リアルインパクト(牡7)がオーストラリアのローズヒルガーデンズ競馬場で行われたGIジョージライダーステークス(芝1500m)で見事勝利した。GI制覇は2011年の安田記念以来、4年ぶりとなる2勝目となった。

ワールドエースとともに短距離GIに臨んだリアルインパクトは好スタートから先頭に立つと、直線に入っても手応えは衰えず。迫ってきたクライテリオンに詰め寄られながらもハナ差退け、異国の地で金星を挙げた。

また、トーセンスターダム(牡4)は豪GIランヴェットステークス(芝2000m)に出走。勝ち星こそつかめなかったが、しっかり連対を確保し、上々の始動戦となった。

日本馬のレベルの高さを証明

前哨戦ということで一流の馬が集まっていなかったというエクスキューズはあるにせよ、日本馬のレベルの高さが改めて証明される結果となった。

トーセンスターダムはGI未勝利でGIII勝ちが2つあるのみ。クラシックではほとんど見せ場がなかった。超良血で、個人的には今年の秋の天皇賞の本命候補の1頭と考えている素質馬であるが、現時点で超一流とは言いがたい。

リアルインパクトはGI馬であるものの、安田記念を制したのは今から4年も前の話だ。ただでさえ枯れやすいディープインパクト産駒なのだから、7歳というのはとうにピークを過ぎている。

しかし、そんな中でもGIで好勝負を演じているのだから素直にすごい。

言い換えれば、日本馬のレベルの高さ、層の厚さを証明した結果といえるだろう。トーセンスターダムとリアルインパクトはGIレベルの馬であるが、“Top of the Top”ではない。今、日本のGIに出たら、得意の条件であっても掲示板にのれるかのれないか、くらいのレベルだろう。

そんな馬が海外のGIで普通に馬券になる(というか勝ってしまう)のだから、日本馬の層の厚さという他ない。

オーストラリアではハナズゴール、アドマイヤラクティに次ぐ、GIでの好走ということになる。

今回はあくまでもステップレース。リアルインパクトはワールドエースとともにドンカスターマイル(GI)へ、トーセンスターダムはトゥザワールドとともにクイーンエリザベスステークス(GI)へ向かう予定となっている。

前哨戦でこれだけやれたなら、本番でもそれなりにやれるはず。さらなる快挙を、期待したいところだ。

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