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2014年に史上3頭目の天皇賞春連覇を達成したフェノーメノ。今年は史上初となる3連覇に向けて期待が高まったが、追い切りの際に繋靭帯炎を発症して出走を断念。そのまま引退することになった。

GI2勝の実績が評価されて社台スタリオンステーションで種牡馬入りが決まり、新たな馬生を歩むことになる。

では、フェノーメノは種牡馬として成功できるのだろうか? 種馬としての可能性を検証していこう。

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熾烈を極めるステイゴールド産駒の種牡馬事情

実はステイゴールド産駒はディープインパクト産駒に勝るとも劣らない競争率となっている。

まず3冠馬でGI6勝のオルフェーヴルが思い出される。凱旋門賞で2年連続2着となったり、阪神大賞典で暴走したりと、人気と実力を兼ね揃えた最強後継種牡馬であることは間違いない。

ただし、彼だけではない。その全兄で2009年の春秋グランプリを連覇したドリームジャーニー、2010年に宝塚記念を制して凱旋門賞で2着となったナカヤマフェスタなどが既に種牡馬入りを果たしている。

さらに現役にはGI6勝のゴールドシップがいて、引退後は種牡馬入りが確実視されている。

まさにステイゴールド産駒の“大渋滞”が巻き起こっているわけだ。

長距離GI2勝というパンチ力不足

オルフェーヴルやゴールドシップに比べてキャリアのパンチ力に欠けていることも、フェノーメノにとってネガティブなポイントだ。

現代の馬作りでは「クラシックディスタンスで結果を出せるかどうか」が重視されている。すべてのホースマンが目指す日本ダービーや、日本における最高賞金レースであるジャパンカップはどちらも芝2400mだ。

年間で4レースしか行われない3000m以上の重賞ウィナーより、2000〜2400mで勝った馬が重視されるのは当然の流れといえる。実際、長距離GIは軽視されがちで、デルタブルース(菊花賞馬)やマイネルキッツ(天皇賞春馬)らは種牡馬入りすらできなかった。

フェノーメノのGI勝ち鞍は天皇賞春の連覇のみ。どうしても見劣ってしまうのだ。

天下の社台スタリオンステーションで種牡馬入りという光脈

もっとも、ポジティブな要素もある。種牡馬入りするスタッドが社台スタリオンステーションという点だ。

社台スタリオンステーションといえば競馬界の誇る最高の種牡馬が管理される施設である。ディープインパクトやキングカメハメハ、ハーツクライといった名だたる種牡馬がズラリ。

となれば、良質の繁殖牝馬が種付けに訪れることは言うまでもない。ライバルが多いとはいえ、社台スタリオンステーションに種牡馬入りしたということは「大きな期待の表れ」といっていい。

フェノーメノのGI勝利は天皇賞春の2回のみと書いたが、天皇賞秋やダービーで2着になるなど、中距離でも結果を残していた。その点が評価されて種牡馬入りしたのだとしたら、社台グループが保有する良血牝馬と交配する可能性も十分にある。そうなれば、成功への道を歩むこともできるはずだ。

差別化できる血統

血統面も他のステイゴールド産駒たちと大きな違いがある。オルフェーヴルやゴールドシップ、ドリームジャーニーはいずれも母父がメジロマックイーンだ。この配合はいわゆるステイゴールド産駒の黄金配合である。ただ言い換えると、同じような配合の馬が“飽和状態”とも表現できる。

極端な話、ステイゴールド×メジロマックイーンの配合馬が種牡馬として成功できないとわかった場合、他の配合馬にチャンスが巡ってくる可能性はある。

フェノーメノは母父デインヒルと、上記の3頭とは一線を介している。母の半兄がジャパンカップ2着のIndigenousというのも血統レベルの高さを感じさせる。

血統が良いというのは才能だ。良血馬でなければ大レースで勝てる可能性は格段に低くなる。そういう意味でフェノーメノは種牡馬として活躍できるだけのポテンシャルを秘めた血統といえる。

輝き続けるフェノーメノから受け継がれる血

今は亡きステイゴールドの血が産駒たちによって未来に繋がれているという状況は大変喜ばしいことだ。

ただし、フェノーメノが種牡馬として成功するためには強力なライバルたちに勝たなければならない。決して簡単なミッションではないだろう。

もっとも、成功できる可能性が限りなくゼロに近い、というわけではない。彼は父が果たせなかった社台スタリオンステーションでの種牡馬入りという難しいミッションをクリアした。チャンスを得たわけだから、成功の可能性は高まったといえる。

“怪物”として親しまれた天皇賞馬は種牡馬としても称賛を勝ち取れるのか。注目してみていきたい。

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