ダービー馬ワンアンドオンリーは古馬GIで勝てない?宝塚記念惨敗の真相を暴く

全く見せ場のないダービー馬に、将来への不安を感じざるを得なかった。

6月28日に阪神競馬場で行われた宝塚記念(GI/芝内回り2200m)で4番人気に支持された昨年のダービー馬ワンアンドオンリー(牡4)は、全く見せ場なく11着と惨敗した。

秋の不信を経てドバイシーマクラシックで反撃の狼煙を上げたものの、国内ではまたしても見せ場のないレースに終わった。果たしてワンアンドオンリーは復活できるのか? そのキャリアを振り返ると、“厳しい現実”が見えてくる。


早熟なのか?

昨秋の惨敗や宝塚記念での凡走を受けて巷では「ワンアンドオンリーは早熟」という声が聞かれるようになった。

確かに母系を見ると早熟血統に見えなくもない。近親の皐月賞馬ノーリーズンは神戸新聞杯2着を最後に一度も馬券に絡むことはできなかった。母父タイキシャトル、母母父ダンジグ、母母母乳ミスタープロスペクターはどちらかといえば仕上がりが速いタイプだ。

ただし、父はあのハーツクライである。競走馬時代は4歳の秋に本格化し、有馬記念でディープインパクトを撃破。種牡馬としても同じく古馬になってから本格化して世界ナンバーワンに上り詰めたジャスタウェイを輩出している。成長力に溢れる血統であるため、単なる早熟血統と片付けてしまうのが適切だとは考えづらい。

そうなると、他の理由を探ってみたくなる。

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