カテゴリー:回顧

ミッキークイーンとルージュバックの敗因とは?ヴィクトリアマイルで惨敗した3つの理由

(C)Ko-Mei

直線で爆発的な末脚を披露することはできなかった。

5月14日に東京競馬場で行われたヴィクトリアマイル(GI/芝1600m)で、6番人気のステイゴールド産駒アドマイヤリード(牝4)が、11番人気のデンコウアンジュ(牝4)を押さえて勝利した。一方、ミッキークイーン(牝5)やルージュバック(牝5)といった人気馬は馬群に沈んだ。

なぜ圧倒的一番人気に支持されたミッキークイーンは敗れたのか? 敗因は何だったのか? 振り返っていくことにしよう。

レース映像・動画

映像はこちらから(※JRA公式サイト→レース結果のページでご覧いただけます)

結果・着順

2017年 5月14日(日) 2回東京8日 天候 : 曇  馬場状態 : 稍重
【11R】 第12回ヴィクトリアマイル
4歳以上・オープン・G1(定量) (牝)(国際)(指定) 芝 1600m 17頭立

馬名S 性齢
5 アドマイヤリード 牝4 6
10 デンコウアンジュ 牝4 11
3 ジュールポレール 牝4 7
2 スマートレイアー 牝7 4
4 ソルヴェイグ 牝4 9
8 クイーンズリング 牝5 5
11 ミッキークイーン 牝5 1
15 フロンテアクイーン 牝4 12
12 ウキヨノカゼ 牝7 8
10 7 ルージュバック 牝5 2
11 14 レッツゴードンキ 牝5 3
12 1 アットザシーサイド 牝4 13
13 6 アスカビレン 牝5 10
14 13 ヒルノマテーラ 牝6 17
15 16 クリノラホール 牝4 16
16 17 リーサルウェポン 牝6 15
17 9 オートクレール 牝6 14

LAP 12.6-11.2-11.8-12.3-12.2-11.1-10.8-11.9
通過 35.6-47.9-60.1-71.2
上り 70.1-58.3-46.0-33.8
平均 1F:11.74 / 3F:35.21

敗因分析

まずはレース回顧をご覧でない方は、こちらを見てから先に進んでいただきたい。

アドマイヤリードの勝因、レッツゴードンキの敗因は?ヴィクトリアマイル2017結果・動画

まとめると、今回のヴィクトリアマイルの本質は……

・残り3ハロンまでの位置取り
・やや重の中で上がりを使える能力

この2点だった。そういう意味で、ミッキークイーンはこの2つの要素に全く当てはまっていなかったのだ。

敗因1 消極的すぎたレースプラン

浜中俊騎手はレース後、こう振り返っている。

「ゲートは上手に出てくれて、出たなりで競馬はできた。いつも反応は鈍い方だけど、今日は手前を3回くらい替えて走っていた。最後もデンコウアンジュが横から来たところで抵抗できなかった」

まずこの「出たなりの競馬」という点が消極的すぎたように思える。ヴィクトリアマイルは牝馬限定戦で、毎年のようにスローペースになっている。しかも今年のメンバーを見渡しても、スローペースになることは濃厚だった。少なくともハイペースになるようなことはなかっただろう。

そうならば、少なくともポジション取りをもう少し気にしたほうがよかったはずだ。3コーナーでは悪い位置取りではなかったが、4コーナーではズルズル下がってポジションを悪くしてしまった。

先行するような競馬を経験したことはないとはいえ、今回の位置取りが失敗だったことは間違いないだろう。

敗因2 瞬発力レースはもう向かない?

次に、瞬発力勝負になったこともミッキークイーンに味方しなかった。

ミッキークイーンは圧倒的な瞬発力を持っている……とイメージしがちだ。しかし、実際にはそこまで瞬発力に優れた馬ではない。

戦績を見れば明らかだろう。能力で押し切ることができた2、3歳のときは上がり1位を使っているが、古馬になってからは2回しか1位を使っていない。他にすべて3位以下である。
馬グループ戦歴(1頭)

レース名 馬場状態 上り3F 上り3F順
ヴィクトG1 33.8 7
阪神牝馬G2 34.0 1
有馬記念G1 35.8 7
エリザベG1 33.6 4
ヴィクトG1 33.6 4
阪神牝馬G2 33.3 1
JCG1 34.2 6
秋華賞G1 34.6 4
ローズSG2 33.8 1
優駿牝馬G1 34.0 1
忘れな草 34.0 3
クイーンG3 33.8 1
未勝利* 36.1 1
新馬・牝 33.7 1

集計期間:2014.12. 7 ~ 2017. 5.14

ちなみにこの戦績はジェンティルドンナと非常によく似ている。

レース名 馬場状態 上り3F 上り3F順
有馬記念G1 34.1 8
JCG1 35.5 8
天皇賞秋G1 34.4 8
宝塚記念G1 36.2 8
京都記念G2 34.6 8
JCG1 33.9 6
天皇賞秋G1 35.8 3
宝塚記念G1 35.9 4
JCG1 32.8 2
秋華賞G1 33.1 3
ローズSG2 33.2 3
優駿牝馬G1 34.2 1
桜花賞G1 34.3 1
チューリG3 34.7 3
シンザンG3 34.7 4
未勝利* 34.1 1
新馬 36.7 2

集計期間:2011.11.19 ~ 2014.12.28

ご覧のように、ジェンティルドンナも同世代の馬たちと戦っていたときは常に1〜3位だったが、古馬になってからはほとんど上がり上位を使っていない。しかし、絶対的なセンスと能力で勝ちを重ねていた。

ミッキークイーンも同じで、今は瞬発力だけの競馬を求められると辛い。だが、おそらくジェンティルドンナのように、もう少し先行するなど、能力を活かそうとする競馬をした方が力を発揮できる可能性が高いといえる。

今回のヴィクトリアマイルではミッキークイーンが持つ能力を発揮しきれなかったのだ。

敗因3 ディープ産駒の差し馬は…

これは敗因とは少しズレるが、そもそもディープインパクト産駒の差し馬というのは取りこぼしが多い。(差し馬に取りこぼしが多いのはディープインパクト産駒に限らないが)

ディープインパクト産駒完全攻略!スター種牡馬の仔が走る5つの法則とは?

ここで述べられているが、基本的に先行馬の方が期待値が高い。差し馬は色々なリスクがあるため、凡走する可能性が高いといえるのだ。

先に出したジェンティルドンナはもともと差し馬だったが、徐々に先行馬にシフトしていった。一方のミッキークイーンは差す競馬を続け、取りこぼしも多い。

今回の凡走は、差し馬にならいつでも起こり得るものだった。そういう意味で、今回のレースを教訓にもっと積極的なレースを展開してくれることを望む。なにも先行する競馬ができないわけではないはずなのだから。

ルージュバックの敗因は?

なお、人気で敗れたルージュバックにも同じことが言える。位置取りが悪すぎたし、爆発的な末脚を望むことはもう難しいだろう。

戸崎圭太騎手はレース後「追走は楽だったけど、後方からになってしまった。外に出せずに中を突く形になって、伸びがひと息だった」と振り返っているが、あのような位置取りになるくらいなら、無理にでも追走しなければ厳しかったわけだ。

まとめ

今回のように、人気の差し馬が負けて伏兵が台頭する、というのは競馬ではよくあることだ。

ミッキークイーンもルージュバックも、差し馬とはいえ、圧倒的な爆発力を持っているわけではない。というより、現代の競馬で差して安定した成績を残せる馬など、本当に一握りである。

だからこそ、2頭と陣営、騎手にはもっと積極的な競馬をしていくことが求められるのではないか。今は競馬ファンの目がシビヤになっている。先行して力勝負で負けたのなら納得がいくが、差して展開が向かずに届かない……というのはどうしてももどかしさが残る。

2頭とも能力は高いのだから、今の殻を打ち破るようなレースをしてくれることを期待したいところだ。


(C)はねひろ

圧倒的一番人気のミッキークイーンは沈み、新たな女王が誕生した。

5月14日に東京競馬場で行われたヴィクトリアマイル(GI/芝1600m)で、6番人気のステイゴールド産駒アドマイヤリード(牝4)が、11番人気のデンコウアンジュ(牝4)を押さえて勝利した。

勝ち馬の勝因、敗れた馬たちの敗因は何だったのか? 振り返っていくことにしよう。

レース映像・動画

映像はこちらから(※JRA公式サイト→レース結果のページでご覧いただけます)

結果・着順

2017年 5月14日(日) 2回東京8日 天候 : 曇  馬場状態 : 稍重
【11R】 第12回ヴィクトリアマイル
4歳以上・オープン・G1(定量) (牝)(国際)(指定) 芝 1600m 17頭立

馬名S 性齢
5 アドマイヤリード 牝4 6
10 デンコウアンジュ 牝4 11
3 ジュールポレール 牝4 7
2 スマートレイアー 牝7 4
4 ソルヴェイグ 牝4 9
8 クイーンズリング 牝5 5
11 ミッキークイーン 牝5 1
15 フロンテアクイーン 牝4 12
12 ウキヨノカゼ 牝7 8
10 7 ルージュバック 牝5 2
11 14 レッツゴードンキ 牝5 3
12 1 アットザシーサイド 牝4 13
13 6 アスカビレン 牝5 10
14 13 ヒルノマテーラ 牝6 17
15 16 クリノラホール 牝4 16
16 17 リーサルウェポン 牝6 15
17 9 オートクレール 牝6 14

LAP 12.6-11.2-11.8-12.3-12.2-11.1-10.8-11.9
通過 35.6-47.9-60.1-71.2
上り 70.1-58.3-46.0-33.8
平均 1F:11.74 / 3F:35.21

レース分析

まずはレースラップを見てみよう。

12.6-11.2-11.8-12.3-12.2-11.1-10.8-11.9

逃げ馬不在でスロー濃厚と見られたレースでハナを切ったのはソルヴェイグだった。スマートレイアーらがそれに続き、ミッキークイーンは中団から、ルージュバックはほとんど最後方からレースを進めた。

結果、前半の1000mは60.1。直線の入り口では横に広がり、まさしく「ヨーイドン!」という展開となった。上がり3ハロンは33.8だから、完全な位置取り勝負+その中で上がりの切れ味に優れた馬たちが上位に来た、と言える。

なお、やや重という馬場状態だったことも多少は影響があったと考えられる。良馬場におけるスローの上がり勝負ならディープインパクト産駒やキングカメハメハ産駒といった瞬発力血統が上位に来るはず。

しかし、今回上がり1位を使ったのは、なんとメイショウサムソンのデンコウアンジュとフロンテアクイーンだった。決して瞬発力があるわけではないメイショウサムソン産駒が2頭とも上がり1位の脚を使ったというのだから、偶然とはいえないだろう。

・残り3ハロンまでの位置取り
・やや重の中で上がりを使える能力

このあたりが求められるレースだったと考えられる。

出走馬勝因、敗因、次走への展望

1着 アドマイヤリード

・残り3ハロンまでの位置取り
・やや重の中で上がりを使える能力

まさにこの2つを兼ね揃えたのがアドマイヤリードだった。堀川特別で調子を取り戻していこう、すべてのレースで上がり1位の脚を使っている。しかも直近の2走は重馬場の中で上がり1位を使っていた。今回のコンディション、そして展開がモロにハマったと判断できる。

もともとステイゴールド産駒はタフな競馬が得意だし、内枠から狭いところを抜け出して……という競馬が十八番だ。そういう意味で、クリストフ・ルメール騎手の手綱さばきも光った。

2着 デンコウアンジュ

コーナーで外を回すロスがあったが、ミッキークイーンの外からかぶせるようにして鋭い末脚を使った。ある意味、この馬が上がり33秒2を使って2着に来たことが、このレースの本質を示しているように感じられる。

思えば過去にアルテミスステークスを勝ったときも同じようなシチュエーションだった。

デンコウアンジュの血統や将来性は?アルテミスS1着馬を徹底分析

欧州血統に有利なタフな馬場で、直線で上がり1位を使って1着。今回は2着だったが、こういう状況がこの馬には合っていたのだろう。

3着 ジュールポレール

ディープインパクト産駒の上がり馬らしい飛躍だった。この馬もある程度のポジションで競馬ができ、ある程度の上がりを使える才能があった。

ディープインパクト産駒ではあるが、母父エリシオは欧州血統だ。血の後押しがあったと考えていいだろう。

なお、半兄サダムパテックがマイルチャンピオンシップを制したときも、馬場はやや重だった。渋った馬場のマイルGIで好走できる才能を持った一族なのかもしれない。

4着 スマートレイアー

武豊騎手は最高の競馬をしたが、最後の最後に切れ味の差が出てしまった。1400mや1600mで勝った実績が豊富であるものの、中距離をこなせるスタミナとタフさを持つ馬でもある。今回は瞬発力勝負になった分だけ、分が悪かった。

5着 ソルヴェイグ

距離に不安のある馬だけに、ペースを落として楽な展開を作れたのが幸いした。しかし、上がりを使える馬ではないため、瞬発力勝負になるとどうしても切れ負けしてしまう。

かといってこれ以上ペースを上げてしまうとスタミナが持たないわけで、この条件ではどうやってもこれ以上上の順位に行くことは難しかったのではないか。最高の競馬をして5着だった、と判断していいだろう。

6着 クイーンズリング

ミルコ・デムーロ騎手の好判断でポジションを上げて直線では勝負圏内にいた。しかし、通ったコースがイマイチ伸びない場所だったこともあって、6着まで。

7着 ミッキークイーン

別の記事で詳細を書くが、端的に言えば何もかもはまらなかった、ということ。

8着 フロンテアクイーン

馬場があっていたのは上がり1位の末脚を使ったことでも明白だが、さすがに位置取りが後ろ過ぎた。

9着 ウキヨノカゼ

位置取りが後ろ過ぎた。

10着 ルージュバック

位置取りが後ろ過ぎた。

11着 レッツゴードンキ

外枠が影響してコーナーで距離をロスしすぎた。いくらスローペースだったからとはいえ、距離不安のある馬がコーナーであれだけ外を回れば直線で力尽きるのは仕方がない。

12着 アットザシーサイド

力負け。

13着 アスカビレン

力負け。

14着 ヒルノマテーラ

力負け。

15着 クリノラホール

力負け。

16着 リーサルウェポン

力負け。

17着 オートクレール

力負け。


(C)だわさの写真館

混戦のマイル王決定戦を制したのは、桜花賞で苦杯をなめた牝馬だった。

5月7日に東京競馬場で行われたNHKマイルカップ(GI/芝1600m)で、2番人気のクロフネ産駒アエロリット(牝3)が、13番人気のリエノテソーロ(牝3)を押さえて勝利した。1番人気のカラクレナイ(牝3)は17着に終わった。

勝ち馬の勝因、敗れた馬たちの敗因は何だったのか? 振り返っていくことにしよう。

レース映像・動画

映像はこちらから(※JRA公式サイト→レース結果のページでご覧いただけます)

結果・着順

2017年 5月 7日(日) 2回東京6日 天候 : 曇  馬場状態 : 良
【11R】 第22回NHKマイルカップ
3歳・オープン・G1(定量) (牡・牝)(国際)(指定) 芝 1600m 18頭立

馬名S 性齢
16 アエロリット 牝3 2
14 リエノテソーロ 牝3 13
6 ボンセルヴィーソ 牡3 6
15 レッドアンシェル 牡3 7
11 オールザゴー 牡3 16
8 タイムトリップ 牡3 10
12 ミスエルテ 牝3 5
13 トラスト 牡3 17
1 モンドキャンノ 牡3 3
10 10 ディバインコード 牡3 11
11 5 プラチナヴォイス 牡3 8
12 7 ジョーストリクトリ 牡3 9
13 3 アウトライアーズ 牡3 4
14 2 キョウヘイ 牡3 14
15 9 タイセイスターリー 牡3 15
16 17 ナイトバナレット 牡3 18
17 4 カラクレナイ 牝3 1
18 18 ガンサリュート 牡3 12

LAP 12.4-10.9-11.2-11.6-11.8-11.3-11.3-11.8
通過 34.5-46.1-57.9-69.2
上り 69.0-57.8-46.2-34.4
平均 1F:11.54 / 3F:34.61

レース分析

まずはレースラップを見てみよう。

12.4-10.9-11.2-11.6-11.8-11.3-11.3-11.8

この週の東京は時計が早く、プリンシパルステークスでもレースレコードが出ていた。淀みのないペースで流れて1分32秒台で決着したのもうなづける。

注目したいのは上がりのタイムだ。時計が出る馬場にも関わらず、上がりは34秒台だった。他のレースでは上がり32秒台が出ていたことを考えると、もっと出てもおかしくなかった。にもかかわらず34秒台にとどまったのは、それだけ道中のペースが流れてタフな展開になったから、と言えるだろう。

馬場自体は前有利だったため先行馬が残る形になったが、十分に差しも届くような展開だっただけに、割とフラットなレースになったのではなかったか。

出走馬勝因、敗因、次走への展望

1着 アエロリット

抜群のスタートから好位をキープし、そのまま押し切るという王道の競馬だった。最後の直線では一時リエノテソーロに詰め寄られながら、しっかりと振り切る勝負根性を見せた。

多くの人が「桜花賞は何だったんだ」と思ったに違いない。

それにしても横山典弘という騎手は本当にわからないものだ。好スタートを切ったのだから、もっと内に入れてロスのない競馬を選択することはできた。にもかかわらず、内に入れることはなく、コーナーは内ラチから4、5頭目を通るロスの多い競馬だった。通常であれば考えられないような乗り方ではあるが「勝てば官軍」ということで、この競馬が正解だったということなのだろう。

クロフネ産駒ということで距離の限界はあるはず。今後はマイル以下の路線で活躍していくことになるだろう。下手に距離を伸ばそうとしなければ、今後も活躍していけるのではないか。

2着 リエノテソーロ

まさかまさかの2着。この馬も外枠からロスの多い競馬だったが、最後は差し切らんと言わんばかりに伸びてきた。ダートGI馬ということで、どうしてもダート馬というイメージが付いていたが、思い起こせば芝のスプリント戦で2連勝、アネモネステークスでも4着となっていたのだから、完全なダート馬ではなかったということだ。

今後はどの路線にいくか、検討中だろうが、芝でここまで走れるのであれば素直に芝を選択肢たほうがよさそうだ。馬体重が450キロ程度しかないため、ダートの重賞路線で活躍することはかなり厳しいと考えられる。まずは芝で戦績を重ね、難しければ再びダートに活躍の場を求めればいいのではないか。

3着 ボンセルヴィーソ

ダイワメジャー産駒らしい先行力と粘りで3着を確保した。馬場自体は前に有利だったものの、ペースはそこまで緩まなかったため、単なる先行馬の粘り込みで片付けるのはかわいそう。それなりに評価していいレースだった。

4着 レッドアンシェル

五分のスタートだったが、ポジションは後方に。もともと追走するのが得意ではない馬のため、ある程度致し方なかったが、結果として位置取りが上位勢との差になった。福永祐一騎手も「前が残る馬場で差し馬には厳しかったですが、そんな中、差し込んできたのはこの馬だけです。よく頑張っています」と話している。

ただし、もし前の残る馬場と分かっていたのなら、もう少し位置取りを気にしてもよかったのでは?

5着 オールザゴー

6着 タイムトリップ

7着 ミスエルテ

この日は位置取りがすべてだった。さすがに4コーナーで13番手からでは届かない。

8着 トラスト

9着 モンドキャンノ

いいスタートから好位をキープし、絶好の競馬をした。クリストフ・ルメール騎手も「いいスタートを切ってリラックスして走れていましたし、折り合いもついていました。息も入りましたが、全然反応してくれませんでした。わかりません」と話していたほど。

おそらくここまで反応がなかったというのは、距離の問題である可能性が高い。キンシャサノキセキ×サクラバクシンオーという短距離血統のため、直線が長くてごまかしが効かない府中のマイルGIは厳しかったのではないか。

今後は距離を縮めてどこまでやれるか、見てみたいところ。

10着 ディバインコード

11着 プラチナヴォイス

12着 ジョーストリクトリ

13着 アウトライアーズ

位置取りが悪かったのがすべて。また、上位勢のほとんどが1400m以下で実績があったように、短距離馬向けの流れになったと考えられる。中距離を経験してきたこの馬にとって、追走するだけでも一苦労、といった流れだったはずだ。

距離を伸ばして改めて見てみたいところ。

14着 キョウヘイ

15着 タイセイスターリー

16着 ナイトバナレット

17着 カラクレナイ

悪くない競馬だったように思うが、全く反応がなく、ズルズル後退していくだけだった。もし安直に敗因を求めるなら距離の長さだろうか。ただし、桜花賞で4着だったように、体力的な問題があったようには考えづらいが……。

18着 ガンサリュート


(C)kenji

5月6日に東京競馬場で行われた日本ダービートライアルのプリンシパルステークス(OP/芝2000m)で、1番人気のキングカメハメハ産駒ダイワキャグニー(牡3)が、2番人気のレッドローゼス(牡3)を押さえて勝利した。

勝ち馬の勝因、敗れた馬たちの敗因は何だったのか? 振り返っていくことにしよう。

レース映像・動画

映像はこちらから(※JRA公式サイト→レース結果のページでご覧いただけます)

結果・着順

2017年 5月 6日(土) 2回東京5日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 プリンシパルS
3歳・オープン(馬齢) (混)(指定) 芝 2000m 12頭立

馬名S 性齢
8 ダイワキャグニー 牡3 1
1 レッドローゼス 牡3 2
7 ロードアルバータ 牡3 8
3 エトルディーニュ 牡3 7
9 ニシノアップルパイ 牡3 9
11 チャロネグロ 牡3 6
4 スイーズドリームス 牡3 5
5 ヘリファルテ 牡3 4
12 マイネルラプティス 牡3 10
10 10 スズカメジャー 牡3 3
11 6 コパノミザール 牡3 12
12 2 マイネルユニブラン 牡3 11

LAP 12.8-11.2-11.4-11.8-11.8-11.7-11.5-11.2-12.5-12.4
通過 35.4-47.2-59.0-70.7
上り 71.1-59.3-47.6-36.1
平均 1F:11.83 / 3F:35.49

レース分析

まずはレースラップを見てみよう。

12.8-11.2-11.4-11.8-11.8-11.7-11.5-11.2-12.5-12.4

東京競馬場は時計が出やすい馬場だった。しかし、それにしても評価に値するタイム、レース内容だったと考えていいだろう。

マイネルユニブランがハナを切ってペースを引っ張ると、1000m通過は59秒というハイペースに。しかも最初と残りの2ハロンを除き、ラップタイムはすべて11秒台を刻んだ。非常にタフになり、実力が問われる展開になったと考えていい。

よって、上位人気馬のワンツーという決着は当然の結果といえる。この2頭は十分に評価していいだろう。

出走馬勝因、敗因、次走への展望

1着 ダイワキャグニー

スタートから好位につけて早めに抜け出して押し切るという王道の競馬だった。最後はさすがにバテてしまったが、先行した馬たちが総崩れとなった中で0.4秒差の1着ならしっかりと評価すべきだろう。

もともとセントポーリア賞では高いパフォーマンスを示していたし、東京が得意なタイプの馬だ。

さすがにダービーは相手が強くなって厳しい可能性が高いものの、可能性を見出したくなるレース内容ではあった。

2着 レッドローゼス

一時はダイワキャグニーをかわそうかという勢いだったが、最後は脚が上がった。コーナーでダイワキャグニーより1頭分だけ外を通ったとはいえ、完全な力負けと言っていいだろう。

それでも力が問われる展開で2着に来られたのは立派だ。ステイゴールド×ガリレオという成長力が期待できる血統をしているため、今後の活躍が期待される。

3着 ロードアルバータ

お母さんのレディアルバローザを彷彿とさせるジリジリとした伸びで3着に食い込んだ。ちなみにレディアルバローザはヴィクトリアマイル3着馬。春のクラシックに出走しながら、古馬になってからも息長く活躍した馬だ。

この馬もまだまだこれからだろう。ジリ貧のため、お母さん同様、阪神や中山のほうが向くかもしれない。

4着 エトルディーニュ

相変わらず安定した走りで掲示板を確保した。上がりが使えないため、基本的にこのくらいの着順で落ち着く。

・地味な血統
・地味な厩舎
・地味な生産者

などなど人気にならないタイプのため、馬券的には追い続けて妙味がありそうなタイプだ。

5着 ニシノアップルパイ

展開が厳しすぎた。5着に粘ったのなら、それなりの評価を与えても。

6着 チャロネグロ

鞍上の田辺裕信騎手いわく「流れについていけなかった。後ろで脚をためるどころか、使っている感じ。厳しい流れだった。期待していたので残念ですが、しょうがないです」とのこと。

7着 スイーズドリームス

勝ち馬と同じような位置にいて、かつ内側を通っていたが、離されてしまった。まだまだ力をつけるのはこれからだろう。須貝調教師も「まだ馬が幼い。これから経験を重ねて成長すれば」 と話している。

8着 ヘリファルテ

コーナーでうまく曲がれず、大きく外に膨れてしまった。

9着 マイネルラプティス

10着 スズカメジャー

コーナーでうまく曲がれず、大きく外に膨れてしまった。母はスプリント路線で活躍したスプリングサンダーということで、距離も長かったか。次走、マイル以下で見てみたい。

11着 コパノミザール

12着 マイネルユニブラン


(C)Koji Takahashi

5月6日に京都競馬場で行われた日本ダービートライアルの京都新聞杯(GII/芝外回り2200m)で、2番人気のマンハッタンカフェ産駒プラチナムバレット(牡3)が、1番人気のサトノクロニクル(牡3)を押さえて勝利した。3番人気のインヴィクタ(牡3)は7着に終わった。

勝ち馬の勝因、敗れた馬たちの敗因は何だったのか? 振り返っていくことにしよう。

レース映像・動画

映像はこちらから(※JRA公式サイト→レース結果のページでご覧いただけます)

結果・着順

2017年 5月 6日(土) 3回京都5日 天候 : 曇  馬場状態 : 良
【11R】 第65回京都新聞杯
3歳・オープン・G2(馬齢) (国際)(指定) 芝・外 2200m 12頭立

馬名S 性齢
11 プラチナムバレット 牡3 2
3 サトノクロニクル 牡3 1
2 ダノンディスタンス 牡3 6
5 サトノリュウガ 牡3 5
8 ミッキースワロー 牡3 4
6 ゴールドハット 牡3 8
4 インヴィクタ 牡3 3
9 メルヴィンカズマ 牡3 7
12 ウインベラシアス 牡3 11
10 7 ハギノアレス 牡3 10
11 1 カケルテソーロ 牡3 9
12 10 ユキノタイガ 牡3 12

LAP 12.7-11.1-12.8-12.4-13.1-13.1-12.7-12.6-11.6-11.5-11.6
通過 36.6-49.0-62.1-75.2
上り 73.1-60.0-47.3-34.7
平均 1F:12.29 / 3F:36.87

レース分析

まずはレースラップを見てみよう。

12.7-11.1-12.8-12.4-13.1-13.1-12.7-12.6-11.6-11.5-11.6

前半はウインベラシアスがハナを切ったものの、ペースは上がらなかった。道中は2度の13秒台を刻むなど、スローペースに。

しかも向こう正面でウインベラシアスは2番手以下を10馬身程度ちぎっていた。2番手以降は超のつくスローペースだったことが分かる。ウインベラシアスが力のある馬なら、普通に粘り込めていても何らおかしくなかっただろう。

完全に位置取りと、上がりの瞬発力勝負というレースになった。上がりの3ハロンは「11.6-11.5-11.6」。ほとんど減速しないまま、ゴール板を駆け抜けている。よほどゆるいレースで、どの馬もバテなかった……というか、脚を余した馬も多かったのではないか。

京都新聞杯は特に近年、ダービーにつながるトライアルとして名が通っている。しかし、今年に限ってはレースレベルだけ見れば非常に厳しいのではないか。

混戦を極める牡馬クラシック路線を象徴するようなレースだったと言っていいだろう。

出走馬勝因、敗因、次走への展望

1着 プラチナムバレット

道中は後方に待機し、直線のヨーイドンで切れ味を発揮した。今回はディープインパクト産駒が不在で、ライバルとなったのがハーツクライやハービンジャー、ルーラーシップ産駒といった、どちらかといえばスタミナ寄りの血統の馬が多かったことが瞬発力勝負で勝てた要因だったと考えられる。

この馬の血統を見ても、京都の外回りで強いのは半姉スマートレイアー譲りと言えるかもしれない。

2着 サトノクロニクル

父ハーツクライ、母父インティカブ(ロベルト系)、母母父ニジンスキーという重厚な血統だけあって、瞬発力勝負は厳しかったか。4コーナーから直線に入る際、外を回っていたミッキースワローに楽な手応えでかわされているところを見ても、一瞬の切れ味勝負に向いていないことが分かる。

最終的にはそのミッキースワローをかわしているのだから、追って味のあるタイプと言えるだろう。

次はダービーになるだろうが、距離が伸びるのはプラス。ただし、ダービーも瞬発力勝負になる傾向にあるため、さすがに厳しいかもしれない。馬場が悪化すれば、といったところ。

これから力をつけてくるタイプであるため、菊花賞など、長丁場のレースが楽しみだ。

3着 ダノンディスタンス

ルーラーシップ産駒らしく全く切れないが、なんとか直線までのリードを生かして粘り込んだ、という感じ。再現性はなし。

ジリ貧で決めて勝負には向かないため、先行してどこまで、というところだろう。

4着 サトノリュウガ

もったいない競馬だった。瞬発力がないのだからもう少し早く仕掛けていれば長くいい脚を使って押し切れそうな展開だったが、仕掛けが遅れたことで3、4コーナーで置いていかれてしまった。最後は伸びてきただけに、仕掛けの遅さが悔やまれた。

もっとも、そもそも瞬発力勝負に向いていないため、仕方ない部分もあったか。

5着 ミッキースワロー

持ったままサトノクロニクルをパスしたときは完勝もあるかと思われたが、案外伸びなかった。キャリア3走ですべて上がり1位を使っているように、末脚比べが苦手とは思えないだけに、意外な結果だった。

6着 ゴールドハット

7着 インヴィクタ

立ち遅れて最後方からの競馬となったことに加え、超スローペースになって万事休すだった。

直線の入り口ではプラチナムバレットと同じような位置にいたが、マンハッタンカフェとハービンジャーでは切れ味が違う。

今回はノーカウントでOKだろう。改めて秋の菊花賞路線でどこまで伸びてきてくれるかが期待される。

8着 メルヴィンカズマ

9着 ウインベラシアス

10着 ハギノアレス

11着 カケルテソーロ

12着 ユキノタイガ


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