安田記念2017の予想データ分析…ステファノスの3つの強調材料と不安とは?

いよいよ本日、東京競馬場で春のマイル王決定戦・安田記念(GI/芝1600m)が行われる。

開催に際し、競馬TIMES編集部ではGI初制覇を狙うステファノスにフォーカス。今回は、この馬がなぜ強調できるのか、という点を解説していく。

ステファノスは強調できるのか? それとも……。検証を開始していこう。


目次

プロフィール〜血統・誕生日・馬主・調教師・生産者〜

ディープインパクト
ココシュニック
母の父クロフネ
母の母ゴールドティアラ
性別
馬齢6 歳
生年月日2011年2月13日
毛色鹿毛
馬主(有)キャロットファーム
調教師藤原英昭(栗東)
生産牧場ノーザンファーム
産地安平町
馬名意味冠(ギリシャ語)。母母名より連想

強調材料1 フィルターに合致

競馬TIMESでは、安田記念の開催に際し、いくつかの検証を行ってきた。その内の一つの考察で、「5つの消し」というものがあった。ステファノスはこの条件に一つも当てはまっていない。

ポイント1 高齢馬は消し!
ポイント2 キャリア過多な馬は消し!
ポイント3 馬体重が軽い馬は消し!
ポイント4 距離延長馬は消し!
ポイント5 父サンデーサイレンス系は消し!

※詳細は記事にて。

明確なマイナス要素がない、という点は一つの強調材料だろう。

強調材料2 裏打ちされた実績

安田記念の歴史を振り返ってみると、好走馬の多くに共通点があり、凡走した人気馬にも同様の点があった。それが、58キロ実績だ。

以下、以前の検証より抜粋。

安田記念の斤量設定は58キロ(牝馬はマイナス2キロ)。特に近年は斤量の改定がされたことで、JRAの競馬で58キロ以上の斤量を背負う機会はめったになくなった。

だからこそ、58キロに対応できない馬がどうしても出てくる。57キロではなんともなかった馬が、わずか1キロの違いで驚くほど走らなくなってしまう。

人間に置き換えてもそうだろう。履きなれた靴で100mを走るのと、普段より重い靴で走るのとでは結果が全く違ってくる。慣れれば問題なくなるが、レースの前にいきなり違う靴を渡されたら違和感を感じてしまうものだ。

ステファノスの58キロ実績を振り返ってみると……

2016年
天皇賞秋 6番人気3着

宝塚記念 7番人気5着

2015年
天皇賞秋 10番人気2着

いずれも人気より走っていて、2度は馬券に絡んでいる。掲示板を外したことはない。58キロを全く苦にしないタイプの馬であることが分かる。

今回は58キロ実績がない人気馬も多い。よって、ステファノスがアドバンテージを得られる条件と言えるのだ。

強調材料3 ディープにとって刺激的な条件

もう一つ強調できるのが、ディープインパクト産駒にとって刺激的な条件である、という点だ。

ディープインパクト産駒はとにかくフレッシュな馬が走る。

・年齢が若い、キャリアが少ない
・昇級戦
・初の重賞挑戦
・休み明け
・海外遠征

などなど、それまでのキャリアで経験したことがない条件やクラスの変化、距離の延長・短縮といった刺激を受けた時のパフォーマンスが高い。

例えばトーセンラーは初のマイル戦でいきなりGIを制した。キズナ、マカヒキ、リアルインパクト、そしてこの馬も初の海外遠征で好走している。何らかの刺激が加わると、好走の可能性が上がる傾向にあるのだ。

今回、ステファノスにとってマイルGIは初めての条件だ。東京のマイル戦自体も2014年の富士ステークス以来と、かなり久しぶり。悪くない条件といえるだろう。

なお、ディープインパクト産駒はマイル重賞にめっぽう強く、母のゴールドティアラは基本的にマイル以下で活躍した馬だ。マイルGIのスピードについていけるポテンシャルは十分に持っている。

不安要素があるとすれば……

唯一、明確な不安要素として挙げられるのが、大外枠を引いてしまったことだ。安田記念は枠順の有利不利が大きなレースではないが、大外枠は何かと不利を被りやすい。

例えばディープインパクト産駒の東京マイル重賞における枠順別の成績を見てみると……

枠番勝率複勝率単回値複回値
1枠0.0%25.0%053
2枠10.0%30.0%9995
3枠10.0%30.0%6070
4枠14.3%28.6%13791
5枠20.0%40.0%6079
6枠7.1%28.6%2246
7枠10.5%36.8%303175
8枠5.3%21.1%3279

やはり大外枠の好走率が最も低い。好走のためには、うまく立ち回り、枠順の不利を乗り越えていく必要があるのだ。

まとめ

いかがだっただろうか? ステファノスには強調材料がいくつもあることが分かった。

馬券の軸にするもよし、相手に加えるもよし。どんな扱いにするにせよ、気にかけてみるのがいいのではないだろうか。

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