2017年11月5日、東京競馬場でアルゼンチン共和国杯(GII/芝2500m)が行われる。
開催に際し、どのような血統の馬がいい成績を残しているのか、同コースでどのような血統の馬が台頭しているのか、過去のデータをもとに見ていくことにしよう。
なお、好走血統は過去10年、コース種牡馬成績は2014年以降(精度を高めるために1、2番人気の人気馬、および単勝100倍以上の人気薄、新馬戦、長期休み明けなどの不確定要素が多いレース=血統意外の要因で決着した可能性が高いレースは、集計から除外)を参考に考察していく。
目次
過去10年好走馬血統
着順 | 人気 | 種牡馬 | 母父馬 |
---|---|---|---|
1 | 2 | ハーツクライ | Machiavellian |
2 | 4 | アドマイヤドン | ダンスインザダーク |
3 | 3 | ネオユニヴァース | Thunder Gulch |
1 | 1 | スクリーンヒーロー | キョウワアリシバ |
2 | 4 | ダイワメジャー | Kris S. |
3 | 3 | キングカメハメハ | Highest Honor |
1 | 2 | ハーツクライ | アレミロード |
2 | 4 | キングヘイロー | サツカーボーイ |
3 | 3 | ブライアンズタイム | Sadler's Wells |
1 | 7 | スターリングローズ | ダイナレター |
2 | 4 | ハーツクライ | エリシオ |
3 | 3 | ゼンノロブロイ | Highest Honor |
1 | 2 | ゼンノロブロイ | Highest Honor |
2 | 3 | マヤノトップガン | サンデーサイレンス |
3 | 6 | ロージズインメイ | サツカーボーイ |
1 | 3 | ゼンノロブロイ | Forty Niner |
2 | 1 | ジャングルポケット | Silver Deputy |
3 | 8 | サクラプレジデント | ナリタブライアン |
1 | 1 | ジャングルポケット | ノーザンテースト |
2 | 2 | ステイゴールド | Sadler's Wells |
3 | 9 | グラスワンダー | エリシオ |
1 | 11 | オペラハウス | ホリスキー |
2 | 4 | グラスワンダー | トニービン |
3 | 10 | ジャングルポケット | サンデーサイレンス |
1 | 3 | グラスワンダー | サンデーサイレンス |
2 | 2 | ジャングルポケット | サンデーサイレンス |
3 | 1 | アドマイヤベガ | El Gran Senor |
1 | 2 | フレンチデピュティ | リアルシヤダイ |
2 | 10 | エルコンドルパサー | Silver Hawk |
3 | 9 | サンデーサイレンス | Reference Point |
解説・分析:注目血統は?
注目したいのはディープインパクト産駒が1頭も登場していない、という点だろう。
昨年はディープインパクト産駒のモンドインテロが1番人気に支持されたが4着に敗れた。他にもディープインパクト産駒は何頭も出走してきているが、一頭も馬券に絡んでいない。
代わりに馬券圏内に好走しているのは……
ハーツクライ
ゼンノロブロイ
ジャングルポケット
グラスワンダー
これらの産駒が目立つ。彼らに共通していることといえば、典型的なクラシック血統よりスタミナがあるということだ。
ハーツクライ、ゼンノロブロイ、そしてグラスワンダーは有馬記念の勝ち馬。ジャングルポケットは種牡馬として菊花賞馬や天皇賞春の勝ち馬を輩出している。
東京芝2500mはスタートが坂の中間地点にある。止まった状態から坂を登らなければならないため、かなりのスタミナを使う。結果としてダービーやジャパンカップが行われる2400mと100mしか違わないのに、スタミナ寄りの血統の馬が数多く来ているわけだ。
出走予定馬・種牡馬コース成績
種牡馬 | 着別度数 |
---|---|
ハーツクライ | 1- 2- 0- 6/ 9 |
キングカメハメハ | 1- 0- 1- 4/ 6 |
ダイワメジャー | 0- 0- 0- 1/ 1 |
アドマイヤドン | 0- 0- 0- 1/ 1 |
ディープインパクト | 0- 0- 0- 4/ 4 |
ハービンジャー | 0- 0- 0- 1/ 1 |
種牡馬 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
ハーツクライ | 11.1% | 33.3% | 212 | 113 |
キングカメハメハ | 16.7% | 33.3% | 105 | 76 |
ダイワメジャー | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 |
アドマイヤドン | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 |
ディープインパクト | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 |
ハービンジャー | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 |
集計期間:2013. 5.26 ~ 2017. 5.28
※3番人気〜単勝100倍未満が対象
※良馬場開催が対象
※長期休み明けなど、明らかなマイナス要素を持つ馬は除外
解説・分析:注目血統は?
開催回数が少ないため、参考までに。好成績を残しているのは、やはりハーツクライだ。
また、キングカメハメハ産駒の好走馬を見ていくと、面白い傾向が見て取れる。
クリプトグラムの母父はサンデーサイレンス。そしてその母父がアンバーシャダイなのだ。アンバーシャダイは1981年の有馬記念の勝ち馬。ここでも有馬記念に縁のある馬が登場してくる。
なお、ディープインパクト産駒は……
日付S | 馬名 | 着順 | 人気 |
---|---|---|---|
2017.5.28 | モンドインテロ | 8 | 3 |
2016.5.29 | モンドインテロ | 5 | 4 |
2013.11.3 | エックスマーク | 7 | 5 |
2013.11.3 | ニューダイナスティ | 11 | 8 |
集計期間:2013.11. 3 ~ 2017. 5.28
ご覧の通り、人気より着順が上だったことがない。ディープインパクト産駒の中ではスタミナのある馬たちが出走してきたわけだが、それでも結果を出すことができていないのだ。