丹内祐次騎手が覚醒か?背景にあるマイネル軍団と騎乗技術

目次

マイネル・コスモ軍団の深い関係性

丹内騎手を分析する上で絶対に欠かせないのがマイネル・コスモ軍団だ。

2014年開催ではサラブレッドクラブ・ラフィアンとビッグレッドファームの馬に計251回騎乗し13勝を挙げている。主戦ジョッキーの柴田大知騎手(467回騎乗して36勝)に次ぐNo.2としての地位を確立しているのだ。

さらに今年に入ってマイネル軍団は丹内騎手に騎乗を依頼することが多くなった。今まで柴田大知騎手に依存しすぎていたことをよしとしなかったのだろう。また、丹内騎手の騎乗技術が認められたという側面もあったはずだ。

その事情を踏まえて今年の戦績を検証すると…

丹内騎手(5−5−4−47)
勝率8% 複勝率23%

柴田大知騎手(1−3−7−65)
勝率1% 複勝率15%

※いずれも5月7日現在

ご覧の通り、明らかに丹内騎手は結果を出している。馬券対象になった馬の大半が今年から主戦を務めるようになった馬で、柴田大知騎手から乗り代わった馬でも13鞍中2勝を挙げている。

マイネル軍団の信頼を勝ち取ったことで有力馬の騎乗依頼が増え、飛躍につながっているのだ。

さらに掘り下げていくと、馬券圏内に入った14回のうち、半数以上の9回をローカル開催でマークしていた。反対に柴田大知騎手は11回の3着内のうち、9回を中央開催で記録している。

つまり、丹内騎手はローカル開催におけるマイネル軍団の主戦ジョッキーとなっているのだ。

丹内騎手の“買い時”

そんな丹内騎手の“買い時”はなんといっても内枠に入った時だろう。

丹内騎手は「何が何でも内を突く!」というタイプではないが、内枠に入った時はしっかりと内を回ってロスのない競馬をしてくれる。特にローカル競馬は立ち回りのうまさによって結果が全く違ってくるため、内からうまくさばけることが武器になっているのだ。

実際、丹内騎手が1枠に入った時の成績はずば抜けている。

1枠(4−2−3−12)
勝率19% 複勝率43%
単勝回収値280 複勝回収値149

※5月15日現在

驚異的な成績と言っていい。つまり、「ローカル開催でマイネルの馬に乗って内枠に入った時」は買える要素しかないのだ。

2015年、さらなる飛躍を期待

地味な印象があってなかなか注目されることがないが、騎乗技術は決して悪くない。いい馬さえ回ってくれば、結果を出せる力を持っている。

マイネル軍団の信頼を得たことでビッグタイトルを取るチャンスは巡ってくるはず。ローカルで結果を出し続ければ、中央開催で騎乗する機会も増えてくるだろう。

丹内騎手の今後に注目だ。

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