今週は東京競馬場で牝馬クラシック第2戦の優駿牝馬オークス(GI/芝2400m)が行われる。
桜花賞馬レーヌミノル(牝3)は2冠に向けて調整を行っている。しかし、過去の歴史を振り返ると、この挑戦が極めて困難であることが分かる。
レーヌミノルは2冠を達成できるのか? 今回は桜花賞馬の不安要素にフォーカスしていこう。
プロフィール〜血統・誕生日・馬主・調教師・生産者〜
| 父 | ダイワメジャー |
|---|---|
| 母 | ダイワエンジェル |
| 母の父 | タイキシャトル |
| 母の母 | プリンセススキー |
| 性別 | 牝 |
| 馬齢 | 3 歳 |
| 生年月日 | 2014年4月24日 |
| 毛色 | 栗毛 |
| 馬主 | 吉岡實 |
| 調教師 | 本田優(栗東) |
| 生産牧場 | フジワラフアーム |
| 産地 | 新ひだか町 |
| 馬名意味 | 女王(仏)+冠名 |
血統の壁を越えられるか?
レーヌミノルに関して最も不安視されるのが、ダイワメジャー産駒、ということだ。
というのも、ダイワメジャー産駒はGIや重賞といったトップクラスのレースでは距離が短ければ短いほどいい成績を残す傾向にある。スプリントまでいくとやや短いが、1400mやマイル戦を得意としていて、長くても1800mまで、といったところなのだ。
これはダイワメジャー産駒の重賞における距離別の成績を見れば、一目瞭然である。
GIウィナーたちを見ていくと……
カレンブラックヒル(NHKマイルカップ)
コパノリチャード(高松宮記念)
メジャーエンブレム(阪神ジュベナイルフィリーズ、NHKマイルカップ)
レーヌミノル(桜花賞)
ご覧の通り、すべてマイル以下となっている。
では2000m以上の重賞でどんな成績を残しているかというと……
| 種牡馬 | 着別度数 |
|---|---|
| ダイワメジャー | 0- 4- 2-61/67 |
| 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
|---|---|---|---|
| 0.0% | 9.0% | 0 | 39 |
集計期間:2012. 1.15 ~ 2017. 4. 2
なんと勝ち馬はゼロ。複勝率もわずか9%となっている。レーヌミノルがオークスを勝てば快挙を達成することになるが、それは今までダイワメジャー産駒が一度も成し遂げれなかったミッションであることを意味している。
非常に難しい挑戦であることは間違いないのだ。
さらに詳細を見ていくことにしよう。次はさらに絞って、GIの成績にフォーカスしてみた。
| クラス | 着別度数 |
|---|---|
| G1 | 0- 0- 0-17/17 |
集計期間:2012. 1.15 ~ 2017. 4. 2
17頭が挑んだものの、馬券になったのはゼロ。カレンブラックヒルが天皇賞秋で3番人気に支持されたこともあったが、馬券圏外に沈んでいる。
今度は2000m以上の重賞における、牝馬の成績を見てみよう。
| クラス | 着別度数 |
|---|---|
| G3 | 0- 0- 0- 4/ 4 |
| G2 | 0- 0- 1- 2/ 3 |
| G1 | 0- 0- 0- 8/ 8 |
集計期間:2012. 1.15 ~ 2017. 4. 2
かろうじて1頭が馬券になっているが、燦々たる成績であることが分かる。牡馬に比べて体力のない牝馬が中・長距離をこなすことはとても困難なのだ。
前人未到の挑戦
まとめると、
・ダイワメジャー産駒は2000m以上の重賞で未勝利
・ダイワメジャー産駒は2000m以上のGIで一度も馬券に絡んだことがない
・ダイワメジャー産駒の牝馬は2000m以上の重賞で連対ゼロ
ということになる。
レーヌミノルにとって、非常に難しい挑戦となることが分かるだろう。
果たして2017年の桜花賞馬は、高きハードルを越えて栄光をつかむことができるのか? 注目されるところだ。

