カテゴリー:回顧

メートルダールの勝因とミッキーロケットの敗因は?中日新聞杯2017回顧

(C) PSPS-KIZUNA‏

悲願の重賞初制覇を、末脚一閃で決めた。

12月9日に中京競馬場で行われた中日新聞杯で、二番人気に支持されたメートルダールが鮮やかな差し切り勝ちを収めた。一番人気に推されたミッキーロケットは2着に終わった。

勝ち馬の勝因と、有力と目されていた馬たちの敗因は何だったのか? 振り返っていくことにしよう。


結果・着順

2017年12月 9日(土) 4回中京3日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第53回中日新聞杯
3歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指) 芝 2000m 18頭立

馬名S性齢
メートルダール牡42
ミッキーロケット牡41
ロードヴァンドール牡45
ショウナンバッハ牡69
マキシマムドパリ牝54
マウントロブソン牡43
バンドワゴン牡611
ケントオー牡517
スズカデヴィアス牡66
10パドルウィール牡614
11ヴォージュ牡413
12クィーンチャーム牝515
13タイセイサミット牡410
14フェルメッツァ牡68
15ストーンウェア牡57
16レコンダイト牡716
17フルーキー牡712
18サラトガスピリット牡518

LAP 12.5-10.8-12.7-12.6-12.1-12.2-12.1-11.6-11.2-11.5
通過 36.0-48.6-60.7-72.9  上り 70.7-58.6-46.4-34.3  平均 1F:11.93 / 3F:35.79

払い戻し

単勝  13 \540
複勝  13 \190 / 10 \170 / 12 \270
枠連  5-7 \1190 (3)
馬連  10-13 \1540 (1)
ワイド 10-13 \590 (1)/ 12-13 \1050 (12)/ 10-12 \740 (5)
馬単  13-10 \2830 (3)
3連複 10-12-13 \4460 (8/816)
3連単 13-10-12 \23260 (44/4896)

レース分析

ラスト3Fがすべて11秒台で上がり33秒台の馬が多数出現する瞬発力を問われるレースとなった。その中でも勝ち馬は勝負所で早めに進出し、直線を向いたところではもう好位までポジションを上げていた。早々に抜け出し勝負を決め、競った2着以下の争いを尻目に快勝を収めた。各馬のポイントはどこにあったか見ていこう。

出走馬勝因、敗因、次走への展望

1着 メートルダール

マイルを使われたりもしていたがやはり本領は中距離でこそだろう。上がり勝負にしっかり適応してかなり余裕のある勝ち方。瞬間的な脚を使うのが上手なクリスチャンとも手が合う。右回りでもこの走りが出来れば本物だ。

2着 ミッキーロケット

トップハンデを背負っての連対で悲観する内容ではなかった。ただ最速地点での反応の悪さはハンデ以上にこの馬の脆さが出た印象もある。最後は地力で連を確保したがエンジンが遅い馬であることは確か。G1でも大きくは崩れないタイプだが勝ち味にはやや遅い。

3着 ロードヴァンド-ル

金鯱賞に続いての好走となった舞台巧者。絶妙のペースで溜めて逃げられ力は出し切った。これ以上は望めない。

4着 ショウナンバッハ

最後の最後で豪快な脚を見せ3着に寸前まで迫った。崩れない馬な一方なかなか馬券内まで来られないが一定の力はある。ただ2度の斜行はいただけない。

5着 マキシマムドパリ

番手から理想の競馬は出来たが力及ばず。結局逃げ馬を捉えられてもいないあたり甘さが目立つ。混合戦ではやや足りない。

6着 マウントロブソン

2コーナーで大きな不利があり本来ならもう少し上が狙えたはずだ。最後やや止まったあたり動きも早かったか。ダッシュがイマイチで後方になり不利を受け、早めに動くが最後は失速。ちぐはぐさが目立ったレースで次走一変に注意。

9着 スズカデヴィアス

直線前が壁になる場面もあったがそれにしても伸びず。オクトーバーSを考えればマウントロブソンと1キロ差は少し見込まれた部分もある。

15着 ストーンウェア

最内で満足に追えるスペースはなく完全に度外視可能なレース。巻き返しある。

まとめ

クラシック戦線に乗れそうで乗れなかった素質馬が5歳を目前にようやくタイトルを手中に。大器がここで初タイトルで思い出すのはアーネストリー。メートルダールも同じようにG1まで手が届くだろうか。今後の躍進に期待が高まる。

文=櫻井秀幸


ラッキーライラックの勝因とロックディスタウンの敗因は?阪神ジュベナイルフィリーズ2017回顧

(C)masakin0712

2017年12月10日、阪神競馬場で阪神ジュベナイルフィリーズ(GI/芝1600m)が行われ、リリーノーブルとの叩き合いを制したラッキーライラック(牝2/オルフェーブル産駒)が見事勝利した。

2着は3番人気のリリーノーブル、3着はマウレアとなった。1番人気に推されたロックディスタウンは直線で伸びを欠き、9着で入線した。

勝者、敗者をわけた“分岐点”はどこにあったのだろうか? 振り返っていくことにしよう。


結果・着順

2017年12月10日(日) 5回阪神4日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第69回阪神ジュベナイルフィリーズ
2歳・オープン・G1(馬齢) (牝)(国際)(指定) 芝・外 1600m 18頭立

馬名性齢
ラッキーライラック牝22
リリーノーブル牝23
マウレア牝24
トーセンブレス牝27
モルトアレグロ牝210
ラテュロス牝29
グリエルマ牝213
ソシアルクラブ牝25
ロックディスタウン牝21
10マドモアゼル牝211
11ノーブルアース牝215
12トーセンアンバー牝214
13コーディエライト牝26
14サヤカチャン牝28
15レグルドール牝218
16ハイヒール牝217
17ラスエモーショネス牝216
18ナディア牝212

LAP 12.4-11.3-11.6-12.4-12.2-11.9-11.0-11.5
通過 35.3-47.7-59.9-71.8  上り 70.6-59.0-46.6-34.4  平均 1F:11.79 / 3F:35.36

払い戻し

単勝  11 \410
複勝  11 \140 / 7 \180 / 4 \240
枠連  4-6 \720 (2)
馬連  07-11 \920 (2)
ワイド 07-11 \390 (2)/ 04-11 \560 (4)/ 04-07 \800 (8)
馬単  11-07 \1820 (4)
3連複 04-07-11 \2160 (3/816)
3連単 11-07-04 \8560 (11/4896)

レース分析

レースラップは以下の通りである。

12.4-11.3-11.6-12.4-12.2-11.9-11.0-11.5(35.3-34.4)

少々バラついたスタートで少女の頂点を決める一戦が始まった。好スタートを決めたラテュロスが逃げていったが、ラスエモーショネスがハナを主張したため譲る形となった。外からはコーディエライトが先頭に並びかけた。ロックディスタウンは好位の外めにつけて3角へと向かった。その後ろにリリーノーブルが位置を取り、中団外にラッキーライラック、内にマウレアで集団が形成された。

前半600mは35.3秒とまずまずのペースで、前に掛かり気味で上がって行った馬が多かった割にと行ったところ。。3角、4角に当たる4-5Fでペースが緩み、4角出口から下り坂でペースが上がった。下り坂の入り口は11.9とそこまで加速していないが、ラスト2F目は11.0と一気にペースが上がっていたのが分かる。

上位に食い込んだ3頭は、良い位置でしっかりと折り合って脚を溜めていた。今回掛かり気味で凡走した馬は、次走以降また注目した方が良いかもしれない。

中団外めで脚を溜めたラッキーライラックは直線で追い出されると、先に抜け出して先頭に立ったリリーノーブルを交わして1着、勝ち馬の後ろから進出したマウレアが3着で入線した。ロックディスタウンは掛かり気味だった。

出走馬勝因、敗因、次走への展望

1着 ラッキーライラック

まずまずのスタートから中団外にポジションを取った。石橋脩騎手もコメントしている通り、これまでのレースに比べると少し後ろだったものの、しっかり折り合いをつけてレース運びができていた。

直線に向くところで少しずつ促されると、力強く伸びてリリーノーブルを捕らえた。新潟、東京と遠征を経験しており、阪神でも落ち着いてレースができた。しっかり折り合いがついて、安定して持ち味を発揮できたことが勝因。

石橋騎手はGI2勝目、2012年の天皇賞(春)以来の勝利となった。このレースはオルフェーブルが唯一大敗したレースである。オルフェーブルを負かした騎手が、今度は産駒初GI優勝に導くという奇妙な巡り合わせとなった。

2着 リリーノーブル

6番手あたりの外、ラッキーライラック前で道中レースを進めた。直線で外に出して追い出されるとラスエモーショネスを捕らえて先頭に立った。

後ろから進出したラッキーライラックと叩き合うも交わされて2着入線。折り合いをつけて絶好の位置で脚を溜めることができたが、勝ち馬とは完成度が違ったか。中一週とは思えないパフォーマンスで今後の成長が期待できる。

3着 マウレア

道中ラッキーライラックの内でじっくり脚を溜めていた。ロスのない秀逸なレースセンスを見せ、直線でもスムーズに進出することができた。

追い出されると前の2頭を懸命に追ったものの、惜しくも並ぶまでには至らず、3着での入線。まだまだ追い出してから集中しきれておらず、成長が楽しみな1頭である。

4着 トーセンブレス

後方からの競馬でレースを運んだ。4角を周って直線追い出されると良い脚で後方から一気に追い込んできた。上がり最速だったが、ラッキーライラックも同じくあの位置から最速の脚を使っており、馬券までは届かなかった。


もう少し速いペースでレースが進めばトーセンブレスの後方一気が光るレースになったかもしれない。展開の助けは多少必要なものの、良い脚を持っており、これからも注目したい1頭。

9着 ロックディスタウン

パドックと返し馬でのテンションが高いことが目立ち、煩かった。まずまずのスタートから掛かり気味に好位までポジションを上げて行った。直線で追い出されて一瞬はラスエモーショネスを捕らえて先頭に立ったように見えたものの、そこからは伸びを欠き、後ろから伸びてきた馬に次々と交わされた。

先行策は枠を考えてのルメール騎手の作戦だったのではないか。休み明けでテンションが非常に高かったことが全てであり、レース前の消耗が著しかったと考えられる。次走以降落ち着いてレースに臨める


競馬予想のヒント!次走の注目馬は?馬券的中に繋がる未来の激走馬/12月第1週

(C)競馬TIMES

競馬を予想するのは楽しい。しかし、予想を繰り返すだけでは馬券が当たるようにはならない。

どうすれば馬券が当たるようになるのか? 一つは、過去のレースをしっかりと振り返り、次走激走しそうな未来の穴馬を見つけていくことだ。

そこで本連載では先週の競馬を徹底分析。不利を受けた馬や強い競馬をした馬にフォーカスし、未来の激走馬を導き出していく。


次走の注目馬

キチロクステージ/鮫島克駿騎手(9番人気/5着)

阪神10R姫路特別(ダート/1800m)

悪くないスタートから後方内4番手に控える形。その後、後ろの馬が先に仕掛けたため3角ではシンガリに。直線を向いて外に出して前を追うも、若干進路が狭くなった。

シンガリからいい脚を長く使って5着入線。もう少し早めに外に出せれば馬券内に来てもおかしくない馬だけに次走の騎手に注目。

ハナズレジェンド/浜中俊騎手(2番人気/3着)

阪神11R 逆瀬川S(芝/1800m)

少し出負け気味のスタートから中団の後方内にポジションを取った。直線を向いて楽な手応えで進出するも前が詰まって右往左往。

浜中騎手は、詰まり気味で道中脚を溜め、ワンテンポかツーテンポ遅らせて仕掛けて欲しいという調教師の指示通りに乗った。最後狭くなったことがこの結果の全てであるが、勝てるレースだったのは間違いない。

矢作厩舎であることもあり、連闘の可能性も少なくない。どのような状態か、そして相手関係を見極めてもう一度買っても面白い1頭である。

コウエイワンマン/太宰啓介騎手(10番人気/5着)

阪神11R 逆瀬川S(芝/1800m)

最低限スタートを出て、離された最後方からの競馬に。1000m通過付近でやっと馬群に追い付いた。馬群に追い付いてからは内を追走。直線で外目に出して長くいい脚を使って追い込んで5着。

上がり上位の脚を使っており、スタートからポツン後方することなくスムースにレースを運べていれば馬券内に来てもおかしくなかった。

コウキチョウサン/北村宏司騎手(5番人気/10着)

中山12R 3歳上1000万下(芝/2500m)

まずまずのスタートから控えて後方からの競馬。直線いい脚で前を追うも内が詰まって進路を外に変更、今度は外を蓋され追い込むことができなかった。

脚を余す形での入線となった。道中脚を溜めることができたのは好印象だったが、直線での進路は残念極まりない。次走まともなら馬券内に来ても驚きはない。


ゴールドドリームはなぜ勝てたのか?勝因と敗因を分析!チャンピオンズカップ2017回顧

(C)arima0208

2017年12月3日、中京競馬場でチャンピオンズカップ(GⅠ/ダート1800m)が行われ、8番人気の伏兵・ゴールドドリームが差し切り勝ちを収めた。

初GⅠで一番人気に推されたテイエムジンソクは、惜しくも2着に敗れた。

1着のゴールドドリームは中団からの差しだったが、2着のテイエムジンソク、3着のコパノリッキーは先行しての粘りこみであり、前が残る結果となった。

このような結果になったのはなぜなのか?

ラップタイムを分析しながら、レースを振り返っていく。


今年のラップタイム分析

まずは過去3年間のラップタイムを見てみよう。黄色は前半3Fを除いた最速ラップ、ピンク色は最遅ラップを示している。

2016・2015年はハイペースかつ早めスパートの差し決着、2014年はスローかつラスト2F地点が最速の先行決着であった。

続いて、今年のラップタイムを見てみよう。

前半3Fに限れば昨年とほぼ同じ36.2と比較的速めだったが、昨年と大きく異なるのは4~5F目だろう。

昨年は12.5-11.8と、ペースアップしていたが、今年は12.7-12.7。緩いペースが続いていた。

中盤に大きく息が入り、先行勢が余力を持って直線へ入ったため、直線入りの残り2F地点で良馬場ダートでは速い11.8を記録した。ラストも12.4までしか落としておらず、後方待機勢にはかなり辛い展開になった。

このラップ推移は、4角出口の位置取りが4番手以内の馬で決着した2014年に似ている。前の馬にとって楽なペースであったと言える。

1~3着馬の好走要因は?

1着のゴールドドリームは、中団から鋭い差し脚で見事な差し切りを見せた。

この馬の過去のレースを振り返ると、レースの上がりが37秒以上かかる中距離のタフなレースではあまり成績が良くない。

それに対して、マイルで上がり35秒台、いわゆる「切れ味」を問われるようなレースでは好走している。今回のレースは中盤緩んだことによりしっかり脚を溜めることができた。フェブラリーステークスでも好走が期待される。

2着のテイエムジンソク、3着のコパノリッキーは上手くレースを支配しての粘りこみだった。

直線入り口ではコパノリッキーの加速力に一瞬置いて行かれたテイエムだったが、しぶとさを存分に発揮して2着を確保することができた。コパノリッキーも最内枠から理想的な競馬をすることができた。


上位人気馬の敗因は?

昨年の覇者のサウンドトゥルーには非常に厳しい競馬となった。昨年は追い込みが決まりやすい展開で、直線も上手く捌いての結果だったが、今年は前が楽をしていた上に直線の進路も無かった。これは追い込み馬の宿命。今後も展開次第の競馬が続くが、巻き返しが期待される。

昨年2着のアウォーディーも展開的には難しいレースだった。この馬は非常にズブいため、直線入り口の坂で11.8のラップを前に刻まれてはどうしようもない。ただ、4コーナーでの動きがいくらズブいといえど昨年よりも鈍く映った。年齢的な衰えも考えられる。

ケイティブレイブは展開が向いたと思うが、中距離では中央の一線級に対して少し見劣るか、という内容であった。それでも4着にきており、今後も期待できる。

カフジテイクはいつもより前で競馬をしたが、中盤息が入っているので無理な位置取りではなかったはず。しかし結果は7着惨敗であり、中距離では一線級にはやはり劣るように見えた。得意の1400mでの好走が期待される。

まとめ

いかがだっただろうか?

競馬は、展開一つで着順が大きく変わる。今回好走できなかった馬も、得意な条件なら巻き返してくるはずだ。

今後もダート戦線から目が離せない。


アルバートの勝因とフェイムゲームの敗因は?ステイヤーズステークス2017回顧

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12月2日土曜日に中山競馬場でステイヤーズS(G2/芝3600m)が行われ、アルバートが優勝した。これで同馬はこのレース3連覇となった。

終始落ち着いてレースを進めたアルバートと、早め早めの競馬で真っ向勝負を挑んたフェイムゲームの激闘は非常に見ごたえがあるものだった。

勝者、敗者をわけた“分岐点”はどこにあったのだろうか? 振り返っていくことにしよう。


結果・着順

2017年12月 2日(土) 5回中山1日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第51回スポーツニッポン賞ステイヤーズS
3歳以上・オープン・G2(別定) (国際)(特指) 芝 3600m 10頭立

馬名性齢
9アルバート牡61
2フェイムゲームセ72
7プレストウィック牡63
5プロレタリアト牝68
6シホウ牡64
3グランアルマダ牡56
4シルクドリーマー牡85
10カムフィー牡810
1デルマサリーチャン牝67
108サイモントルナーレ牡119

LAP 13.3-11.3-13.0-12.4-12.2-12.6-12.7-12.9-12.6-12.5-13.1-12.7-12.3-12.0-11.9-12.0-11.7-11.8
通過 37.6-50.0-62.2-74.8  上り 71.7-59.4-47.4-35.5  平均 1F:12.39 / 3F:37.17

払い戻し

単勝  9 \130
複勝  9 \100 / 2 \120 / 7 \140
枠連  2-8 \220 (1)
馬連  02-09 \210 (1)
ワイド 02-09 \130 (1)/ 07-09 \180 (2)/ 02-07 \400 (6)
馬単  09-02 \290 (1)
3連複 02-07-09 \450 (1/120)
3連単 09-02-07 \830 (1/720)

レース分析

時計面から見ていこう。前半の3Fが37秒6、最後の3Fが35秒5と最初と最後だけ抜き出すと比較的上がり勝負のレースかなとしか思わないが、勝ち時計の3分43秒フラットは非常に優秀なタイムだ。

このレース歴代2位の好タイムであり、ここ数年の勝ち時計を楽に2秒以上上回る。それだけに上位馬を高く評価することはもとより、下位の馬たちにも一定の評価が必要だろう。では、各馬の走りを振り返って行こう。

出走馬勝因、敗因

1着 アルバート

終始長手綱で完璧な折り合いだった。道中は中団のやや後ろを悠々と進みフェイムゲームを斜め前に見る形。慌てず騒がず脚をしっかりと溜められた。勝負どころからエンジンをかけていったが、直線を向いた所でも前とはまだ少し差があった。

しかしそこからの決め手は圧巻で上がりは唯一の34秒台。勝因は道中の完璧な折り合いと相手をフェイムゲームを決め打ったムーアの落ち着き。圧巻の3連覇だった。

この距離なら間違いなく現役最強。歴代でも屈指の正真正銘のステイヤーだ。

2着 フェイムゲーム

16キロ増えた体重は昨年のダイヤモンドS(2着)の時とそう変わらないのであまり影響はないかと思うが、やや折り合いを欠くシーンがあったあたり完全な状態ではなかった可能性もある。

それでも一端は抜け出し形を作ったが、最後は余力の差を見せつけられた。最初のスタンド前でも頭を上げるシーンがあったのが悔やまれる。何もかもが完璧でないと今日のアルバートには勝てなかった。

この年齢でもまだまだ元気で長距離戦では引き続き上位争いが可能だ。

3着 プレストウィック

道中はアルバートの後ろでそれをマークする形。直線でも一定の脚は見せており力は出し切った。

上がり2位のタイムで差を詰めたがそれでもフェイムゲームに迫る事も出来ず。前2頭とは力差があった。

4着 プロレタリアト

勝負所で取りたかった進路をアルバートに取られたのが痛かった。そこがスムースなら3着はあり得た。牝馬だが牡馬に混じったスタミナ比べでもひけをとらない実力馬。

5着 シホウ

なだれ込むような形での入着でそこまで高くは評価出来ないが、後ろには6馬身差。重賞でも掲示板争い出来る能力はある。

6着 グランアルマダ

気合をつけられハナへ。しかし4コーナーを前に早々にシルクドリーマーに先頭を明け渡した。ただそこから粘りを見せたあたりに豊富なスタミナは感じる。


7着 シルクドリーマー

直線手前で抜け出そうとしたがフェイムゲームの強襲に遭いそこからは沈む一方。もう少し仕掛けを我慢したほうが良かっただろう。

8着 カムフィー

後方をついて回っただけ。一昨年の2着馬だが近走は衰えが顕著。ただこの馬でも例年なら勝ちタイム並み。

9着 デルマサリーチャン

道中は3番手だったが残り800を前に早々と後退。ここでは見劣ったが距離が長かった事も事実。

10着 サイモントルナーレ

11秒以上の差をつけられ惨敗。付いていくことも全く出来ずいつまでの現役生活だろうか。。

まとめ

やはり光ったのはアルバートのスタミナ・実力、そしてムーアの手綱さばきだ。

自身が圧倒的人気を背負いながらもライバルをフェイムゲーム一頭と腹を括り、道中はラチ沿いをピタリと静かに追走した。その度胸と読みのセンスに改めて脱帽だ。

フェイムゲームも見せ場を作りハイレベルなレースを演出してくれた。現役屈指の実力派ステイヤーたちが作りあげた味わい深い大人の好レースだった。

文=櫻井秀幸


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