カテゴリー:競走馬コラム

フローレスマジックの血統や次走、将来性は?ラキシスやサトノアラジンとの共通点


4月23日に東京競馬場で行われたフローラステークス(GII/芝2000m)は、2番人気のディープインパクト産駒フローレスマジック(牝3)は直線で競り負けて3着となった。しかし、優駿牝馬オークスへの優先出走権を手にしている。

フローレスマジックの血統や将来性はどういったものなのだろうか? 徹底的に検証していこう。


プロフィール〜血統・誕生日・馬主・調教師・生産者

ディープインパクト
マジックストーム
母の父StormCat
母の母FoppyDancer
性別
馬齢3歳
生年月日2014年4月15日
毛色鹿毛
馬主(有)サンデーレーシング
調教師木村哲也(美浦)
生産牧場ノーザンファーム
産地安平町
馬名意味完璧なマジック

血統評価は?

母父ストームキャットという父ディープインパクトの成功配合に合致している。もう有名過ぎるくらいの配合だ。

全兄弟にラキシス、サトノアラジン、そしてサトノケンシロウがいる良血馬だけに、将来が期待されるといったところだ。

もっとも、なかなか勝ちきれていないように、本格化するのは夏を超えてからになる可能性が高い。それは姉や兄たちがたどってきた成長の曲線を見れば明らかだろう。

ラキシスは3歳春のクラシックに間に合わなかった。フローラステークスに出走こそしたものの、結果は11着と大敗を喫している。しかし、夏を超えて白星を重ねると、秋の牝馬最強馬決定戦のエリザベス女王杯で準オープン馬の身でありながら2着に激走した実績を持っている。

その後、翌年のエリザベス女王杯を制し、GI馬の仲間入りをしたのは記憶に新しい。

サトノアラジンにしてもそうだ。

2歳のうちから注目されながら、東スポ杯2歳ステークスで5着、ラジオNIKKEI2歳ステークスで3着、共同通信杯で3着と、イマイチ勝ちきれなかった。このあたりはフローレスマジックにも通じるところだろう。


勝ち始めたのは休養を挟んで挑んだ夏場から。菊花賞では不利がありながら6着に入るなど、力をつけたことを証明し、古馬になってから重賞を勝った。

サトノケンシロウに至っては初勝利が3歳の夏だった。以降、3連勝で一気に準オープン馬に。初の準OP戦では土がついたものの、この勢いであればいつ重賞戦線に名乗りを挙げてもおかしくない。

要するに、フローレスマジックもそういったキャリアを送る可能性が高いといえる。2歳の早いうちから活躍しているとどうしてもしりすぼみになっていく傾向にあるが、この馬の場合はむしろこの時期から重賞で好走できていることを評価するべきだろう。

次走は?

優駿牝馬オークスへの優先出走権を獲得したため、当然のことながら東京芝2400mの戦いに進むことになるだろう。

もっとも、前述の通り、まだまだ馬が出来上がるのは先のように感じる。春のクラシックに適した完成度の高い馬たちに比べると、どうしても見劣りしてしまう、というのが実情だ。

あまり無理に激走しても後々の成長に影響が出てくるケースがあるだけに、大事に使っていってほしいといったところ。


モズカッチャンの血統や次走、将来性は?フローラS馬になれた理由


4月23日に東京競馬場で行われたフローラステークス(GII/芝2000m)は、12番人気のハービンジャー産駒モズカッチャン(牝3)が粘るヤマカツグレース(牝3)をおさえて重賞初制覇を果たした。

モズカッチャンの血統や将来性はどういったものなのだろうか? 徹底的に検証していこう。


プロフィール〜血統・誕生日・馬主・調教師・生産者

ハービンジャー
サイトディーラー
母の父キングカメハメハ
母の母ベストブート
性別
馬齢3 歳
生年月日2014年2月27日
毛色黒鹿毛
馬主(株)キャピタル・システム
調教師鮫島一歩(栗東)
生産牧場目黒牧場
産地日高町
馬名意味冠名+人名愛称

血統評価は?

モズカッチャンは快挙を成し遂げた。

基本的にハービンジャー産駒というのは重賞で期待値が高くない。ディープインパクトやキングカメハメハ産駒に比べると、能力に加えて一瞬の切れ味が足りないため、どうしても決め手不足で負けてしまうのだ。

事実、今までハービンジャー産駒の牝馬が重賞を勝ったことは一度もなかった。

レース名馬名人気着順
桜花賞G1ディアドラ14
フラワーG3エバープリンセス12
フラワーG3サンティール5
フィリーG2ヤマカツグレース11
京成杯G3サンティール12
愛知杯HG3カゼルタ12
フェアリG3キュイキュイ613
阪神ジュG1サトノアリシア7
ファンタG3ディアドラ3
ファンタG3ヤマカツグレース2
アルテミG3サトノアリシア4
紫苑SG3ギモーヴ813
新潟2歳G3モーヴサファイア1
クイーンG3テルメディカラカラ5
優駿牝馬G1ジェラシー10
フラワーG3ウインクルサルーテ14
フラワーG3ギモーヴ4
京都2歳G3ウインクルサルーテ10
アルテミG3ウインクルサルーテ11
ローズSG2サンクボヌール9
ローズSG2テルメディカラカラ1310
フローラG2サダムブルーハワイ1412
フラワーG3カゼルタ810
チューリG3ロカ3
クイーンG3ロカ1
クイーンG3カービングパス710
フェアリG3カービングパス1
阪神ジュG1ロカ1
京都2歳G3フローレスダンサー4
アルテミG3フローレスダンサー5

集計期間:2014.11. 1 ~ 2017. 4. 9

しかし、この負の連鎖がようやく終わった。

ただし、今回の場合は血統云々よりも位置取りの関係が大きかった。

フローラS2017結果・動画│モズカッチャンの勝因、ホウオウパフュームの敗因は?


上記に詳細が記されているが、かなりのスローペースだったため、枠順や位置取りの要素が大きかったのだ。

血統的には近親にステファノスやゴールドティアラ、ゴールデンハインドなどがいて、スケール的に全く劣るわけではないが、この重賞制覇はある意味で足かせになるかもしれない。

試金石は次やその次のレースになるだろう。

次走は?

オークスへの優先出走権を獲得したため、今後は当然ながらオークスへ進むことになるはずだ。

ただし、前述の通り、ハービンジャー産駒、特に牝馬は重賞における実績がほとんどない。しかも今回はかなり恵まれた上での勝利だったわけで、オークスで厳しい戦いを強いられることは間違いないだろう。

なお、ハービンジャー牝馬の重賞成績は……

種牡馬勝率複勝率単回値複回値
ハービンジャー0.0%10.0%051

集計期間:2014. 9. 6 ~ 2017. 4.16

ご覧の通り。馬券的な期待値も、決して高いわけだ。


イスラボニータの血統や次走、将来性は?マイラーズC制覇と安田記念

(C)はねひろ

4月23日に京都競馬場で行われたマイラーズカップ(GII/芝外回り1600m)は、2番人気のフジキセキ産駒イスラボニータ(牡6)が直線で抜け出して1番人気のエアスピネル(牡4)らをおさえて勝利を収めた。

イスラボニータの血統や将来性はどういったものなのだろうか? 徹底的に検証していこう。


プロフィール〜血統・誕生日・馬主・調教師・生産者〜

フジキセキ
イスラコジーン
母の父Cozzene
母の母IslaMujeres
性別
馬齢6 歳
生年月日2011年5月21日
毛色黒鹿毛
馬主(有)社台レースホース
調教師栗田博憲(美浦)
生産牧場(有)社台コーポレーション白老ファーム
産地浦河町
馬名意味美しい島(西)

血統評価は?

フジキセキ産駒は京都の重賞でいい成績を残している。

イスラボニータ自身、マイルチャンピオンシップで2、3着の実績がある。同じ舞台でサダムパテックがマイルチャンピオンシップをGIを勝っているし、イスラボニータにとって、まずまず合った舞台だったと言える。

フジキセキ産駒の京都重賞における成績を見てみると……

種牡馬勝率複勝率単回値複回値
フジキセキ11.8%32.4%87103

集計期間:2010. 1. 5 ~ 2016.11.20

こういった具合に。

もっとも、今回は血統に加えてクリストフ・ルメール騎手のアシストが大きかった。

マイラーズC2017結果・動画│イスラボニータが優勝!勝因、敗因は?


ここで触れたように、今回のマイラーズカップはかなりのスローペースだった。開幕週だったこともあり、馬場は内が有利。加えてスローペースとなると、内、先行馬が圧倒的に有利なレースだったといえる。

イスラボニータは大外11番枠だった。普通なら外外を回してしまい、直線で内の馬に足元をすくわれているところだった。

しかし、ルメール騎手は向こう正面でうまいポジション取りをすると、コーナーではラチ沿いから1、2頭目の位置を確保した。全くロスすることなく、競馬を進めることができたわけだ。

なかなか勝ちきれない馬だったが、血統があったことに加えて騎手のアシストもあったことで、久々の勝利を勝ち取ることができたのだ。

次走は?

次の目標は、当然のことながら安田記念になるだろう。

絶対王者のモーリスが引退した今、十分にチャンスがあると考えられる。

ただし、安田記念はもともとサンデーサイレンス系の馬が苦手としているレースだ。例えば過去の実績を見てみると……

馬名性齢着順人気
イスラボニータ牡54
ロサギガンティア牡55
サダムパテック牡617
サダムパテック牡5138
サダムパテック牡41
クレバートウショウ牡58
フジサイレンス牡61616
フジサイレンス牡51618
オースミコスモ牝41517
ダイタクリーヴァ牡5178

集計期間:2002. 6. 2 ~ 2016. 6. 5

ご覧の通り、勝ち星どころか、3着以内に入ることすらできていない。そもそもフジキセキ産駒の出走が10頭しかない、というのも驚くべきことだろう。あまりこの舞台に向いていない、というのが容易に想像できる。

果たしてイスラボニータは安田記念を勝ち取ることができるのか? 現時点では簡単な戦いにはならなさそうだ。



ショウナンアデラが引退!産駒への期待や血統から導く可能性は?

(C)馬空

2014年に阪神ジュベナイルフィリーズ(GI/阪神芝外回り1600m)を制して2歳女王に輝いたショウナンアデラ(牝5)が競走馬登録を抹消し、引退が決まった。

今後は北海道日高町のクローバーファームで繁殖牝馬となる予定だ。

ショウナンアデラの血統や繁殖牝馬としての素質、産駒への期待はどういったものなのだろうか?


プロフィール〜血統・誕生日・馬主・調教師・生産者〜

ディープインパクト
オールウェイズウィリング
母の父ElusiveQuality
母の母AlwaysLoyal
性別
馬齢5歳
生年月日2012年2月10日
毛色鹿毛
馬主国本哲秀
調教師二ノ宮敬宇(美浦)
生産牧場下河辺牧場
産地日高町
馬名意味冠名+人名より

賞金

総賞金84,175,000
内付加賞1,575,000
収得賞金(平地)20,750,000
収得賞金(障害)0

血統評価は?

ショウナンアデラはディープインパクト×Elusive Qualityという血統。典型的なディープインパクトの成功配合だ。

母系を見てみると、比較的仕上がりが早い血脈であることが分かる。

父Elusive Qualityは仕上がりの早いミスプロ系種牡馬。母母のAlways Loyalはフランス1000ギニー(桜花賞に相当)の勝ち馬だ。早い段階で活躍できるだけの素質を持った馬だった、と言える。

実際、阪神ジュベナイルフィリーズはクラシック血統×早熟血統という配合の馬が走りやすいレースとして知られている。ショウナンアデラにとって、最高の舞台で、最高の勝ち方ができた、と言えるわけだ。

繁殖牝馬としての可能性と、産駒への期待

父ディープインパクト、母父ミスプロ系ということで、配合できる種牡馬の幅はそれほど多くない。ただでさえ体質があまり強くないだけに、あまり血が濃くなりすぎるのは避けたいところ。現実的にはノーザンダンサー系種牡馬と交配するのがベターではないか。

「つけられる種牡馬の選択肢に限りがある」と書くとあまり良い印象を抱かないかもしれないが、強い仔を産む可能性は十分にあるのではないだろうか?


なぜなら、母母Always Loyalだけでなく、その母のBalbonellaもフランスGIロベールパパン賞の勝ち馬であり、フランスで発展してきた名牝系なのだ。さらにAlways Loyalの半兄アナバーは種牡馬としても大成功を収めている。

ショウナンアデラ自身が2歳GIを勝っているわけで、能力の高さに疑いの余地はない。

「名牝系×能力が高い」という、繁殖牝馬としてこれ以上ない素質を持っているわけだ。

母と同じように、仔が再びGIの舞台で輝くシーンが待たれる。

全競争成績・結果

日付レース名人気着順
170401ダービーHG3916
160724福島テレ36
160515ヴィクトG11116
141214阪神ジュG151
141122からまつ500*11
141012未勝利・牝*11
140803新馬12

集計期間:2014. 8. 3 ~ 2017. 4. 1


レーヌミノルの血統や次走、将来性は?桜花賞馬になれた理由

Horse Race Photo Studio

4月9日に行われた3歳牝馬クラシック第1戦の桜花賞(芝外回り1600m)でダイワメジャー産駒のレーヌミノル(牝3)がGI初制覇を果たした。

圧倒的な1番人気にソウルスターリングが支持されたレースだったが、早めに先頭へ抜け出すと二枚腰で後続を振り切り、1着でゴール板を駆け抜けた。

レーヌミノルの血統や将来性はどういったものなのだろうか? 徹底的に検証していこう。

プロフィール〜血統・誕生日・馬主・調教師・生産者〜

ダイワメジャー
ダイワエンジェル
母の父タイキシャトル
母の母プリンセススキー
性別
馬齢3 歳
生年月日2014年4月24日
毛色栗毛
馬主吉岡實
調教師本田優(栗東)
生産牧場フジワラフアーム
産地新ひだか町
馬名意味女王(仏)+冠名

血統評価は?

ダイワメジャー産駒は2歳の短距離重賞に強いものの、3歳になると期待値が下がります。これはダイワメジャー産駒の仕上がりが早いため、その時期に周りと差をつけられることが一つ。そして3歳になるとディープインパクト産駒やハーツクライ産駒といったクラシックで活躍するタイプの馬たちが力をつけてくるため、という2つの理由が大きい。

この馬も小倉2歳ステークスを圧勝しているように、仕上がりが早かった。ということで、本来なら尻すぼみになっていきそうな馬だっただけに、桜花賞馬になったという結果はかなり意外だった。

メジャーエンブレムのように母系が重厚で成長力のある血統ならまだ分かるが、レーヌミノルはそうではない。母父タイキシャトルは、ダイワメジャーと同じような特性を持っていて、基本的には仕上がりの早いスプリンタータイプ。基本的には1200〜1400mがベストというタイプに見える。

ということで、今後は徐々に短距離にシフトしていくと考えられる。

なぜ桜花賞を勝てたのか?

では、なぜベスト条件ではない桜花賞を勝てたのかというと、一番大きな要因はメンバー構成だったと考えられる。

春の牝馬クラシックと言えばディープインパクト産駒とキングカメハメハ産駒だが、前者は1頭しか、後者に至っては1頭も出走がなかった。唯一のディープインパクト産駒カワキタエンカにしても10番人気。しかも非社台馬で“エリート・ディープ産駒”とはいえない馬だ。

では人気になったのは何かといえば、フランケル産駒のソウルスターリング、ハーツクライ産駒のアドマイヤミヤビとリスグラシューだった。


フランケル産駒は当然ながらクラシックでは未知数。ハーツクライに関してはマイル以下のGIで勝ったのはジャスタウェイのみ。そのジャスタウェイにしても、不良馬場というスタミナが問われる条件(=適正距離が長い馬が有利な条件)だった。牝馬で区切れば2000mまで伸ばしても、GIは未勝利という状況にある。

要するに、桜花賞に適性がある馬が例年より少なかったわけだ。その感は、どうしても否めないだろう。

将来性や次走は?

前述の通り、血統的にはあまり伸びしろを見込むのは難しいという気がしてならない。近親にGI実績のある馬はほとんどいないし、ダイワメジャー×タイキシャトルという血統構成を見ても、なかなか難しそう。

あるとすれば、適正距離が短距離にシフトしていったときにどうか、といったところだ。

今後はオークスよりNHKマイルに向かったほうが良さそうだが、陣営はどのような決断を下すのか、注目される。


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