今週は福島の夏の風物詩となっている第51回七夕賞が行われます。毎年荒れるこのレース、そしてレース名からか枠連7-7がよく売れるレースとして知られていますね(笑)。今年も登録馬を見て、「こら荒れるわ~」と声を出してしまったほどのメンバー構成となりました。

小回りの福島芝2000mらしく、パワーや持続力に優れた血統が過去に好走しています。過去の好走馬の血統を見ていると、七夕賞で好走する血統は2つに大別できるのかな、と思いました。


1つはロベルトやダンチヒやマルゼンスキー(ニジンスキー)などのアメリカのパワー血統です。小回りはパワーでゴリゴリとコーナーで加速していって押し切る競馬が出来る馬が強いです。メイショウナルトやタガノエルシコこれらはまさにそのタイプです。

もう1つはハイペリオン保有度が高い馬たちです。

ハイペリオンという馬はスタミナや持続力、底力に成長力もあり、何かこう、能力の土台になっているというイメージです。

今年のメンバーを見渡すと後者の馬が好走しそうだなと思いました。

過去このハイペリオン保有度が高く好走した代表的な馬を2頭紹介します。

まずは2013年の勝ち馬で、昨年もトップハンデで1番強い競馬をしていたマイネルラクリマ。父もダンチヒ系のチーフベアハートですからそれだけで推せるのですが、母ディアドロップスの影響が大きかったようです。

父はサンデーサイレンスなのですが、母母パイナップルスターという馬がハイペリオンだらけです。その父ニホンピロウイナーはスティールハート(母父ハイペリオン)産駒で母父も先述したチャイナロック(3代父ハイペリオン)。パイナップルスターの母父はノーザンテーストで、これもハイペリオン4×3で、パイナップルスターの母母サニースワップスもチャイナロックと同じハイペリオン×サンインローの組み合わせで、もうハイペリオンがたっぷり。

古馬になって本格化して小回りの七夕賞と新潟で行われたオールカマーを先行して押し切るのは当然といった血統でした。

そしてもう1頭は2012年3着のミキノバンジョー。ハナを切ればしぶとい個性派でしたが、これまたハイペリオン満点の血統。タガノエルシコと同じく父グラスワンダーというだけで狙えますが、注目したいのは母ニホンピロオリーブです。

父リヴリアはナリタタイシンの父として有名ですが、その母はキングジョージなどを制した名牝ダリア。ダリアは凱旋門賞馬でハイペリオン3×4のヴェイグリーノーブル産駒で合わせるとハイペリオン4×5×4となります。母母ニホンピロビッキーの父トウショウボーイはハイペリオン3×4で、母カデンザⅡはまたハイペリオン×サンインローの組み合わせの馬でした。

前置きが長くなりましたが、ここから七夕賞で血統的に面白そうな馬を3頭に絞って紹介していきます。

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