーコンコルド | 507 |
注目点④ 人気に関係なく関西馬有利
西高東低と言われて久しい関西・栗東トレーニングセンターと関東・美浦トレーニングセンターの成績格差について、徐々に関東馬が活躍するようになってきているもののフェブラリーSでは関西馬優勢の状況がまだ続いている。
過去10年単勝6番人気以下で3着以内に入った7頭もすべて関西馬だ。
調教師所属別集計 フェブラリーS 過去10年
調教師分類 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
美浦 | 0- 2- 1- 23/ 26 | 0.0% | 11.5% |
栗東 | 10- 7- 9-100/126 | 7.9% | 20.6% |
地方 | 0- 1- 0- 6/ 7 | 0.0% | 14.3% |
集計期間:2008年 ~ 2017年
馬名 | 所属 | 厩舎 |
---|---|---|
アスカノロマン | 関西 | 川村禎彦 |
コパノリッキー | 関西 | 村山明 |
エスポワールシチー | 関西 | 安達昭夫 |
ワンダーアキュート | 関西 | 佐藤正雄 |
テスタマッタ | 関西 | 村山明 |
サクセスブロッケン | 関西 | 藤原英昭 |
ブルーコンコルド | 関西 | 服部利之 |
注目点⑤ 前走先行・中団脚質馬が有利
最後に前走の脚質で集計をすると、過去10年単勝6番人気以下で3着以内に入った7頭すべてが先行か中団でレースを進めている。
7頭の中にはエスポワールシチーやコパノリッキーのように逃げることもできる馬も含まれているが、逃げても2番手3番手追走でも競馬することができる馬が、人気を落としていても好走できることを示している。
前走脚質別集計 フェブラリーS 過去10年
前走脚質 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
逃げ | 2- 1- 0- 11/ 14 | 14.3% | 21.4% |
先行 | 4- 3- 5- 44/ 56 | 7.1% | 21.4% |
中団 | 3- 3- 4- 54/ 64 | 4.7% | 15.6% |
後方 | 0- 3- 1- 17/ 21 | 0.0% | 19.0% |
集計期間:2008年 ~ 2017年
馬名 | 脚質 |
---|---|
アスカノロマン | 先行 |
コパノリッキー | 先行 |
エスポワールシチー | 中団 |
ワンダーアキュート | 先行 |
テスタマッタ | 中団 |
サクセスブロッケン | 先行 |
ブルーコンコルド | 中団 |
まとめ
ここまでの5つの注目点すべてに該当する可能性がある(単勝6番人気か7番人気)馬を選定すると次の2頭が該当する。
アウォーディー
インカンテーション
後は予想時点での単勝人気なども確認の上、検討を加えていくのも、面白いのではないだろうか。