サトノラーゼンとポルトドートウィユは日本ダービーで通用するのか?

目次

好走ライン

ただし、好走した馬がいないわけではない。この4頭の共通点を探っていくことで、京都新聞杯組の“好走ライン”を探っていこう。以下がダービーで馬券に絡んだのは4頭だ。

ハーツクライ
インティライミ
トーセンホマレボシ
キズナ

この4頭の共通点を探すのは難しいことではない。ずばり、京都新聞杯で速い上がりを使えているかどうか、が鍵になる。というのも、この4頭は京都新聞杯で上がり2位以内の末脚を使っていた。

馬名 上がり3F(上がり順位)
ハーツクライ 33秒4(1位)
インティライミ 35秒7(2位)
トーセンホマレボシ 34秒7(2位)
キズナ 34秒5(1位)

ご覧のとおり、メンバー中屈指の上がりを使っていた。

ダービーでは瞬発力が重要になる。切れ味がなければ世代最強を決める舞台で好走することは難しい。京都新聞杯は他の路線よりレベルが低いことが多いため、その中で速い上がりを使えないような馬は勝負にならないのだ。事実、上がり3位以下だった馬の成績は(0−0−0−17)と、全く走っていない。

よって京都新聞杯組の“好走ライン”は、速い上がりを使ったかどうか、になる。

この観点からいくと、今年の2頭はやや厳しいと言えるかもしれない。

サトノラーゼンは上がり4位、ポルトドートウィユは上がり3位である。わずかな差ではあるが、“好走ライン”に届いていない。末脚勝負となれば、厳しい結果になることは想像に難くないのだ。

活路を見出すとすれば……

ただし、今年の2頭はどちらも血統が良い。

サトノラーゼンは母トゥーピーが仏1000ギニーの2着馬、そしてポルトドートウィユは母アドマイヤグルーヴ、母母エアグルーヴ、母母母ダイナカールという日本屈指の超名牝系が背景にある。ダービーという“GIの中のGI”で好走してもおかしくないスケール感を持っているわけだ。しかも、どちらも父はディープインパクトである。

例年の傾向通りなら難しい。ただ、夢を見られる血統を持っている。

今年の京都新聞杯組の“位置づけ”はこんなところではないだろうか。

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