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(C)はねひろ

4月23日に京都競馬場で行われたマイラーズカップ(GII/芝外回り1600m)は、2番人気のフジキセキ産駒イスラボニータ(牡6)が直線で抜け出して1番人気のエアスピネル(牡4)らをおさえて勝利を収めた。

勝ち馬の勝因、敗れた馬たちの敗因は何だったのか? 振り返っていくことにしよう。

レース映像・動画

マイラーズカップ映像はこちらから(※JRA公式サイト→レース結果→重賞レース結果のページでご覧いただけます)

結果・着順

成績・2017年3京2/11R 読売マイラーズカップ
2017年 4月23日(日) 3回京都2日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第48回読売マイラーズカップ
4歳以上・オープン・G2(別定) (国際)(指定) 芝・外 1600m 11頭立

馬名S 性齢
11 イスラボニータ 牡6 2
4 エアスピネル 牡4 1
6 ヤングマンパワー 牡5 7
8 ブラックスピネル 牡4 3
1 サンライズメジャー 牡8 9
3 フィエロ 牡8 5
7 プロディガルサン 牡4 4
5 ダッシングブレイズ 牡5 6
2 アクションスター 牡7 10
10 9 クルーガー 牡5 8
11 10 シェルビー 牡8 11

LAP 12.4-11.2-11.7-12.1-11.4-11.3-10.8-11.3
通過 35.3-47.4-58.8-70.1
上り 68.6-56.9-44.8-33.4
平均 1F:11.53 / 3F:34.58

レース分析

前後半800mのペースを見てみると……

47.4−44.8

ペースの違いは明らかだ。上がり1位は32.8秒。もうこれ以上の上がりは使えないだけに、ほとんど位置取りの勝負になった+その中で強かったり、経済コースを通って器用に立ち回った馬が上位に来た、という解釈でいい。

例えばイスラボニータのルメール騎手は最高にうまかった。大外の11番枠に入りながら、コーナーではラチ沿いを走って直線でも内々をつけた。

ポジションや位置取りの勝負になった競馬において、このレース運びは理想的意外の何ものでもない。ルメール騎手の腕が光ったレースだったと言える。

開幕週の京都はこういうレースになりがちではあるものの、それをわかった上でそういう騎乗をしたルメール騎手はさすがだった。例えば別に田辺裕信騎手を落とすわけではないが、フローラステークスにおけるホウオウパフュームの乗り方をしていたら、少なくとも1着にはなれなかっただろう。

出走馬勝因、敗因、次走への展望

1着 イスラボニータ

前述の通り、ルメール騎手の騎乗は素晴らしかった。大外枠ながら経済コースを通って、馬に負担のないレース運びをした。もともとマイルチャンピオンシップで2、3着の実績がある舞台で、条件としては悪くなかったし、力はある馬だけにうまいレース運びができればこういう結果になる。

次走は安田記念になるはず。ただ、安田記念につながるレースになったかどうかはかなり微妙。詳細は、個別回顧で。

2着 エアスピネル

ラチ沿いから3頭目を走るという、このレースにおいてある意味最も厳しい競馬をした。武豊騎手は自身を持ったからこそ、そういう騎乗をしたのだろうが、ルメール騎手に完璧に乗られてしまったため、通ったコースがそのまま着順に表れた。

それでも勝ちきれなかったのは、今後の課題になりそう。

もともと善戦しながらも勝ちきれない馬で、3歳以降に勝ったのは1回のみ。それにしても着差なし。

血統的にもそう。近親のエアシェイディは1着が7回に対し、2着が10回もあった。エアシャカールも(4−6−1−9)と2着が多かった。(エアソミュールこそ勝ちきっていたが)

ちなみに母のエアメサイアもオークス、ヴィクトリアマイルでともに2着。京都以外ではなかなか勝ちきれない馬だった。安田記念に向けて、課題となるところと言っていい。

3着 ヤングマンパワー

ペースメーカーを前において2番手につける最高の競馬となった。結果として切れ負けしてしまったのは、逆にペースがおそすぎて末脚比べになったから。この馬にとってはもう少し流れてもらって、タフな展開になったほうがよかった。

もっとも、こういうレースになっても器用に立ち回って上位に来られるのが強みでもある。

安田記念はサンデーサイレンス系が苦手なレース。この馬にとっても、ペースが厳しくなるであろうことは、いいはず。期待を持てる3着なったのではないか。

4着 ブラックスピネル

上がり32秒8で届かないのだから、今回は展開が悪かったと言わざるを得なかった。

もっとも、タニノギムレット産駒はもともと重賞における期待値が低く、人気より1つ低い順位でフィニッシュしたというのはある意味で血統に従順だった、という見方もできる。

前述の通り、安田記念はもう少し非サンデー系の馬たちに向く展開になるため、バカにされたような人気になるようであれば、見直しの必要がありそう。

5着 サンライズメジャー

もともと得意な舞台、そして絶好の展開だったのだから、もう少し上位に来たかった。もう8歳馬で、これ以上を望むのは酷か。

6着 フィエロ

悪くないレース運びだったが、直線に向いたところでイスラボニータが外に出てきた煽りをうけて進路が塞がってしまった。完全に加速のタイミングを逸したため、あとはズルズル後退というか、惰性で走ってしまった感じ。

力は出し切れていないため、ノーカウントと考えてよさそうだ。

7着 プロディガルサン

物足りない競馬だったが、上がり32秒9でこの順位なのであれば、致し方ない。展開の面が大きく、見直し可能。ただし、そこまで成長力があるかというと、やや微妙な面も。

8着 ダッシングブレイズ
9着 アクションスター
10着 クルーガー
11着 シェルビー


血統馬プロディガルサンは全兄リアルスティールと同じ道を辿るのか?

(C)masakin0712

11月23日に東京競馬場で行われた東京スポーツ杯2歳ステークス(GIII/芝1800m)に出走した良血馬プロディガルサン(牡2)はスマートオーディンとの競り合いに敗れ、2着となった。

初重賞で2着となり、クラシックへ向けて賞金を加算できたという意味では大きな意味を持つレースだった。

もっとも、良血馬ならではの不安も脳裏をよぎるレースだったようにも見えた。

全兄リアルスティールと同じ道を辿るのではないか? という不安である。

クラシックのど真ん中を走ったリアルスティールだが……

父ディープインパクト、母ラヴズオンリーミー。プロディガルサンとリアルスティールは全く同じ血統をしている。ちなみにもう一つ上の兄ラングレーも全く同じ配合だ。

この血統はよく走る。お母さんが繁殖牝馬として優秀なこと、ストームキャット系牝馬とディープインパクトの組み合わせが“黄金配合”であることなどが成功の要因といえる。

プロディガルサンにしても、東スポ杯で賞金を加算したことにより、クラシックへの出走をほぼ確実なものとした。これからさらに活躍していく可能性は十分にある。

ただし、今までのキャリアを見る限り、兄と同じような“懸念”が脳裏をよぎってしまう。その懸念とは、ここ一番での“ズブさ”だ。

兄のリアルスティールは共同通信杯こそ勝ったものの、以降は2着4回、4着1回と明らかに勝ちきれていない。皐月賞やダービーは結果的にドゥラメンテという絶対的な存在がいたにせよ、どのレースも2番人気以内に支持されていたことを考えると、一つも勝ち星がないのは物足りない。要因を騎手に求める声もあるし、その意見はもっともであるが、勝負どころで伸び切れないことは馬自身の問題でもある。

リアルスティールより一回りスケールを小さくしたラングレーも同じような特徴を持っている。15年11月の時点でラングレーは15レースで走っているが、上がり1位を記録したのは2回のみ。上がり3位以内に対象を広げても、6回しかない。ディープインパクト産駒としてはキレ味に欠けるタイプなのだ。

そしてプロディガルサンである。東スポ杯では上がり33秒4という優秀な末脚を披露した。しかし、勝ちきれなかった。上には上がいたからだ。勝ち馬のスマートオーディンは上がり32秒9の豪脚を使っていたのである。

この上がりが秀逸すぎたというのはさておき、事実として32秒台が出るような馬場でスマートオーディンと0.5秒も差をつけられている。兄たちと同じイメージを持ってしまうのも、致し方ないといったところではないだろうか。

東スポ杯だけで決めつけるのは時期尚早だ。とはいえ、血統は侮れない。血の影響力の大きさは、競馬の歴史で証明されている。

もし仮にここ一番でのキレ味を欠くようなタイプなのであれば、戦略の変更(差し馬から先行馬へ、など)を行わないと、今後も勝ち切れないレースが続くかもしれない。もし同じようなレースを続けるのであれば、リアルスティールやラングレーと同じように勝ち切れない馬になってしまうのではないか。

そんな懸念が頭をよぎる東スポ杯の走りだった。

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超良血馬プロディガルサンが新馬戦を快勝!全兄リアルスティールのリベンジへ上々のデビュー

(C)Yusuke Tsutaya

2015年のクラシックで苦汁をなめた兄の無念を果たすために――。

弟が上々のデビューを飾った。6月20日、東京競馬場5Rで新馬戦(2歳・芝1600m・16頭)が行われ、1番人気のディープインパクト産駒プロディガルサン(牡2)が勝利した。直線で外から各馬を差し切り、好位追走から脚を伸ばした9番人気フジマサスペシャル(牡2)に1/2馬身差をつけ優勝した。勝ちタイムは1分36秒9だった。

勝ったプロディガルサンは父ディープインパクト、母ラヴズオンリーミー、その父Storm Catという血統。全兄リアルスティールは今年のクラシック戦線を賑わせ、皐月賞で2着、日本ダービーで4着だった。

上々の内容

レースを振り返ると、上々の内容だった。7枠14番からスタートしたプロディガルサンは中団から競馬を進めた。終始外外を回す展開となり、距離をロスしていたが、最後はしっかりと脚を伸ばしてきた。

2、3着に入ったのが前々から内で競馬を進めていた2頭だったことを考慮すると、外を回して差し切った内容は着差以上の強さを感じさせた。レースラップを振り返ってみてもそう。

12.7-11.7-12.2-12.6-12.4-11.8-11.6-11.9

芝の新馬戦にありがちな13秒台連発の超スローペースではなかった。中盤はある程度緩んだものの、それでも12秒台半ばで流れていた。よって「上々のデビュー戦」といっていいのではないだろうか。

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