(C) Yusuke Tsutaya

今年も凱旋門賞の季節がやってきた。日本馬の参戦はないが、欧州各国のトップホースがロンシャン競馬場に一堂に会するビッグレースはやはり特別だ。特に今年は有力馬が揃って前哨戦を快勝し、「役者が揃った」感がある。ここでは有力馬を「3連覇を狙う馬」、「各国ダービー馬」、「歴戦の古馬」の3つに分けて紹介していきたいと思う。

第1回の今回は「3連覇を狙う馬」――。

その馬とはご存じトレヴ(Treve)だ。


新たな時代の到来を感じさせた3歳シーズン

トレヴは3歳時にデビュー2連勝で挑んだディアヌ賞(仏オークス)でGI初制覇を飾ると、仏牝馬三冠の最終競走であり、凱旋門賞の前哨戦にもなっているヴェルメイユ賞も制し、4戦4勝で凱旋門賞に挑んだ。この年の凱旋門賞には日本からオルフェーヴルとキズナが参戦。どちらも前哨戦を制しており、日本馬初の凱旋門賞制覇への期待が大きかった。

その日本の夢を打ち砕いた圧勝劇には衝撃を受けたと同時に、新たな時代の到来を感じさせた。


2012年凱旋門賞

初めての敗戦、そして復活

欧州中距離路線の絶対女王と見られていたトレヴだったが、4歳シーズンは順風満帆とはいかなかった。そのキーポイントとなったレースが、年明け緒戦のガネー賞というGIレースだ。

そのレースは「不良馬場」、「スローペース」が重なりシリュスデゼーグルの2着に敗れたのだが、トレヴを管理するヘッド・マーレク調教師は「この馬場状態と敗戦でトレヴは3歳時のように走ることが楽しめなくなっていた」といった趣旨のコメントを残している

。実際その後のプリンスオブウェールズSでは3着、牝馬同士のヴェルメイユ賞でも4着に敗れている。しかし、凱旋門賞後に師が「ヴェルメイユ賞後に調教方法を変更し、トレヴに走る気持ちを蘇らせた」とコメントしているように凱旋門賞では内から鋭い末脚で抜け出し、日本馬3頭らを退け連覇を果たしたのである。


2013年凱旋門賞

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