サブちゃんの愛馬は話題性だけじゃない!キタサンブラックの強さに迫る

フジテレビ賞スプリングステークスが22日に行われ、5番人気のキタサンブラックが重賞初制覇を飾った。

好スタートから番手で競馬を進め、直線で抜け出すと、追いすがるリアルスティールやダノンプラチナをおさえてゴール板を駆け抜けた。2着はリアルスティール、3着はダノンプラチナだった。

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サブちゃんの愛馬

キタサンブラックはこれで3戦3勝。皐月賞の優先出走権を手にし、堂々とクラシックロードを歩むことになった。

「キタサン」といえば演歌界の大御所、北島三郎氏の所有馬(名義上は大野商事)として知られている。

「キタサン」冠の馬が重賞を勝つのはこれが初めてではないが、クラシックを狙える大物は、おそらく初めてではないだろうか?

しかもリアルスティールやダノンプラチナといったGI級の馬を相手に勝利を収めたのだから、価値が高い。

フロックではない勝利

強調しておきたいのは「決してフロックではない」ということだ。

ブラックタイド産駒はディープインパクト産駒に比べて爆発力は劣るものの、操作性が優れている。今回のように内枠からうまく立ちまわって押し切るような競馬が合っている。

「内枠」、「先行」、「逃げ切り」と聞くと「恵まれただけ」と誤解されがちだが、その追い風を活かせるだけの力がなければリアルスティールらを抑えて王道の競馬をして押し切ることはできない。

それはデビュー戦と2戦目を振り返ることで簡単にわかる。

1800mのデビュー戦は3ハロン目から6ハロン目までのラップが13秒台という超スローペースだった。そんな中、秀逸な上がりを使って差しきり勝ちを収めた。3〜6着が逃げ、先行馬だった事実を見ても、能力で圧倒したことが分かる。

さらに2戦目は一転してペースが全く緩まない底力を問われる展開となった。2番手から早めに抜け出すと、伸びあぐねる人気馬を尻目に悠々とゴール板を駆け抜けた。2着に0.5秒差の圧勝劇だった。

簡単ではないクラシック制覇だが……

今年デビューした500キロを超える巨漢馬ということで、さすがに完成するのはまだまだ先だろう。完成度が問われるクラシックを制するのは簡単ではないかもしれない。

ただ、クラシックで好走してもおかしくない能力を秘めていることは確かだ。おそらく地味な血統背景や地味な厩舎、地味な名前であるため、人気にならないはず。

そうなると、成長を期待しつつ、馬券に加えつつ、サブちゃんの“祭り”が聞けることを楽しみにするのも、いいのではないだろうか?

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