福永祐一騎手、春の牡馬クラシックで2着6回…届きそうで届かない“あと一歩の歴史”

(C)Yusuke Tsutaya

皐月賞は不運としか言いようがなかった。

リアルスティールに騎乗した福永祐一騎手は100点の騎乗をした。大げさではなく、初の皐月賞制覇に確実に大手をかけていた。しかし、またしても届かなかった。大外からやってきた“怪物”に栄光をさらわれてしまったのだ。

いつもあと一歩。またしてもあと一歩。今回はそんな福永騎手の“あと一歩の歴史”を振り返ってみよう。

平場では信頼できる騎手だが…

福永騎手は現役トップジョッキーの1人だ。2013年にリーディングジョッキーとなり、近年ではジャスタウェイやエピファネイア、リアルスティールといった有力馬に騎乗している。

実績のとおり、平場では最も買える騎手の1人だ。ソツのない騎乗をするため、才能のある馬を普通に勝たせることはできる。だから、多くの陣営が福永騎手に騎乗を依頼する。

ただし、「ソツのない」というのは必ずしも褒め言葉ではない。例えば「無難」と言い換えることができる。この「無難な騎乗」は平場ではいいかもしれないが、重賞レベルになると足元をすくわれるケースが多い。

特にGIはすべての騎手が勝ちたいと思っている。そういった環境で80点の騎乗をしても、100点の騎乗をしたジョッキーに勝利をかっさらわれてしまうのだ。

牡馬クラシック2着の歴史

牡馬クラシックの成績はというと、通算(1−6−3−36)。勝ったのは菊花賞で断然の1番人気に支持されたエピファネイアのみだ。1着が1回に対し、2着が6回もあるのだから、いかに「勝ちきれていないか」が分かる。

前述のとおり、リアルスティールの皐月賞は100点の騎乗だったが、ドゥラメンテの反則級の末脚に屈した。エピファネイアのダービーは向こう正面でのアクシデント以外、完璧に乗ったが、ゴール寸前でキズナにかわされてしまった。

ワールドエースの皐月賞は4コーナーで“ワープ”したゴールドシップの後塵を拝し、大穴をあけたアサクサキングスのダービーでも勝ち切るにはいたらなかった。ちなみにこの年の勝ち馬は牝馬のウオッカ。牝馬の参加がない通常の年であればダービージョッキーになっていたかもしれないのに、と思うと、実についていない。

牡馬クラシックではないが、昨年のマイルチャンピオンシップでも好騎乗をしながら、岩田康誠騎手の“神騎乗”に押し切られてしまった。

「無難な騎乗」というのは決め手に欠ける。福永騎手の成績は、そのことを正確に表しているような気がしてならない。

果たして、福永騎手は“あと一歩キャラ”を脱却し、念願の春の牡馬クラシック制覇を成し遂げることができるのか? 興味は尽きない。

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井原俊之

井原俊之

投稿者プロフィール

某競馬ブログの中の人。主に騎手に関する考察を得意としています。好きな騎手は岩田騎手、小牧騎手、柴山騎手などの地方移籍組。ここでは勢いのある騎手や不遇だけど本当はうまいジョッキーを紹介していきます

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