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(C)Ko-Mei

桜花賞で苦杯をなめた怪物牝馬が、復活を果たした。

5月21日に東京競馬場で行われた優駿牝馬オークス(GI/芝2400m)で、1番人気のフランケル産駒ソウルスターリング(牝3)が、6番人気のモズカッチャンを押さえて勝利した。2番人気のアドマイヤミヤビは3着、3番人気のリスグラシューは5着だった。

勝ち馬の勝因、敗れた馬たちの敗因は何だったのか? 振り返っていくことにしよう。

結果・着順

2017年 5月21日(日) 2回東京10日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第78回優駿牝馬
3歳・オープン・G1(定量) (牝)(国際)(指定) 芝 2400m 18頭立

馬名S 性齢
2 ソウルスターリング 牝3 1
1 モズカッチャン 牝3 6
16 アドマイヤミヤビ 牝3 2
7 ディアドラ 牝3 9
14 リスグラシュー 牝3 3
3 フローレスマジック 牝3 5
12 ブラックオニキス 牝3 17
18 マナローラ 牝3 16
10 ブラックスビーチ 牝3 8
10 4 ミスパンテール 牝3 11
11 17 カリビアンゴールド 牝3 14
12 5 モーヴサファイア 牝3 13
13 13 レーヌミノル 牝3 4
14 6 ハローユニコーン 牝3 12
15 11 レッドコルディス 牝3 15
16 8 ホウオウパフューム 牝3 7
17 9 ディーパワンサ 牝3 18
18 15 ヤマカツグレース 牝3 10

LAP 12.7-11.6-12.8-12.6-12.0-12.3-12.3-12.1-11.6-11.3-11.2-11.6
通過 37.1-49.7-61.7-74.0
上り 70.1-57.8-45.7-34.1
平均 1F:12.01 / 3F:36.02

レース分析

まずはレースラップを見てみよう。

12.7-11.6-12.8-12.6-12.0-12.3-12.3-12.1-11.6-11.3-11.2-11.6

大方の予想を覆してハナを切ったのはフローレスマジックだった。ソウルスターリングやモズカッチャンといった1、2枠の馬たちがそれに続く。アドマイヤミヤビとリスグラシューは後方からの競馬となった。

逃げ馬ではないフローレスマジックがハナを切ったのだから、ペースが遅くなるのは必然だった。1000mの通過は61.7秒。実に残り800mまでほとんどが12秒台のラップを刻む超スローペースとなった。

・直線までに、ある程度前のポジションにいること
・32秒台の末脚を使うこと

このどちらかができなければ、上位に来るのは難しいレースとなったわけだ。

(C)Ko-Mei

出走馬勝因、敗因、次走への展望

1着 ソウルスターリング

まさに盤石の競馬だった。スローペースを内枠から先行して押し切るという、これ以上ない理想的なレースだった。

・スローペースを先行=差し遅れる心配がない
・内枠から内々を回る=距離ロスほぼなし
・有力馬が後ろから競馬をしていた

もともと実力があって、これだけ要素が揃えば、勝ち切るのは納得だろう。

2着 モズカッチャン

フローラステークスの勝ち馬は低評価を覆して2着に入った。好走できた理由はソウルスターリングと同じだ。

あとは位置取りや実力など、少しの違いで差ができたということ。理想的な競馬だった。

3着 アドマイヤミヤビ

この展開になれば後ろからでは届かない。

・外枠だったこと
・やや出負けしてしまったこと

とにかくスタートが良くなかったため、いいポジションを取ることができなかった。上がり1位の末脚を使っているだけに、敗因はスタートだったといってもいいだろう。もちろん、ペースが落ち着いてしまったなど、外部的な要因もあったが。

4着 ディアドラ

内々を回って距離ロスを防ぎ、直線でもインをついて4着まで上ってきた。岩田康誠騎手らしいイン付きで、いい騎乗だったと振り返ることができる。

ただし、インにこだわったことでポジションが後ろになり、なかなかポジションを上げていくことができなかった点が痛かった。この視点から見れば騎手の判断が間違っていたと解釈することもできないこともないが、「9番人気の馬で上位を狙う」という観点から考えればこの選択は妥当だったように感じられる。

5着 リスグラシュー

先行馬ではないためポジションが後ろになることは仕方がないが、体内に時計を持っている武豊騎手であるならばもう少し前々のポジションを取りたかったところだっただろう。

直線の入り口でもややスムーズさを欠き、ポジションを落としてしまった。最後は伸びてきているが、上位を飲み込むまでには至らず。この展開では厳しかった。

6着 フローレスマジック

驚きの逃げを打った。このペースなら粘り込みたいところだったし、数字上は可能だっだように感じられる。

だが、オークスという2400mの長丁場で初めて逃げを打ったというシチュエーションは厳しいものだった。戸崎圭太騎手はとしては他の馬をいかせてソウルスターリングのような競馬をしたかったのだろうが、自分が逃げる展開になっては厳しかった。

同じ東京競馬場の2400mのGIという意味では、キングヘイローのダービーが思い出されるようなレースだった。

7着 ブラックオニキス

この馬が7着に粘れたという点が、このレースの本質を示している。実力が劣る馬でも、このペースである程度のポジションにいれば残れてしまうわけだ。

8着 マナローラ

9着 ブラックスビーチ

10着 ミスパンテール

11着 カリビアンゴールド

12着 モーヴサファイア

13着 レーヌミノル

やはりダイワメジャー産駒に2400mは長かった、というような結果だ。

位置取りは悪くなかったものの、コーナーで終始外を回す競馬になってしまった。そういう意味では外枠が響いたと判断していいだろう。

・中長距離が苦手なダイワメジャーの血
・距離ロスをしやすい外枠
・実際にコーナーで距離を大幅にロス

これらの要素が重なり、直線で弾けることはできなかった。コーナー4回の秋華賞であれば今回より適性がありそうだが、ダイワメジャー産駒という点を考慮すると、マイル路線を歩んでいったほうが無難だと考えられる。

14着 ハローユニコーン

15着 レッドコルディス

16着 ホウオウパフューム

17着 ディーパワンサ

18着 ヤマカツグレース


日本ダービー2017の最新予想オッズは?過去10年のデータ傾向を徹底分析

(C)Yusuke Tsutaya

いよいよ、競馬界の祭典、東京優駿・日本ダービー(GI/芝2400m)が5月28日、東京競馬場で行われる。

アルアインやアドミラブル、ペルシアンナイトらが出走するが、どんなレースになるのだろうか? 台頭する可能性を秘めた伏兵はどの馬になるのか?

出走馬のおさらいとともに、予想のポイント(過去の傾向、データ、血統、人気、枠順など)を考察していこう。

出走予定馬・登録馬

2017年 5月28日(日) 2回東京12日目 19頭 [仮想出馬表]
【10R】  第84回東京優駿
3歳・オープン・G1(定量)(牡・牝)(国際)(指定) 芝2400m (C)

馬名 性齢 斤量
アドミラブル 牡3 57
アメリカズカップ 牡3 57
アルアイン 牡3 57
ウインブライト 牡3 57
カデナ 牡3 57
キョウヘイ 牡3 57
クリンチャー 牡3 57
サトノアーサー 牡3 57
サトノクロニクル 牡3 57
ジョーストリクトリ 牡3 57
スワーヴリチャード 牡3 57
ダイワキャグニー 牡3 57
ダンビュライト 牡3 57
トラスト 牡3 57
ベストアプローチ 牡3 57
ペルシアンナイト 牡3 57
マイスタイル 牡3 57
マイネルスフェーン 牡3 57
レイデオロ 牡3 57

想定・予想オッズ

人気 馬名 予想オッズ
1 アルアイン 5.3
2 ペルシアンナイト 5.7
3 サトノアーサー 5.9
4 アドミラブル 6.4
5 スワーヴリチャード 7.7
6 ダンビュライト 8.4
7 レイデオロ 12.7
8 クリンチャー 12.9
9 ダイワキャグニー 21
10 カデナ 25
11 ベストアプローチ 27.1
12 ウインブライト 57.1
13 マイネルスフェーン 170.1
14 トラスト 185.2
15 マイスタイル 187.7
16 アメリカズカップ 203.8
17 ジョーストリクトリ 391.8
18 キョウヘイ 450.9

過去5年好走馬

馬名 性齢 着順 人気
マカヒキ 牡3 3
サトノダイヤモンド 牡3 2
ディーマジェスティ 牡3 1
ドゥラメンテ 牡3 1
サトノラーゼン 牡3 5
サトノクラウン 牡3 3
ワンアンドオンリー 牡3 3
イスラボニータ 牡3 1
マイネルフロスト 牡3 12
キズナ 牡3 1
エピファネイア 牡3 3
アポロソニック 牡3 8
ディープブリランテ 牡3 3
フェノーメノ 牡3 5
トーセンホマレボシ 牡3 7

集計期間:2012. 5.27 ~ 2016. 5.29

データ考察

過去10年のデータを抽出して傾向を探っていく。なお、週中には注目のデータをピックアップし、激走馬を導き出す考察を行っていく。そちらのチェックも見逃さないようにしよう!

人気別集計

人気 勝率 複勝率 単回値 複回値
1番人気 40.0% 70.0% 114 102
2番人気 10.0% 20.0% 77 51
3番人気 40.0% 60.0% 286 151
4番人気 0.0% 10.0% 0 35
5番人気 0.0% 40.0% 0 163
6番人気 0.0% 10.0% 0 35
7番人気 10.0% 20.0% 319 93
8番人気 0.0% 30.0% 0 203
9番人気 0.0% 0.0% 0 0
10番人気 0.0% 10.0% 0 66
11番人気 0.0% 0.0% 0 0
12番人気 0.0% 20.0% 0 210
13番人気 0.0% 0.0% 0 0
14番人気 0.0% 10.0% 0 214
15番人気 0.0% 0.0% 0 0
16番人気 0.0% 0.0% 0 0
17番人気 0.0% 0.0% 0 0
18番人気 0.0% 0.0% 0 0

二桁人気馬が激走することも度々あるものの、大波乱になることは少ない。

ホースマンの誰もが目指し、憧れる舞台であるため、各陣営が最高の状態に馬を仕上げてくる。ポテンシャルが高い馬ならダービーまでにその才能を発揮しているはずで、ここでは必然的に人気に支持されている。だから、ここでいきなり激走する、というケースは少ないのだ。

※以下、10番人気以内を対象に集計

馬体重別集計

馬体重 勝率 複勝率 単回値 複回値
~399kg
400~419kg 0.0% 0.0% 0 0
420~439kg 0.0% 0.0% 0 0
440~459kg 7.7% 30.8% 23 100
460~479kg 4.3% 21.7% 12 38
480~499kg 16.1% 22.6% 188 83
500~519kg 15.0% 40.0% 76 121
520~539kg 0.0% 25.0% 0 163
540~ 0.0% 100.0% 0 450

とにかく大きな馬の期待値が高いことが分かる。反対に480キロ未満の馬は、好走率、期待値ともに低いため、狙いにくい。

枠番別集計

枠番 勝率 複勝率 単回値 複回値
1枠 29.4% 47.1% 304 148
2枠 25.0% 50.0% 181 232
3枠 10.0% 10.0% 30 15
4枠 0.0% 30.8% 0 91
5枠 6.7% 20.0% 56 78
6枠 0.0% 30.0% 0 103
7枠 8.3% 33.3% 15 88
8枠 0.0% 0.0% 0 0

集計期間:2007. 5.27 ~ 2016. 5.29

馬番別集計

馬番 勝率 複勝率 単回値 複回値
1番 44.4% 77.8% 512 258
2番 12.5% 12.5% 70 25
3番 40.0% 80.0% 290 372
4番 0.0% 0.0% 0 0
5番 25.0% 25.0% 75 37
6番 0.0% 0.0% 0 0
7番 0.0% 28.6% 0 81
8番 0.0% 33.3% 0 103
9番 0.0% 14.3% 0 34
10番 12.5% 25.0% 106 116
11番 0.0% 33.3% 0 100
12番 0.0% 25.0% 0 107
13番 0.0% 25.0% 0 35
14番 20.0% 60.0% 38 184
15番 0.0% 0.0% 0 0
16番 0.0% 0.0% 0 0
17番 0.0% 0.0% 0 0
18番 0.0% 0.0% 0 0

ダービーは世代最高の馬を決めるレースだが、明らかな傾向があることで知られている。それが枠順だ。

内枠が圧倒的に有利で、有力馬はもちろんのこと、ここから穴馬が激走するケースも少なくない。特に1番、3番の好走率は驚異的で、10番人気以内なら実に約8割が好走している。

枠順が大きなカギを握るレースであることは間違いないわけだ。

脚質上り別集計

脚質上り 勝率 複勝率 単回値 複回値
平地・逃げ 0.0% 25.0% 0 240
平地・先行 14.3% 35.7% 115 122
平地・中団 10.3% 27.6% 98 82
平地・後方 8.3% 20.8% 27 65
平地・マクリ
3F 1位 36.4% 54.5% 444 192
3F 2位 50.0% 87.5% 181 200
3F 3位 10.0% 30.0% 77 102
3F ~5位 0.0% 42.9% 0 140
3F 6位~ 1.8% 8.8% 14 40

東京競馬場は直線が長いため、基本的にコーナーでセーフティーリードを奪った上での粘り込みは通用しない。一定の末脚、瞬発力を使えない限り、掲示板にすら載ることは難しいのだ。

もっとも、では後方一気タイプの馬が好走しているかというと、そうではない。

基本的に先行馬が有利な傾向にあり、先行して末脚をまとめられる馬が上位に来ている。

このあたりは内枠有利=先行していいポジションを取った馬が有利、と結びつけることができる。

間隔別集計

間隔 勝率 複勝率 単回値 複回値
連闘
2週
3週 8.0% 24.0% 26 82
4週 0.0% 15.8% 0 105
5~ 9週 14.3% 32.1% 130 87
10~25週
半年以上
初出走他
不明・他
明け2戦 10.0% 20.0% 319 61
明け3戦 9.5% 42.9% 63 160
明け4戦 30.8% 30.8% 133 56
明け5戦 0.0% 25.0% 0 165
明け6~ 0.0% 11.1% 0 34

あまり明確な傾向はないが、強いて言うなら連戦を続けている馬は厳しくなってくる。10週以上の休みがなくここに歩みを進めてきた馬は、 ほとんど好走できていないのだ。

前走脚質別集計

前走脚質 勝率 複勝率 単回値 複回値
平地・逃げ 0.0% 33.3% 0 320
平地・先行 4.8% 33.3% 40 125
平地・中団 13.0% 29.6% 118 82
平地・後方 9.1% 13.6% 31 43
平地・マクリ
3F 1位 19.4% 29.0% 67 75
3F 2位 0.0% 16.7% 0 43
3F 3位 14.3% 42.9% 302 117
3F ~5位 0.0% 44.4% 0 185
3F 6位~ 7.1% 17.9% 57 90

やはり後方から競馬を進めた馬の好走率は良くないという傾向が出ている。上がり1、2位の馬の成績が悪いのは、後方から速い上がりを使って上位に来ていたとしても、ダービーでそういう競馬が通用しない、ということを示唆している。

前走クラス別集計

前走クラス 勝率 複勝率 単回値 複回値
同クラス 10.0% 27.0% 79 89
昇級戦
降級戦
新馬
未勝利
500万下
1000万下
1600万下
OPEN特別 0.0% 14.3% 0 88
G3 0.0% 0.0% 0 0
G2 3.7% 22.2% 10 108
G1 13.8% 30.8% 118 83

こちらは基本的にGII以上のレースを使ってきた馬を選んだほうが良さそうだ。

前走距離別集計

前走距離 勝率 複勝率 単回値 複回値
同距離 0.0% 16.7% 0 111
±200以内 3.7% 22.2% 10 108
±400以内 9.3% 27.9% 76 93
±600以内 9.1% 27.3% 74 91
今回延長 12.2% 29.3% 97 85
今回短縮

こちらはあまり明確な傾向がないため、気にしなくてよさそうだ。

前走レース名別集計

前走レース名 勝率 複勝率 単回値 複回値
皐月賞G1 13.2% 32.1% 118 84
京都新聞G2 11.1% 33.3% 32 101
NHKマG1 10.0% 20.0% 36 53
桜花賞G1 50.0% 50.0% 525 210
青葉賞G2 0.0% 16.7% 0 111
プリンシ 0.0% 16.7% 0 103
毎日杯G3 0.0% 0.0% 0 0
端午S 0.0% 0.0% 0 0

基本的には皐月賞組が優勢だが、京都新聞杯や(特に近年では)青葉賞組も無視できない。



上がり馬が勢いのままに重賞初制覇を果たした。

5月20日に京都競馬場で行われた平安ステークス(GIII/ダート1900m)で、1番人気のキングカメハメハ産駒グレイトパール(牡4)が、6番人気のクリソライト(牡7)を押さえて勝利した。2番人気のグレンツェント(牡4)、アスカノロマン(牡6)は下位に沈んだ。

勝ち馬の勝因、敗れた馬たちの敗因は何だったのか? 振り返っていくことにしよう。

結果・着順

2017年 5月20日(土) 3回京都9日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第24回平安S
4歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(指定) ダート 1900m 16頭立

馬名 性齢
9 グレイトパール 牡4 1
4 クリソライト 牡7 6
1 マイネルバイカ 牡8 15
5 ピオネロ 牡6 9
16 ケイティブレイブ 牡4 4
2 タガノエスプレッソ 牡5 8
8 リーゼントロック 牡6 11
13 ラストインパクト 牡7 13
7 アスカノロマン 牡6 3
10 15 グレンツェント 牡4 2
11 12 マイネルクロップ 牡7 16
12 11 ロンドンタウン 牡4 5
13 10 ロワジャルダン 牡6 7
14 6 クリノスターオー 牡7 10
15 14 ドリームキラリ 牡5 14
16 3 コパノチャーリー 牡5 12

LAP  6.9-10.6-11.1-12.5-12.1-12.1-12.4-12.5-12.6-12.9
通過 28.6-41.1-53.2-65.3
上り 74.6-62.5-50.4-38.0
平均 1F:12.18 / 3F:36.54

レース分析

まずはレースラップを見てみよう。

6.9-10.6-11.1-12.5-12.1-12.1-12.4-12.5-12.6-12.9

各場揃ったキレイなスタートからハナを切ったのはコパノチャーリーだった。淡々とした流れとなり、中盤でペースが緩むこともなかった。前に行った馬にとって、厳しい展開だったことが分かる。

3、4コーナーではケイティブレイブが前を捉えて後ろを引き離しにかかったが、楽な手応えで上がっていったのがグレイトパールだった。直線では後続を寄せ付けず、鋭い末脚で伸びてきたクリソライトに4馬身差をつける圧勝劇だった。

まさに「ダート界に新星現る」といった見出しをつけたくなるような結果となった。

出走馬勝因、敗因、次走への展望

1着 グレイトパール

長期休養明けでダートを使って以来、これで5連勝となった。最後はほとんど持ったまま、川田将雅騎手は手綱を緩めてゴール板を通過した。本当ならもっともっと差がついていたと考えていいだろう。

勝因としては実力が抜けていたことに加え、流れに上手く乗ったことが挙げられる。ほとんどの先行勢が崩れたように、ダート戦にしては先行馬に厳しい展開となった。この馬はペースの速いところで中団につけ、徐々に徐々にポジションをお仕上げていった。

結果、周りにつられて無理するようなことはなく、自然に順位を上げていけたわけだ。もっとも、実力が抜けていなければこれほどの差はつかなかったはず。

これからのダート路線で主役になれる可能性を秘めた一頭として、今後が注目されるところだ。

2着 クリソライト

ダイオライト記念を3連覇しているように、この馬の適正距離はもっと長い。だから2000m未満になると、ペースについていけない。実際、今回も終始最後方に位置していた。

それでも上位に来られたのは、差し馬が台頭できる流れになったから。いわゆる“漁夫の利”のような形だった。

今後に関しても、基本的には最低でも2000m以上ほしいところ。それ以下になると、今回のようにハイペースになるなど、何かしらの後押しが必要になる。

3着 マイネルバイカ

最内からジリジリ伸びてきた。単勝150倍から3着に来たのだから、驚きといったところ。

4着 ピオネロ

この馬もクリソライトと同じようにポジションは後ろだった中で展開が向き、最後に差してこられた。ネオユニヴァースからダートの超大物が出ていないのは、コテコテのダート血統に比べてタフな展開に対応できる力がないから。そういう意味で、今回はこの馬向きの流れになった。

ある程度展開が流れて差しの決まる展開になったからこそ、芝でも活躍したこの馬にチャンスが回ってきたわけだ。

5着 ケイティブレイブ

先行馬に厳しい展開になった中、終始先行して最後は5着に粘り込んだ。素直に評価していいだろう。

6着 タガノエスプレッソ

前述の通り、芝の差し馬が来られるような展開になったことが幸いした。馬体重が軽い馬だけに、ダート路線では厳しく、この展開で6着までであれば相当の助けがない限り、馬券圏内に浮上することは難しいと考えられる。

7着 リーゼントロック

8着 ラストインパクト

ダートでは厳しいだろう。

9着 アスカノロマン

3コーナーの時点で手応えが怪しくなり、気づけば惨敗となってしまった。舞台適性は高く、明らかに不利な展開になったというわけでもなかっただけに、不可解な敗戦だ。状態や年齢的な問題があったのかもしれない。

10着 グレンツェント

直線の入り口でいい形で外に持ち出せたが、全く伸びずに惨敗となった。前走に続く敗戦ということで、やや心配なところ。

ダートで超一流馬が出ていないネオユニヴァースの産駒、ダート馬としてはかなり馬格が小さい(470キロ前後)という点も含め、成長力が課題となりそうだ。

11着 マイネルクロップ

12着 ロンドンタウン

展開△。見直し可。

13着 ロワジャルダン

展開△。見直し可。

14着 クリノスターオー

15着 ドリームキラリ

16着 コパノチャーリー


武豊騎手、リスグラシューと21年ぶりエアグルーヴ以来のオークス制覇へ

(C)arima0208

再びあの栄光をつかむために――。

5月21日に東京競馬場で行われる優駿牝馬オークスに、武豊騎手はリスグラシュー(牝3)とともに挑む。

彼にとって、オークスのタイトルは今もっともほしいタイトルの一つと言えるかもしれない。というのも、武豊騎手が最後のオークスを制したのは、もう21年も前のことなのだ。

名牝たちとの歴史

武豊騎手が最初にオークスを制したのは1993年のことだった。

パートナーだったベガは牝馬クラシック第1弾の桜花賞を制した有力馬だった。スタートから先行策を取ると、残り200mで先頭に立つ。最後は2着に1馬身3/4差をつける快勝だった。見事、1番人気の支持に応えて2冠へと導いたのだ。

二度目の勝利はすぐに訪れる。ベガから2年後……。“相棒”はダンスパートナーだった。まさに踊るように軽やかな差し切り勝ちを収め、2度目の戴冠を果たしたのである。

そして迎えた1996年、後に“怪物牝馬”と呼ばれることになるエアグルーヴとともに三度目の制覇を成し遂げた。

あと一歩届かなかった20年

だが、以降はオークスの美酒を味わえていない。ファレノプシス、トゥザヴィクトリー、アドマイヤグルーヴ、ダンスインザムード、エアメサイア、アドマイヤキッスといった有力馬に騎乗しながら、最高着順は2着まで。何度も制覇のチャンスがありながら、つかめないまま20年の時が過ぎてしまったのだ。

今年、騎乗を予定しているリスグラシューは阪神ジュベナイルフィリーズと桜花賞で2着になった実績を持っている。ソウルスターリングやアドマイヤミヤビとともに人気に支持されることが確実だけに、“今年こそ”の期待がかかる。

大一番へ挑むにあたり、武豊騎手は「オークスのリスグラシュー。距離適性がどうかというのは、どの馬も共通して感じていることでしょうから気にしません。長い末脚が持ち味の馬ですから、東京の長い直線は絶対に向いているはずと信じて、精一杯頑張ってきます」と、意気込みを語っている。

果たして、武豊騎手は21年ぶりの歓喜を味わうことができるのか? まだ結末は分からない。しかし、確かなことはもしリスグラシューがどの馬より最初にゴール板を駆け抜けたとき、訪れた大観衆から「ユタカコール」が送られることである。もしその未来が実現するなら、翌週に控える日本ダービーはさらに盛り上がることだろう。

武豊騎手、オークス騎乗全成績

日付 馬名 着順
2015.5.24 マキシマムドパリ
2013.5.19 クロフネサプライズ 12
2012.5.20 メイショウスザンナ
2009.5.24 ツーデイズノーチス 15
2008.5.25 マイネレーツェル
2007.5.20 ザレマ 10
2006.5.21 アドマイヤキッス
2005.5.22 エアメサイア
2004.5.23 ダンスインザムード
2003.5.25 アドマイヤグルーヴ
2000.5.21 マニックサンデー
1999.5.30 トゥザヴィクトリー
1998.5.31 ファレノプシス
1997.5.25 ダイイチシガー
1996.5.26 エアグルーヴ
1995.5.21 ダンスパートナー
1994.5.22 オグリローマン 12
1993.5.23 ベガ
1992.5.24 キョウワホウセキ
1991.5.19 スカーレットブーケ
1990.5.20 ダイイチルビー
1989.5.21 シャダイカグラ
1988.5.22 シヨノロマン

集計期間:1988. 5.22 ~ 2015. 5.24


オークス2017の予想分析…過去10年回収率150超のデータに該当する馬は?

(C)Yusuke Tsutaya

今週は東京競馬場でオークス(GI/芝2400m)が行われる。

開催に際し、競馬TIMES編集部では予想の参考になりそうなデータをいくつかピックアップした。では、人気、血統、枠順、ローテーションなどから導き出したデータに合致するのはどの馬なのか?

5つの消しフィルターを通したとき、残る馬を探っていくことにしよう。

消しデータまとめ

今回、ピックアップしたデータは以下だ。

ポイント1 超人気薄は消し!
ポイント2 前走人気薄は消し!
ポイント3 後方一気は消し!
ポイント4 前走3着以下は消し!
ポイント5 間隔の空いていない馬は消し!

※詳細は過去の記事を参照

一つずつ、見ていくことにしよう。

ポイント1 10番人気以内なのは?

まずは土曜日午前中時点でのオッズを見ていくと……

人気 馬 名 単 勝
1 ソウルスターリング 2.8
2 リスグラシュー 4.2
3 アドマイヤミヤビ 7.1
4 フローレスマジック 11.6
5 レーヌミノル 13.5
6 モズカッチャン 15.0
7 ブラックスビーチ 22.0
8 ホウオウパフューム 24.3
9 ディアドラ 25.3
10 ハローユニコーン 28.7
11 カリビアンゴールド 35.1
12 ヤマカツグレース 36.0
13 ミスパンテール 44.2
14 モーヴサファイア 51.4
15 レッドコルディス 58.0
16 マナローラ 106.2
17 ブラックオニキス 166.7
18 ディーパワンサ 168.8

カリビアンゴールド
ヤマカツグレース
ミスパンテール
モーヴサファイア
レッドコルディス
マナローラ
ブラックオニキス
ディーパワンサ

この馬たちはここで消えることになる。

ポイント2 前走人気薄だったのは?

次に前走人気薄だった馬を見ていくことにしよう。

本当に強い馬ならば、前走でも人気に支持されているはず。仮に前走で振るわなかったとしても、不利があったり、距離が合わなかったり、体調が良くなかったりといった何らかの理由があったはずで、実力がなかったわけではない、というケースも多い。

一方、前走人気薄の馬が何らかの幸運によって好走することもある。しかし、実力の問われるオークスではごまかしがきかないため、運で好走した馬は上位に来られないのだ。

馬名 前走人気
モズカッチャン 12
ソウルスターリング 1
フローレスマジック 2
ミスパンテール 4
モーヴサファイア 2
ハローユニコーン 3
ディアドラ 1
ホウオウパフューム 1
ディーパワンサ 6
ブラックスビーチ 3
レッドコルディス 11
ブラックオニキス 16
レーヌミノル 8
リスグラシュー 3
ヤマカツグレース 10
アドマイヤミヤビ 2
カリビアンゴールド 9
マナローラ 2

6番人気以下だった馬は……

モズカッチャン
ディーパワンサ

レッドコルディス
ブラックオニキス
レーヌミノル
ヤマカツグレース
カリビアンゴールド

ここで桜花賞馬レーヌミノル、フローラステークスの勝ち馬モズカッチャンは消える。

ポイント3 後方一気だったのは?

次に脚質を見ていこう。もともと差し馬は期待値が低く、オークスにおいても傾向は変わらない。前走、後ろから競馬を進めた馬は回収率60%以下だ。

馬名 前走脚質
モズカッチャン
ソウルスターリング
フローレスマジック
ミスパンテール
モーヴサファイア
ハローユニコーン
ディアドラ
ホウオウパフューム
ディーパワンサ
ブラックスビーチ
レッドコルディス
ブラックオニキス
レーヌミノル
リスグラシュー
ヤマカツグレース
アドマイヤミヤビ
カリビアンゴールド
マナローラ

前走後方から競馬した馬は……

ハローユニコーン
ホウオウパフューム
ブラックスビーチ
アドマイヤミヤビ

ここでは上位人気に支持されるであろう4頭が揃って消える。

ポイント4 前走3着以下は?

牝馬は体調管理が難しく、牡馬に比べると“一変”ということが少ない。好調を維持していることに越したことはなく、惨敗したような馬が巻き返してくることはあまりない。

馬名 前走着順
モズカッチャン 1
ソウルスターリング 3
フローレスマジック 3
ミスパンテール 16
モーヴサファイア 1
ハローユニコーン 1
ディアドラ 1
ホウオウパフューム 8
ディーパワンサ 14
ブラックスビーチ 1
レッドコルディス 5
ブラックオニキス 8
レーヌミノル 1
リスグラシュー 2
ヤマカツグレース 2
アドマイヤミヤビ 12
カリビアンゴールド 2
マナローラ 1

前走3着以下だったのは……

ミスパンテール
ホウオウパフューム
ディーパワンサ
レッドコルディス
ブラックオニキス
アドマイヤミヤビ

ここではこの馬たちが消えることになる。

ポイント5 前走からローテーションが悪いのは?

牝馬は調整が難しいため、前走と間隔が空いていないと、必然的に調整は難しくなる。

よって、基本的には中4週以上の余裕があったほうがいいのだ。

馬名 間隔
モズカッチャン 4
ソウルスターリング 6
フローレスマジック 4
ミスパンテール 6
モーヴサファイア 14
ハローユニコーン 6
ディアドラ 2
ホウオウパフューム 4
ディーパワンサ 4
ブラックスビーチ 3
レッドコルディス 4
ブラックオニキス 3
レーヌミノル 6
リスグラシュー 6
ヤマカツグレース 4
アドマイヤミヤビ 6
カリビアンゴールド 3
マナローラ 6

中4週以上、間隔が空いていないのは……

ディアドラ
ブラックスビーチ
ブラックオニキス
カリビアンゴールド

ここではこの馬たちが消えることになる。

残った激走馬候補とは?

さて、ではいくつかの消しフィルターをくぐり抜け、ここまで残った馬はいるのだろうか? それは……

ソウルスターリング
フローレスマジック
リスグラシュー

この3頭が、今回の激走馬候補となった。馬券の軸にするもよし、相手に加えるもよし。どんな扱いにするにせよ、気にかけてみるのがいいのではないだろうか。


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