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ミッキークイーンとルージュバックの敗因とは?ヴィクトリアマイルで惨敗した3つの理由

(C)Ko-Mei

直線で爆発的な末脚を披露することはできなかった。

5月14日に東京競馬場で行われたヴィクトリアマイル(GI/芝1600m)で、6番人気のステイゴールド産駒アドマイヤリード(牝4)が、11番人気のデンコウアンジュ(牝4)を押さえて勝利した。一方、ミッキークイーン(牝5)やルージュバック(牝5)といった人気馬は馬群に沈んだ。

なぜ圧倒的一番人気に支持されたミッキークイーンは敗れたのか? 敗因は何だったのか? 振り返っていくことにしよう。

レース映像・動画

映像はこちらから(※JRA公式サイト→レース結果のページでご覧いただけます)

結果・着順

2017年 5月14日(日) 2回東京8日 天候 : 曇  馬場状態 : 稍重
【11R】 第12回ヴィクトリアマイル
4歳以上・オープン・G1(定量) (牝)(国際)(指定) 芝 1600m 17頭立

馬名S 性齢
5 アドマイヤリード 牝4 6
10 デンコウアンジュ 牝4 11
3 ジュールポレール 牝4 7
2 スマートレイアー 牝7 4
4 ソルヴェイグ 牝4 9
8 クイーンズリング 牝5 5
11 ミッキークイーン 牝5 1
15 フロンテアクイーン 牝4 12
12 ウキヨノカゼ 牝7 8
10 7 ルージュバック 牝5 2
11 14 レッツゴードンキ 牝5 3
12 1 アットザシーサイド 牝4 13
13 6 アスカビレン 牝5 10
14 13 ヒルノマテーラ 牝6 17
15 16 クリノラホール 牝4 16
16 17 リーサルウェポン 牝6 15
17 9 オートクレール 牝6 14

LAP 12.6-11.2-11.8-12.3-12.2-11.1-10.8-11.9
通過 35.6-47.9-60.1-71.2
上り 70.1-58.3-46.0-33.8
平均 1F:11.74 / 3F:35.21

敗因分析

まずはレース回顧をご覧でない方は、こちらを見てから先に進んでいただきたい。

アドマイヤリードの勝因、レッツゴードンキの敗因は?ヴィクトリアマイル2017結果・動画

まとめると、今回のヴィクトリアマイルの本質は……

・残り3ハロンまでの位置取り
・やや重の中で上がりを使える能力

この2点だった。そういう意味で、ミッキークイーンはこの2つの要素に全く当てはまっていなかったのだ。

敗因1 消極的すぎたレースプラン

浜中俊騎手はレース後、こう振り返っている。

「ゲートは上手に出てくれて、出たなりで競馬はできた。いつも反応は鈍い方だけど、今日は手前を3回くらい替えて走っていた。最後もデンコウアンジュが横から来たところで抵抗できなかった」

まずこの「出たなりの競馬」という点が消極的すぎたように思える。ヴィクトリアマイルは牝馬限定戦で、毎年のようにスローペースになっている。しかも今年のメンバーを見渡しても、スローペースになることは濃厚だった。少なくともハイペースになるようなことはなかっただろう。

そうならば、少なくともポジション取りをもう少し気にしたほうがよかったはずだ。3コーナーでは悪い位置取りではなかったが、4コーナーではズルズル下がってポジションを悪くしてしまった。

先行するような競馬を経験したことはないとはいえ、今回の位置取りが失敗だったことは間違いないだろう。

敗因2 瞬発力レースはもう向かない?

次に、瞬発力勝負になったこともミッキークイーンに味方しなかった。

ミッキークイーンは圧倒的な瞬発力を持っている……とイメージしがちだ。しかし、実際にはそこまで瞬発力に優れた馬ではない。

戦績を見れば明らかだろう。能力で押し切ることができた2、3歳のときは上がり1位を使っているが、古馬になってからは2回しか1位を使っていない。他にすべて3位以下である。
馬グループ戦歴(1頭)

レース名 馬場状態 上り3F 上り3F順
ヴィクトG1 33.8 7
阪神牝馬G2 34.0 1
有馬記念G1 35.8 7
エリザベG1 33.6 4
ヴィクトG1 33.6 4
阪神牝馬G2 33.3 1
JCG1 34.2 6
秋華賞G1 34.6 4
ローズSG2 33.8 1
優駿牝馬G1 34.0 1
忘れな草 34.0 3
クイーンG3 33.8 1
未勝利* 36.1 1
新馬・牝 33.7 1

集計期間:2014.12. 7 ~ 2017. 5.14

ちなみにこの戦績はジェンティルドンナと非常によく似ている。

レース名 馬場状態 上り3F 上り3F順
有馬記念G1 34.1 8
JCG1 35.5 8
天皇賞秋G1 34.4 8
宝塚記念G1 36.2 8
京都記念G2 34.6 8
JCG1 33.9 6
天皇賞秋G1 35.8 3
宝塚記念G1 35.9 4
JCG1 32.8 2
秋華賞G1 33.1 3
ローズSG2 33.2 3
優駿牝馬G1 34.2 1
桜花賞G1 34.3 1
チューリG3 34.7 3
シンザンG3 34.7 4
未勝利* 34.1 1
新馬 36.7 2

集計期間:2011.11.19 ~ 2014.12.28

ご覧のように、ジェンティルドンナも同世代の馬たちと戦っていたときは常に1〜3位だったが、古馬になってからはほとんど上がり上位を使っていない。しかし、絶対的なセンスと能力で勝ちを重ねていた。

ミッキークイーンも同じで、今は瞬発力だけの競馬を求められると辛い。だが、おそらくジェンティルドンナのように、もう少し先行するなど、能力を活かそうとする競馬をした方が力を発揮できる可能性が高いといえる。

今回のヴィクトリアマイルではミッキークイーンが持つ能力を発揮しきれなかったのだ。

敗因3 ディープ産駒の差し馬は…

これは敗因とは少しズレるが、そもそもディープインパクト産駒の差し馬というのは取りこぼしが多い。(差し馬に取りこぼしが多いのはディープインパクト産駒に限らないが)

ディープインパクト産駒完全攻略!スター種牡馬の仔が走る5つの法則とは?

ここで述べられているが、基本的に先行馬の方が期待値が高い。差し馬は色々なリスクがあるため、凡走する可能性が高いといえるのだ。

先に出したジェンティルドンナはもともと差し馬だったが、徐々に先行馬にシフトしていった。一方のミッキークイーンは差す競馬を続け、取りこぼしも多い。

今回の凡走は、差し馬にならいつでも起こり得るものだった。そういう意味で、今回のレースを教訓にもっと積極的なレースを展開してくれることを望む。なにも先行する競馬ができないわけではないはずなのだから。

ルージュバックの敗因は?

なお、人気で敗れたルージュバックにも同じことが言える。位置取りが悪すぎたし、爆発的な末脚を望むことはもう難しいだろう。

戸崎圭太騎手はレース後「追走は楽だったけど、後方からになってしまった。外に出せずに中を突く形になって、伸びがひと息だった」と振り返っているが、あのような位置取りになるくらいなら、無理にでも追走しなければ厳しかったわけだ。

まとめ

今回のように、人気の差し馬が負けて伏兵が台頭する、というのは競馬ではよくあることだ。

ミッキークイーンもルージュバックも、差し馬とはいえ、圧倒的な爆発力を持っているわけではない。というより、現代の競馬で差して安定した成績を残せる馬など、本当に一握りである。

だからこそ、2頭と陣営、騎手にはもっと積極的な競馬をしていくことが求められるのではないか。今は競馬ファンの目がシビヤになっている。先行して力勝負で負けたのなら納得がいくが、差して展開が向かずに届かない……というのはどうしてももどかしさが残る。

2頭とも能力は高いのだから、今の殻を打ち破るようなレースをしてくれることを期待したいところだ。


サトノダイヤモンド、天皇賞春の4つの敗因は?血統から導く理由と今後への不安

(C)はねひろ

ライバルにはあと一歩、届かなかった。

現役最強馬決定戦となった天皇賞春でサトノダイヤモンド(牡4)はキタサンブラック(牡5)に敗れた。人気を分け合う実力馬たちの明暗を分けたものは何だったのだろうか?

プロフィール〜血統・誕生日・馬主・調教師・生産者〜

ディープインパクト
マルペンサ
母の父 Orpen
母の母 Marsella
性別
馬齢 4歳
生年月日 2013年1月30日
毛色 鹿毛
馬主 里見治
調教師 池江泰寿(栗東)
生産牧場 ノーザンファーム
産地 安平町
馬名意味 冠名+宝石名。流星の形から連想

血統評価は?

サトノダイヤモンドは菊花賞を勝っているが、根本的に3000m以上の長距離戦が得意なわけではない。(菊花賞は同世代のレースに加え、長距離戦を嫌ったり、天皇賞秋を目指す馬がいたりしてレベルの高いレースになりにくく、絶対能力が違えば勝ててしまうケースがある、というのが実情だ)

今まで、数多くのディープインパクト産駒が長距離GIに挑んできたが、その多くは人気を裏切る形に終わっている。

例えば、ディープインパクト産駒のGIにおける距離別の成績を見てみよう。

距離 勝率 複勝率 単回値 複回値
1200m 0.0% 25.0% 0 65
1300m
1400m
1500m
1600m 12.3% 30.3% 126 91
1700m
1800m
1900m
2000m 9.3% 28.0% 113 74
2100m
2200m 8.3% 36.1% 130 161
2300m
2400m 13.8% 33.8% 73 80
2500m 12.5% 12.5% 70 25
2600m
2800m
3000m 4.2% 16.7% 9 34
3200m 0.0% 15.4% 0 58

 

距離 着別度数
1200m 0- 2- 2- 12/ 16
1300m 0- 0- 0- 0/ 0
1400m 0- 0- 0- 0/ 0
1500m 0- 0- 0- 0/ 0
1600m 15- 12- 10- 85/122
1700m 0- 0- 0- 0/ 0
1800m 0- 0- 0- 0/ 0
1900m 0- 0- 0- 0/ 0
2000m 7- 10- 4- 54/ 75
2100m 0- 0- 0- 0/ 0
2200m 3- 4- 6- 23/ 36
2300m 0- 0- 0- 0/ 0
2400m 9- 7- 6- 43/ 65
2500m 2- 0- 0- 14/ 16
2600m 0- 0- 0- 0/ 0
2800m 0- 0- 0- 0/ 0
3000m 1- 2- 1- 20/ 24
3200m 0- 1- 1- 11/ 13

集計期間:2010.12.12 ~ 2017. 4.30

サトノダイヤモンドが菊花賞を勝った以外、勝ち馬はゼロだ。

マイル〜2400mまでであればどんな人気薄のディープインパクト産駒がGIを勝っても驚きはないし、「さすがディープインパクト」と多くの競馬ファンが思うことだろう。

しかし、3000m以上のGIではそういうことが起こらない。これは、ディープインパクト産駒にとって3000m以上のレースが適正外であることを示している。

しかもサトノダイヤモンドの場合、今回は外枠を引いてしまった。勝ったキタサンブラックや2着のシュヴァルグランに比べてコーナーで外を回った分、ロスが大きかったのは事実だろう。

生まれた時期が悪かった?

もう一つ挙げるとするなら、サトノダイヤモンドの生まれた時期も気になるところだ。

GI2勝馬、しかも有馬記念を勝っている馬にこんなデータを当てることが適切かどうかは微妙なところだが、それでも事実として横たわる数字と向き合うことは悪くないだろう。

サトノダイヤモンドは1月生まれだが、何を隠そう1月生まれの馬たちは長距離GIにおいて芳しい結果が残せていない。

生月 着別度数
3月生 19- 15- 5-134/173
5月生 7- 6- 4-106/123
4月生 4- 10- 17-141/172
2月生 4- 4- 7- 83/ 98
1月生 1- 0- 1- 21/ 23
9月生 0- 0- 1- 1/ 2
6月生 0- 0- 0- 6/ 6

 

生月 勝率 複勝率 単回値 複回値
3月生 11.0% 22.5% 115 74
5月生 5.7% 13.8% 260 120
4月生 2.3% 18.0% 41 82
2月生 4.1% 15.3% 53 89
1月生 4.3% 8.7% 10 10
9月生 0.0% 50.0% 0 85
6月生 0.0% 0.0% 0 0

集計期間:2000. 4.30 ~ 2017. 4.30

ご覧の通りだ。特に3〜5月に比べて極端に成績が良くない。

これは生まれた環境が大きく影響していると考えられる。

ほとんどの競走馬は1月から5月の間に産まれる。中でも3~5月が最盛期で、競走馬にとって最適な誕生時期だと言える

春が訪れる3月、雪はほとんどなくなり、草木は青々と茂り始める。過ごしやすい気候となり、とねっ娘たちは外を元気よく駆けまわり、草を食べ歩く。

競走馬がしっかりと育っていくために最適な環境が整っているわけだ。

一方、1、2月に誕生した馬はどうかというと、あまり恵まれた環境とは言えない。

1、2月といえば、北海道はまだ雪の季節だ。草達はまだ芽生えず、雪に隠れている。極寒という日も少なくない。

そういった季節に生まれた競走馬は、自ずと行動が制限される。最も大きいのは食事だ。人間でも同じだが、自然の食料を体に入れることができないというのは成長していく上で大きなマイナスになる。

そうなると、「底力」のある競走馬が生まれにくくなってしまうのではないかと考えられるのだ。

これは単なる仮説ではなく、上記のデータやクラシックにおける1、2月生まれの馬の苦戦具合を見ても、一定の信用性があるのではないかと考えられる。

繰り返しになるが、サトノダイヤモンドはGI2勝馬だ。これからも勝利を積み上げていくことだろう。よって、この仮説には必ずしも当てはまらないかもしれない。ただ、天皇賞春が底力の問われるレースになったことを考えると、競走馬が秘めた底力に敗因の理由があるのではないかと考えるのも、決して的外れではないはずだ。

よって、敗因を挙げるとすれば、

・血統的に長距離が得意ではない
・1、2着馬に比べてロスが大きい競馬だった
・底力が問われるレースになったため
・そもそも勝ち馬が強すぎた

この4つになるのではないだろうか。


アドミラブルの血統や次走、将来性は?青葉賞馬の日本ダービー制覇は?

(C)kenji

4月29日に東京競馬場で行われた青葉賞(GII/芝2400m)で、1番人気のディープインパクト産駒アドミラブル(牡3)が、4番人気ベストアプローチ(牡3)を押さえて勝利した。

アドミラブルの血統や将来性はどういったものなのだろうか? 徹底的に検証していこう。

プロフィール〜血統・誕生日・馬主・調教師・生産者〜

ディープインパクト
スカーレット
母の父 シンボリクリスエス
母の母 グレースアドマイヤ
性別
馬齢 3歳
生年月日 2014年3月23日
毛色 鹿毛
馬主 近藤英子
調教師 音無秀孝(栗東)
生産牧場 ノーザンファーム
産地 安平町
馬名意味 賞賛すべき、立派な

血統評価は?

アドミラブルはデビュー前から注目されてきた。理由の一つが、血統にある。

近親にいる馬たちを見てみると……

リンカーン
アンライバルド
ヴィクトリー

などなど、GI戦線で活躍した馬がいる。これだけ活躍馬がいれば、期待されないほうがおかしいというものだ。

全姉のイサベラにしても、デビュー以来、期待を背負い続けた。新馬戦で4番人気になったあとは9走したが、すべて1、2番人気に支持されている。アドミラブルも、人気を背負っていくことになるはずだ。

父ディープインパクト×母父ロベルト系ということで、長くいい脚を使えるタイプだろう。同じ配合の代表馬たちを見てみると……

ディーマジェスティ
ゼーヴィント
サトノラーゼン
ニューダイナスティ
モンドインテロ

彼らに共通していることは、比較的長い距離で活躍していることだ。もともとディープ×ロベルトはズブいタイプが多く、王道路線よりローカル重賞で活躍するタイプが多かった。この中で言えばニューダイナスティがまさにそのタイプだ。

ロベルトの血が入るとどうしても瞬発力が鈍ってしまうため、その分をスタミナで補填できるような場所で活躍する……というイメージをすればいいだろう。

アドミラブルも、基本的には2000m、いや2200m以上で活躍していくことになるはずだ。

なお、GIレベルになるとどうしても切れ負けしてしまう傾向にあるため、特殊な環境(馬場が渋るなど)で台頭してくるケースが想定される。

次走は?

日本ダービーへの出走権を得たことで、当然ながら次の舞台はダービーになる。

青葉賞では強い勝ち方をしたが、ダービーにつながるかというと、微妙なところだろう。

アドミラブルの勝因、トリコロールブルーの敗因は?青葉賞2017結果・動画

こちらの回顧で触れてあるように、青葉賞はアドミラブルが持つスタミナを存分に発揮できる展開になった。一方で、ダービーは究極の瞬発力勝負になりがち。瞬発力勝負になると、より切れ味に特化したタイプの馬が台頭していくることが予想されるだけに、アドミラブルにとっては好ましくないといえるだろう。

よって、展開が一つのカギになってきそうだ。

また、ダービーの週はコース替わりがあるため、どうしても内有利になりがちな傾向にある。

アドミラブルはあまり器用な馬ではない。青葉賞がそうだったように、後方から競馬をしてまくり気味に上がっていく……というパターンが想定される。

しかし、ダービーでそんな距離ロスをしてしまうと、内々を回った馬に足元をすくわれる、というのが常だ。

確かに青葉賞の勝ち方は強かったが、一方で課題の残るレース内容だった。このあたりがダービーでどのように改善されてくるのか、注目されるところだ。


アドマイヤロブソンの血統や次走、将来性は?菊花賞で楽しみな馬か

(C)はねひろ

4月23日に京都競馬場で行われたあずさ賞(3歳500万下/芝外回り2400m)で、1番人気のディープインパクト産駒アドマイヤムーン(牡3)が、2番人気ヒシマサル(牡3)を押さえて勝利した。

アドマイヤロブソンの血統や将来性はどういったものなのだろうか? 徹底的に検証していこう。

プロフィール〜血統・誕生日・馬主・調教師・生産者〜

ディープインパクト
アドマイヤマリン
母の父 クロフネ
母の母 ベルベットローブ
性別
馬齢 3 歳
生年月日 2014年3月13日
毛色 鹿毛
馬主 近藤利一
調教師 友道康夫(栗東)
生産牧場 ノーザンファーム
産地 安平町
馬名意味 冠名+カナディアンロッキーの山の名

血統評価は?

ディープインパクト産駒の典型的な成功配合だ。

ディープインパクトは母父に米国的なノーザンダンサー系を持つ馬が成功を収める傾向にある。ストームキャット系やヴァイスリージェント系がそうだ。

父ディープインパクト、母父クロフネという配合といえば、天皇賞秋やクイーンエリザベス2世カップで2着になった実績を持つステファノス、ホープフルステークスを制したシャイニングレイ、京都新聞杯やきさらぎ賞で好走実績があるポルトドートウィユなどがいる。

ただ、こう見てみると、クロフネとの掛け合わせではなかなか大成功を収められていない。というのも、ディープインパクト産駒らしいスパッと切れる脚を使えるタイプにならない傾向にあるのだ。

例えば一番成功を収めているステファノスのキャリアを振り返ってみると……
馬グループ戦歴(1頭)

レース名 上り3F 上り3F順
大阪杯G1 34.2 5
金鯱賞G2 34.6 2
天皇賞秋G1 33.5 1
毎日王冠G2 34.6 5
宝塚記念G1 36.9 6
鳴尾記念G3 34.6 2
天皇賞秋G1 33.4 1
毎日王冠G2 33.2 2
中山記念G2 35.6 1
富士SG3 32.9 2
セントラG2 35.0 2
白百合S 33.6 2
皐月賞G1 34.8 4
毎日杯G3 34.7 3
つばき賞500* 34.6 1
白梅賞500* 33.8 4
未勝利* 34.5 3
未勝利* 34.3 2
新馬 35.8 5

集計期間:2013. 7.20 ~ 2017. 4. 2

ご覧の通り、上がり1位を記録した回数はわずかに4回しかない。上がりで圧倒的な決め手を発揮できない分、どうしてもGIで勝ちきれないというわけだ。

では、アドマイヤロブソンはどうかというと、同じような傾向が見られる。

全兄のアドマイヤダイオウの戦績を見てみると……
馬グループ戦歴(1頭)

レース名 馬場状態 上り3F 上り3F順
皐月賞G1 36.2 14
若葉S 36.0 2
梅花賞500* 35.9 2
未勝利* 34.1 1
新馬 33.6 2

集計期間:2015.11.22 ~ 2016. 4.17

ご覧の通り、上がりのかかるレースで勝っていることが分かる。3歳春以降に出走していないため、断言することはできないが、どちらかといえばタフな競馬に強いディープ産駒に思える。

ということで、アドマイヤロブソンも

・GII、GIII(特にややタフ目な条件)では勝てる
・GIになると勝ちきれない

というようなキャリアを歩む可能性は十分にありそうだ。

次走は?

まだ明言されていないものの、さすがにダービーに間に合うようなローテーションを組むことは難しい。

あるとすれば、2013年のペプチドアマゾンがそうだったように、京都新聞杯→日本ダービーというコースだ。しかし、間隔を詰めて使わなければならないため、馬に負担がかかってしまう可能性が高い。

そうなると、過去のあずみ賞勝ち馬の大半がそうだったように、休養を挟んで夏に復帰し、秋のクラシックへ向けて歩んでいく、ということになるのではないか。

※追記

陣営によると、菊花賞を目指して休養に入るとのこと。

アドマイヤダイオウ、アドマイヤロブソンともに馬場が渋った2400mで強い勝ち方をしたのだから、同世代の馬たちと走る菊花賞であれば好走の可能性を見出したくなるところ。秋にどのような走りを見せるのか、期待して待ちたいところだ。


フローレスマジックの血統や次走、将来性は?ラキシスやサトノアラジンとの共通点

(C)kenji

4月23日に東京競馬場で行われたフローラステークス(GII/芝2000m)は、2番人気のディープインパクト産駒フローレスマジック(牝3)は直線で競り負けて3着となった。しかし、優駿牝馬オークスへの優先出走権を手にしている。

フローレスマジックの血統や将来性はどういったものなのだろうか? 徹底的に検証していこう。

プロフィール〜血統・誕生日・馬主・調教師・生産者

ディープインパクト
マジックストーム
母の父 StormCat
母の母 FoppyDancer
性別
馬齢 3歳
生年月日 2014年4月15日
毛色 鹿毛
馬主 (有)サンデーレーシング
調教師 木村哲也(美浦)
生産牧場 ノーザンファーム
産地 安平町
馬名意味 完璧なマジック

血統評価は?

母父ストームキャットという父ディープインパクトの成功配合に合致している。もう有名過ぎるくらいの配合だ。

全兄弟にラキシス、サトノアラジン、そしてサトノケンシロウがいる良血馬だけに、将来が期待されるといったところだ。

もっとも、なかなか勝ちきれていないように、本格化するのは夏を超えてからになる可能性が高い。それは姉や兄たちがたどってきた成長の曲線を見れば明らかだろう。

ラキシスは3歳春のクラシックに間に合わなかった。フローラステークスに出走こそしたものの、結果は11着と大敗を喫している。しかし、夏を超えて白星を重ねると、秋の牝馬最強馬決定戦のエリザベス女王杯で準オープン馬の身でありながら2着に激走した実績を持っている。

その後、翌年のエリザベス女王杯を制し、GI馬の仲間入りをしたのは記憶に新しい。

サトノアラジンにしてもそうだ。

2歳のうちから注目されながら、東スポ杯2歳ステークスで5着、ラジオNIKKEI2歳ステークスで3着、共同通信杯で3着と、イマイチ勝ちきれなかった。このあたりはフローレスマジックにも通じるところだろう。

勝ち始めたのは休養を挟んで挑んだ夏場から。菊花賞では不利がありながら6着に入るなど、力をつけたことを証明し、古馬になってから重賞を勝った。

サトノケンシロウに至っては初勝利が3歳の夏だった。以降、3連勝で一気に準オープン馬に。初の準OP戦では土がついたものの、この勢いであればいつ重賞戦線に名乗りを挙げてもおかしくない。

要するに、フローレスマジックもそういったキャリアを送る可能性が高いといえる。2歳の早いうちから活躍しているとどうしてもしりすぼみになっていく傾向にあるが、この馬の場合はむしろこの時期から重賞で好走できていることを評価するべきだろう。

次走は?

優駿牝馬オークスへの優先出走権を獲得したため、当然のことながら東京芝2400mの戦いに進むことになるだろう。

もっとも、前述の通り、まだまだ馬が出来上がるのは先のように感じる。春のクラシックに適した完成度の高い馬たちに比べると、どうしても見劣りしてしまう、というのが実情だ。

あまり無理に激走しても後々の成長に影響が出てくるケースがあるだけに、大事に使っていってほしいといったところ。


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