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なぜスワーヴリチャードは日本ダービー2着になれたのか?血統や次走は?

(C)Ko-Mei

5月28日に東京競馬場で行われた東京優駿・日本ダービー(GI/芝2400m)で、3番人気のハーツクライ産駒スワーヴリチャード(牡3)が2着となった。勝ったのは2番人気のレイデオロ。1番人気のアドミラブルは3着だった。

スワーヴリチャードの血統や将来性はどういったものなのだろうか? 徹底的に検証していこう。

プロフィール〜血統・誕生日・馬主・調教師・生産者〜

ハーツクライ
ピラミマ
母の父 Unbridled’sSong
母の母 CareerCollection
性別
馬齢 3歳
生年月日 2014年3月10日
毛色 栗毛
馬主 (株)NICKS
調教師 庄野靖志(栗東)
生産牧場 ノーザンファーム
産地 安平町
馬名意味 冠名+人名より

血統評価は?

スワーヴリチャードは父ハーツクライ、母ピラミマ、母父アンブライドルズソングという血統だ。

ハーツクライはJRAで最も長距離レースが得意な種牡馬として知られている。

3歳春の馬たちにとって2400mは長距離だ。だからこそ、台頭してくることができたといえる。

例えば、過去10年の3歳限定戦、東京芝2400mにおける種牡馬別の成績を見てみよう。

種牡馬 着別度数
ディープインパクト 13- 7- 9-42/71
ステイゴールド 13- 4- 3-41/61
キングカメハメハ 8- 5- 4-33/50
ハーツクライ 5- 5- 3-14/27
シンボリクリスエス 5- 4- 4-33/46
ネオユニヴァース 4- 2- 1-16/23
アグネスタキオン 3- 4- 3-11/21
ダンスインザダーク 2- 5- 3-29/39
ゼンノロブロイ 2- 4- 4-15/25
タニノギムレット 2- 2- 2-16/22
ハービンジャー 2- 0- 2-11/15
スペシャルウィーク 1- 3- 0-14/18
ジャングルポケット 1- 2- 1-29/33
チーフベアハート 1- 2- 1- 8/12
マンハッタンカフェ 0- 2- 4-26/32
ホワイトマズル 0- 1- 3- 6/10
コンデュイット 0- 1- 3- 6/10
フジキセキ 0- 1- 0- 9/10
種牡馬 勝率 複勝率 単回値 複回値
ディープインパクト 18.3% 40.8% 135 104
ステイゴールド 21.3% 32.8% 83 65
キングカメハメハ 16.0% 34.0% 76 85
ハーツクライ 18.5% 48.1% 150 122
シンボリクリスエス 10.9% 28.3% 150 78
ネオユニヴァース 17.4% 30.4% 265 79
アグネスタキオン 14.3% 47.6% 60 141
ダンスインザダーク 5.1% 25.6% 48 67
ゼンノロブロイ 8.0% 40.0% 18 126
タニノギムレット 9.1% 27.3% 63 90
ハービンジャー 13.3% 26.7% 88 56
スペシャルウィーク 5.6% 22.2% 52 85
ジャングルポケット 3.0% 12.1% 8 20
チーフベアハート 8.3% 33.3% 82 77
マンハッタンカフェ 0.0% 18.8% 0 69
ホワイトマズル 0.0% 40.0% 0 305
コンデュイット 0.0% 40.0% 0 80
フジキセキ 0.0% 10.0% 0 14

※牡・セン馬のみ
※レース機会数 : 10 回以上
※単勝100倍以上除外
※新馬戦除外

リーディングこそディープインパクトとステイゴールドに譲るが、複勝率や回収率を見ると他を圧倒していることが分かる。

ハーツクライ産駒の得意条件だったことが好走に繋がったわけだ。

また、もう一つの要因があるとすれば、それは「世代レベル」だろう。

ハーツクライ産駒は成長力がある分、成長が遅いことでも知られている。通常の年なら“Theクラシック血統”に遅れをとるところだ。しかし、今年のクラシックではディープインパクト産駒の有力馬が不作だったため、ハーツクライ産駒にチャンスが訪れたと考えられる。

次走は?

今後は休養に入り、秋を目指していくことになる。関西馬ということで、おそらく神戸新聞杯をステップに菊花賞へ進む王道のローテーションを選ぶのではないか。

全成績・戦績一覧

レース名 距離 着順 人気
東京優駿G1 芝2400 2 3
皐月賞G1 芝2000 6 2
共同通信G3 芝1800 1 2
東京スポG3 芝1800 2 4
未勝利* 芝2000 1 1
新馬 芝2000 2 1

(C)Yushi Machida

悲願のダービー制覇を成し遂げたのは、名伯楽の夢を背負った馬だった。

5月28日に東京競馬場で行われた東京優駿・日本ダービー(GI/芝2400m)で、2番人気のキングカメハメハ産駒レイデオロ(牡3)が、3番人気のスワーヴリチャードを押さえて勝利した。1番人気のアドミラブルは3着だった。

勝ち馬の勝因、敗れた馬たちの敗因は何だったのか? 振り返っていくことにしよう。

結果・着順

2017年 5月28日(日) 2回東京12日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【10R】 第84回東京優駿
3歳・オープン・G1(定量) (牡・牝)(国際)(指定) 芝 2400m 18頭立

馬名 性齢
12 レイデオロ 牡3 2
4 スワーヴリチャード 牡3 3
18 アドミラブル 牡3 1
3 マイスタイル 牡3 14
7 アルアイン 牡3 4
1 ダンビュライト 牡3 7
11 ペルシアンナイト 牡3 6
8 トラスト 牡3 16
10 ベストアプローチ 牡3 11
10 6 サトノアーサー 牡3 5
11 13 カデナ 牡3 8
12 16 キョウヘイ 牡3 15
13 5 クリンチャー 牡3 9
14 15 ダイワキャグニー 牡3 10
15 17 ウインブライト 牡3 12
16 9 マイネルスフェーン 牡3 17
17 2 アメリカズカップ 牡3 13
18 14 ジョーストリクトリ 牡3 18

LAP 13.0-11.2-12.9-12.8-13.3-12.5-12.1-12.6-12.7-11.5-10.9-11.4
通過 37.1-49.9-63.2-75.7
上り 71.2-59.1-46.5-33.8
平均 1F:12.24 / 3F:36.73

レース分析

まずはレースラップを見てみよう。

13.0-11.2-12.9-12.8-13.3-12.5-12.1-12.6-12.7-11.5-10.9-11.4

見ての通りの超スローペースとなった。1000mの通過はなんと1分3秒台。上がり33秒8という究極の瞬発力勝負になった。

こうなると、本当に瞬発力が優れた馬(アドミラブル)か、ある程度の位置取りで競馬をして上がりをまとめられた馬(レイデオロ、スワーヴリチャード、マイスタイル)しか上位には来られない。

なお、2分26秒9は良馬場で行われたダービーとしては2010年に並ぶ最も遅いタイムだった。この世代はエイシンフラッシュ、ヴィクトワールピサ、ローズキングダム、ルーラーシップなど粒ぞろいだったため、「タイムが遅かったから弱い世代」ということは一概に言えない。

ただし、エイシンフラッシュの年はクラシックが始まる段階で粒ぞろいで「最強世代」と言われていた。しかもエイシンフラッシュとローズキングダムがダービーで記録した上がりタイムは、それぞれ32秒7、32秒9だった。32秒台の上がりを2400mのレースで使えるというのは、ある種最大の才能の証明だった。

それに比べると今回のダービーは物足りない感が否めないだろう。上がり最速は33秒3。馬場の違いがあるため一概に比較はできないものの、前半が63秒ならより速いタイムを叩き出す必要があったのではないか。

出走馬勝因、敗因、次走への展望

1着 レイデオロ

藤沢和雄調教師の悲願を叶えた、という意味で偉大なダービー馬になった。

前半は後方に位置していたが、ペースが遅すぎると判断したクリストフ・ルメール騎手がポジションを上げていき、3、4コーナーでは2番手という絶好のポジションにつけた。結果的にこの判断が勝利に繋がったと言っていいだろう。

2着 スワーヴリチャード

最高の競馬だったが、わずかに、わずかに及ばなかった。

スタートから絶好のポジションにつけ、4コーナーで外に出して直線では末脚に懸けた。ちょうど、四位洋文騎手がウオッカでダービーを制したときと同じような競馬だったが、ほんのわずかに届かなかった。

最高のレース内容だっただけに、敗因らしい敗因は挙げられないだろう。できることがあるとすれば、究極の仕上げで臨んだため、マイナス12キロという馬体重になっていたことで何かしらの影響があった……という憶測を立てることくらいだろうか。もっとも、ここまで仕上げたからこそ好走できたという見方もあるだけに、判断が難しいところだ。

今回は最高の条件、最高の内容のレースだっただけに、次走で人気しすぎるようなら多少割り引いたほうがいいかもしれない。

ただし、ハーツクライ産駒は夏を越えて成長してくる。より強くなった形で秋を迎えることを期待したい。

3着 アドミラブル

このペースではどうしようもなかった。

ルメール騎手のように向こう正面から上がっていければよかったが、ミルコ・デムーロ騎手はそう判断しなかった。今回はその差が出た結果だ。

もっとも、向こう正面で動けば……というのはある種結果論のようなもの。アドミラブルは自分の競馬をして3着になった。今回は展開が、ペースが向かなかった、としか言えないだろう。

なお、またしても青葉賞馬のダービー制覇はならなかった。少なくとも青葉賞組の単勝馬券を買うことに大きなリスクがあるということは、覚えておいたほうが良さそうだ。

4着 マイスタイル

超スローペースを作り出した張本人。横山典弘騎手らしい天才の感性が光った逃げだった。

ハーツクライ産駒ということで東京芝2400mは合っている。その点も「驚きの4着」に繋がったと判断していいだろう。

5着 アルアイン

切れ味が持ち味ではないアルアインにとって、このペースはいくらなんでも厳しすぎた。上がり33秒7は、それでもキャリア最速の数字。この末脚を使って届かなかったのだから、瞬発力勝負に適性がなかったと判断していい。

もっとも、そんな中でしっかりと5着に食い込んだことは評価できる点だろう。皐月賞がフロックではなかったことを証明してみせた。

上がりのかかるレースで、再び真価を発揮したいところだ。

6着 ダンビュライト

絶好枠を引いたが、この馬も瞬発力勝負には全く向かなかったため、切れ負けしてしまった。絶好の枠から絶好の位置にいたが、逆に回りを囲まれて動きにくくなったことが痛かった。通常のダービーであれば絶好の位置取りだったのだが、ペースが遅くなりすぎたことでポジションの優位性を生かせなかった格好だ。

7着 ペルシアンナイト

レイデオロに続いて上がっていったが、最後伸びなかった。上がりを叩き出せない馬ではないだけに意外な結果だったが、戸崎圭太騎手いわく「ついて行った時に脚を使った分かな」とのこと。

ハービンジャー産駒は夏を越えて成長してくるだけに、今後が期待される。

8着 トラスト

先行した分、粘ることができた。

9着 ベストアプローチ

最初のコーナーでは悪くない位置取りにいたが、3、4コーナーでポジションを悪くした。結果として位置取りの時点で上位に来ることは難しかった。

10着 サトノアーサー

瞬発力勝負は得意なタイプだが、それにしても位置取りが後ろ過ぎた。4角16番手ではどうしようもない。

11着 カデナ

瞬発力勝負は得意なタイプだが、それにしても位置取りが後ろ過ぎた。4角16番手ではどうしようもない。

12着 キョウヘイ

力負け。

13着 クリンチャー

力負け。

14着 ダイワキャグニー

力負け。

15着 ウインブライト

力負け。

16着 マイネルスフェーン

力負け。

17着 アメリカズカップ

力負け。

18着 ジョーストリクトリ

力負け。


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