カテゴリー:回顧

クリンチャーの勝因、レイデオロの敗因は?京都記念2018の回顧

(C)Arappa

三冠を駆け抜けた逞しさが曇天に花開いた。

2月11日に京都競馬場で行われた京都記念(G2/芝2200外回り)はクリンチャーの優勝に終わった。レースを分析していきながらクリンチャーがレースを制したポイントやレイデオロなど他馬の敗因を探っていこう。


結果・着順

2018年 2月11日(祝) 2回京都6日 天候 : 晴  馬場状態 : 重
【11R】 第111回京都記念
4歳以上・オープン・G2(別定) (国際) 芝・外 2200m 10頭立

馬名S性齢
クリンチャー牡44
アルアイン牡43
レイデオロ牡41
モズカッチャン牝42
ケントオー牡69
ディアドラ牝46
ミッキーロケット牡57
クロコスミア牝55
アクションスター牡810
10プリメラアスール牝68

LAP 12.5-11.5-13.3-13.0-12.7-12.6-12.2-12.2-12.2-11.8-12.3
通過 37.3-50.3-63.0-75.6  上り 73.3-60.7-48.5-36.3  平均 1F:12.39 / 3F:37.17

払い戻し

単勝  4 \1050
複勝  4 \180 / 10 \170 / 6 \110
枠連  4-8 \2510 (9)
馬連  04-10 \2830 (11)
ワイド 04-10 \680 (11)/ 04-06 \300 (3)/ 06-10 \240 (1)
馬単  04-10 \6760 (24)
3連複 04-06-10 \1260 (4/120)
3連単 04-10-06 \16450 (59/720)

レース分析

6ハロン目を両方に含める形でレースラップを見ると後半が2、3秒速くスローペースでの推移だったことがわかる。少頭数にありがちな極端な縦長の展開になることもなく道中は我慢比べの様相を呈した。では各馬の勝因・敗因について見ていこう。

出走馬勝因、敗因、次走への展望

1着 クリンチャー

前2頭を見るように先団に位置し落ち着いてレースを進める事ができた。この落ち着きと重い馬場への適性が勝利へのポイントだったと言える。この日4勝と固め打ちの鞍上の檄に応え直線は先を行くダービー馬を内から差し切ってみせた。通った位置もぎりぎり馬場の悪くなりきっていないところだったように思え、斤量差と鞍上の巧みな立ち回り、すべてがかみ合っての金星だった。勝ちきるには至らなかったが再三見せ場を作ってきたクラシック戦線での頑張りがここで実を結んだ。確かな成長力を頼りに今後も王道戦線で注目の1頭となる。

2着 アルアイン

勝負所で他馬に先を行かれ直線を向いた段階では中団の外目にいた。しかし、そこから堅調な脚を見せゴール寸前で連対を確保。力は見せたが直線も外にヨレ気味だったあたりこの馬場も得意ではなく距離もぎりぎりだった可能性が高い。裏を返せば距離短縮で大阪杯なら本領発揮というところか。前哨戦としては及第点以上の走り。

3着 レイデオロ

中団からレースを進めたが直線入り口ではもう先頭を伺う位置にいた。しかしこれは余裕の進出と言うよりは我慢しきれなかった部分が大きく、現に直線で本来の爆発力をは鳴りを潜めた。休み明けで関西圏のレースと酌量の余地はあるが、神戸新聞杯では盤石の走りを見せていたわけで物足りなさは残る。ルメールが完全に手の内に入れていた感はあり乗り替わりもマイナスだったと言える。王者としてはらしくない始動戦であった。

4着 モズカッチャン

中団やや後方からの競馬。勝負所から外を狙う動きを見せたが、ごちゃつきを察知したデムーロが進路を内に切り替えた。そしてクロコスミアの内にまで潜り込み一旦は抜け出すがゴール前で力尽きた。負け方としてはやや秋華賞に似た感じがあり、抜け出すと少しふわっとするところがあるのだろう。苦しいレース運びになったが地力は見せており少なくとも牝馬戦線なら主役。

5着 ケントオー

後方から大外に進路をとり直線あわやのシーンを見せた。アルアインにやや寄られたのが悔やまれるが、距離延長と淀でダンスインザダークの血が騒ぎ大健闘の入着。今なら中距離以上のほうが良さそうだ。

6着 ディアドラ

中団の内から直線は中を突き前を追ったが伸びきれず。元来叩かれて良化するタイプで休み明けは割引だったが、前走に続いてあまり見せ場のない走りでリズムが狂っている雰囲気もある。馬場も向いていたはずで、一度本来の走りを取り戻すまでは静観が賢明か。

8着 クロコスミア

スローに落としての溜め逃げで一見おあつらえ向きの展開にも見えたが、この馬自身力んでいたのでもっと思い切って行ったほうが良かっただろう。後続に脚を使わせるレース展開なら大仕事が可能だが、現状では牡馬一級線相手では見劣る。

まとめ

勝ったクリンチャーは関西圏ではこれで4戦3勝。負けたのも菊花賞の2着だけでほぼパーフェクトな戦績だ。大阪杯、春の天皇賞、宝塚記念とこの先に待つ数多のチャンスに期待は高まる。もちろんG1馬たちの巻き返しにも注目が必要だろう、寒空の下行われた伝統のG2は今年も実に濃密だった。

文=櫻井秀幸


オウケンムーンの勝因、グレイルの敗因は?共同通信杯2018の回顧

© 2017 Ricky All Rights Reserved.

三連勝でクラシック戦線に名乗り。

2月11日に東京競馬場で行われた共同通信杯(G3/芝1800)はオウケンムーンの優勝に終わった。レースを分析していきながらオウケンムーンがレースを制したポイントやグレイルなど他馬の敗因を探っていこう。


結果・着順

2018年 2月11日(祝) 1回東京5日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第52回共同通信杯
3歳・オープン・G3(別定) (国際)(特指) 芝 1800m 12頭立

馬名S性齢
オウケンムーン牡36
サトノソルタス牡33
エイムアンドエンド牡310
ゴーフォザサミット牡34
カフジバンガード牡37
ブラゾンダムール牡38
グレイル牡31
コスモイグナーツ牡39
アメリカンワールド牡35
10ステイフーリッシュ牡32
11トッカータ牡312
12リュウノユキナ牡311

LAP 12.9-11.1-11.7-12.3-12.2-12.4-11.7-11.5-11.6
通過 35.7-48.0-60.2-72.6  上り 71.7-59.4-47.2-34.8  平均 1F:11.93 / 3F:35.80

払い戻し

単勝  6 \1360
複勝  6 \390 / 1 \270 / 4 \1720
枠連  1-5 \4010 (12)
馬連  01-06 \5080 (17)
ワイド 01-06 \1570 (17)/ 04-06 \8350 (41)/ 01-04 \5490 (32)
馬単  06-01 \13620 (37)
3連複 01-04-06 \77670 (102/220)
3連単 06-01-04 \566290 (537/1320)

レース分析

レースラップを3分割すると35秒7、36秒9、34秒8で上がり勝負の決着だったと言える。外から追い上げを図った人気馬たちの自慢の末脚が不発だったように位置を取っていないと勝ち負けに加わるのは難しいレースだった。では各馬の勝因・敗因について見ていこう。

出走馬勝因、敗因、次走への展望

1着 オウケンムーン

飛ばした前2頭を見ながら3番手からレースを進めた。直線はいつでも抜け出せる位置からしっかり前に迫り、結果的に3着に残ったエイムアンドエンドすら楽に競り落としまさに完勝と言える内容だった。この後は皐月賞への直行が濃厚だが、このローテはイスラボニータ、ディーマジェスティ、ゴールドシップなどが歩んだ新しい皐月賞への王道とも言え、クラシック戦線の主役に躍り出る可能性も十分だ。

2着 サトノソルタス

中団の内目からしぶとく脚を伸ばして勝ち馬に迫った。休み明けの一戦だったが重苦しいところはなく、また上手い立ち回りにはレースセンスも垣間見えた。現状の賞金ではまだクラシック出走には心もとなくここから強行軍となる可能性もあるが、デビュー勝ちからここまで休ませた溜めを生かしてのさらなる成長に期待だ。

3着 エイムアンドエンド

2番手から実に粘りのある走りで馬券内を確保。父エイシンフラッシュに似て府中は鬼の可能性がある。まだまだ敷居が高いと思われたここでの善戦は胸を張れるもので、クラシック出走に果敢に挑戦してくるだろう。ダービーで見たい1頭だ。

4着 ゴーフォザサミット

後方から馬群をさばきながらよく追い込んだがここまで。このレース展開の中ブービーから進めたのは作戦ミスと言えるだろう。それだけに力を見せたこの着順とも言えるが、馬券外という結果には無念さが大いに残る。出負けから手綱を引いてはいけない一戦だった。

5着 カフジバンガード

こちらもゲートが悪く後方から中を割って前に迫ったがここまで。ゴーフォザサミット同様この展開では厳しかった。堅実な馬ではあり馬場悪化などもうひと押しできるプラスの要因があれば重賞でも勝ち負けがありそう。

7着 グレイル

中団から外を回って直線追い上げを狙ったが弾けず。後のG1馬タイムフライヤーを差し切った前走は何だったかと思うほどの大凡走。1キロ重かった斤量を言い訳に出来るような惜敗では全くなく、鞍上がレース後語ったように敗因を探すことすら難しい。左回りか?輸送か?ムラ馬なのか?どれも当てはまりそうだが、そこまで有力馬が集まったわけでもなかったここでの惨敗が暗い影を落とすことだけは確かだ。しいて言えば前走のように最後ラップが落ちたところの加速力で勝負出来る形がベストか。

9着 アメリカンワールド

中団外の絶好位にも見えるポジションで直線を向いたがこの馬も伸びず。トッカータにやや寄られる場面はあったがそれにしても脚を使えず。自己条件から出直しだろう。

10着 ステイフーリッシュ

グレイルをマークする形で直線大外に回ったが外に張るばかりでさっぱりだった。マイナス体重が示すように再度の遠征が応えた可能性が高い。マークする馬を間違えたあたりは鞍上の府中での経験の浅さも見受けられた。G1でも馬券になった馬だが、馬体の立て直しも必要となりこれでクラシック出走は赤に近い黄色信号だ。

まとめ

連勝で臨んだクラシックトライアルで穴馬評価に留まりながらも快勝、堅実な先行策に鞍上は北村宏司。

多くの競馬ファンに愛されるだけにとどまらず、オーナーの熱唱と共に社会現象にまでなり昨年暮れに引退したあの大スターホースを思い出す。一見地味に見える血統表までシンクロしているようだ。新しいまつり囃子がクラシックシーズン到来を告げた。

文=櫻井秀幸


リスグラシューの勝因、グレーターロンドンの敗因は?東京新聞杯2018の回顧

(C)Yushi Machida

府中のマイルなら負けられない。

2月4日に東京競馬場で行われた東京新聞杯(G3/芝1600)はリスグラシューの優勝に終わった。レースを分析していきながらリスグラシューがレースを制したポイントやグレーターロンドン、ダイワキャグニーなど他馬の敗因を探っていこう。


結果・着順

2018年 2月 4日(日) 1回東京4日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第68回東京新聞杯
4歳以上・オープン・G3(別定) (国際)[指定] 芝 1600m 16頭立

馬名S性齢
リスグラシュー牝43
サトノアレス牡45
ダイワキャグニー牡42
デンコウアンジュ牝59
ディバインコード牡411
ハクサンルドルフ牡58
ベルキャニオン牡713
クルーガー牡64
グレーターロンドン牡61
10ストーミーシー牡512
11ダノンプラチナ牡67
12アドマイヤリード牝56
13トウショウピスト牡614
14カデナ牡410
15ガリバルディ牡715
16マイネルアウラート牡716

LAP 12.4-11.4-11.6-12.2-12.4-11.1-11.0-12.0
通過 35.4-47.6-60.0-71.1  上り 70.3-58.7-46.5-34.1  平均 1F:11.76 / 3F:35.29

払い戻し

単勝  8 \550
複勝  8 \210 / 3 \280 / 15 \170
枠連  2-4 \1230 (8)
馬連  03-08 \2450 (9)
ワイド 03-08 \980 (8)/ 08-15 \610 (3)/ 03-15 \760 (6)
馬単  08-03 \4430 (16)
3連複 03-08-15 \4630 (10/560)
3連単 08-03-15 \27390 (69/3360)

レース分析

レースのラップを見ると後半が1、1秒速く比較的上がり勝負だったと言える。ロスなく走ったサトノアレスがラスト3ハロンを33秒3で上がっても届かなったようにある程度の位置を取ることが求められるレース展開だった。では各馬の勝因・敗因について見ていこう。

出走馬勝因、敗因、次走への展望

1着 リスグラシュー

中団からレースを進め直線も間を割るような進路取りとなった。ディープスカイの安田記念を思わせるように、前がスカっと開ききってしまい早めに抜け出す形になったが最後までしっかり脚を伸ばし見事に混合戦でも突き抜けて見せた。やはりハーツクライの仔は府中ではすさまじくキレる。ここを勝負どころと見て腹をくくり早めの抜け出しを決断した鞍上の手腕も光った。ヴィクトリアマイル、安田記念と春はこの舞台に大きな目標が続く。骨っぽいメンバーが揃ったここでの快勝は価値が高く、絶対的な王者不在のこの路線で主役に躍り出る可能性も十分だ。

2着 サトノアレス

後方からレースを進めたが直線はこちらも腹をくくって内から最内に潜り込んだ。この日好調鞍上柴山の巧みなエスコートも光り連対を確保。やはりマイルがベストだろう。苦しんでいた2歳王者が徐々に復活の兆しを見せている。

3着 ダイワキャグニー

好位の外を進みそのまま直線も外目から長く脚を使っているが結果的には伸び負けた格好。得意の府中でしっかり力を見せたが枠に泣いた部分が大きい。開幕週の外枠から差し切るだけの力強さはまだなかったが、条件がそろって府中なら大仕事が出来る地力を秘めている。

4着 デンコウアンジュ

後方から中を割ってよく伸びたがここまで。ここ2走厳しいレースでもしっかり最後は脚を見せている。流石に大外からの差し切りまではなかったかもしれないが、メジャーエンブレムを差し切った事もあるように、のびのび走った時の爆発力はすさまじい馬なのでダイワキャグニーと枠が逆なら両馬勝ち負けまであった可能性もあるだろう。

5着 ディバインコード

先団の内からしぶとく粘りこんだ。展開に助けられた部分はあるはNHKマイルカップ以外は全く崩れておらず実に堅実な馬。このレベルなら立ち回りひとつで勝ち負けに持ち込むことも可能な渋い実力馬だ。

8着 クルーガー

中団から進みリスグラシューと並ぶような位置にいたがそこから内に入っていまひとつ伸びず。進路選択が恐る恐るという感じもあり追い出しも他馬を気にしつつだったように思えた。着順ほど負けてはいないし、消化不良気味のレースでもあったので大きく評価を下げるのは危険だろう。また、馬体減りが応えた可能性もある。

9着 グレーターロンドン

この馬もサトノアレスからコンマ2秒しか負けておらず大敗と切り捨てるのは気が引ける。抜群の手ごたえから弾けなかったあたりはやはり溜めてこそなのだろう。ただ天皇賞で逃げるようなレースになって以降どうも歯車が狂っている感は拭えず一度本来の走りを見せるまでは静観する手もある。

まとめ

混沌としているマイル戦線に新たな女王候補が現れた。苦杯をなめ続けたG1戦線では若くしてすでに3回の2着を数える。古馬になって一皮剥けたように思えるリスグラシューはこのまま上昇気流に乗っていけるだろうか。短期間で再度マイル仕様に馬を作り直した敏腕トレーナー矢作の手腕に悲願は託された。

文=櫻井秀幸


サトノフェイバーの勝因、ダノンマジェスティの敗因は?きさらぎ賞2018の回顧

(C)n.hiroto

クラシック戦線に無敗の新星登場!

2月4日に京都競馬場で行われたきさらぎ賞(G3/芝1800)はサトノフェイバーの優勝に終わった。レースを分析していきながらサトノフェイバーがレースを制したポイントやダノンマジェスティなど他馬の敗因を探っていこう。


結果・着順

2018年 2月 4日(日) 2回京都4日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第58回きさらぎ賞
3歳・オープン・G3(別定) (国際)(特指) 芝・外 1800m 10頭立

馬名性齢
サトノフェイバー牡34
グローリーヴェイズ牡32
ラセット牡35
レッドレオン牡37
カツジ牡33
スラッシュメタル牡39
スーサンドン牡310
オーデットエール牡36
ダノンマジェスティ牡31
10ニホンピロタイド牡38

LAP 12.8-11.9-12.1-12.5-12.0-12.1-12.2-11.5-11.7
通過 36.8-49.3-61.3-73.4  上り 72.0-59.5-47.5-35.4  平均 1F:12.09 / 3F:36.27

払い戻し

単勝  3 \690
複勝  3 \190 / 8 \140 / 4 \250
枠連  3-7 \1250 (5)
馬連  03-08 \1440 (6)
ワイド 03-08 \460 (5)/ 03-04 \920 (10)/ 04-08 \570 (8)
馬単  03-08 \3110 (13)
3連複 03-04-08 \3750 (12/120)
3連単 03-08-04 \23040 (75/720)

レース分析

レースのラップを三分割すると36秒8、36秒6、35秒4となっており、淡々と流れたレースだったことがよくわかる。現に最終コーナーで前にいた5頭がそのまま掲示板を独占している。機動力がないと勝負にならないレースだったと言えるだろう。では各馬の勝因・敗因について見ていこう。

出走馬勝因、敗因、次走への展望

1着 サトノフェイバー

スッとハナへ行きそのまま逃げる形に。デビュー戦同様直線も粘り強い走りを見せそのまま逃げ切った。前述の通り展開に恵まれた部分は大きく圧倒的な強さを見せたとは言い難い。ただ嵌れば大きいレースでも勝ち負けに持ち込めるのが形を持っている馬の強み。幸い牡馬クラシック戦線に現状そこまで強い逃げ馬は見当たらず今後のレースぶりにも注目が必要だ。

2着 グローリーヴェイズ

スタートで遅れブービーからのレースとなったが、早々と進出しいつのまにか番手まで押し上げていた。似たような組み立ては先月もパフォーマプロミスやダンビュライトで見せたデムーロが得意とする形で最近よく見るし、結果も出ている。最後も良く詰めたがわずかに届かず。前走も惜敗でやや勝ち味に遅いところはある。ひとまず賞金加算には成功したし、実力も十分に見せたが着差が着差だけにゴール前の勢い差も考えれば悔しい2着と言えるだろう。

3着 ラセット

4番手あたりを進んでいたが徐々に位置を下げ中団からの競馬に。直線で脚を伸ばし馬券内に食い込んだが勝ち負けに持ち込めるシーンまでには至らず。重賞クラスで勝ち負けするにはさらにパワーアップが必要だろう。

4着 レッドレオン

先団から直線は内に持ち込む岩田らしいレースぶり。最後は止まってしまったが浅いキャリアを考えれば善戦したと言える。ディープ産駒にしてはスパっとキレる脚は無いので、もう少し前が流れるようなレース展開でこそ力を発揮できそうだ。

5着 カツジ

中団から押し上げて3番手で直線を向いたが、前を追うことは出来ず逆に2頭に交わされて掲示板まで。負け方を見るにプラス体重も良い材料ではなかったように思える。距離もマイルのほうが良いか。

8着 ダノンマジェスティ

まくるというよりはかかり気味に押し上げ、前を圏内に捉えていたがコーナーで外に逸走気味でそこで終戦。スラッシュメタルにも迷惑をかける形となった。外に張る癖はデビュー戦でも見せていたがはるかに悪化していた。現状少なくとも右回りでは評価を下げざるを得ない。

まとめ

テイエムジンソクに続き苦労人がまた有力馬を手に入れた。圧倒的ではなくとも確かな勝利をもたらす仕事人には際どい逃げ切り勝ちがよく似合う。ディープの庭をあざ笑うかのような華麗なる逃走劇の先に父が届かなかったクラシックの頂点が見えただろうか。

文=櫻井秀幸


ノンコノユメの勝因、カフジテイクの敗因は?根岸ステークス2018の回顧

(C)MAZIMICKEY

実力馬が長い眠りから覚めた。

1月28日に東京競馬場で行われた根岸ステークス(G3/ダート1400)はノンコノユメの優勝に終わった。

レースを分析していきながらノンコノユメがレースを制したポイントやサンライズノヴァ、カフジテイクなど他馬の敗因を探っていこう。


結果・着順

2018年 1月28日(日) 1回東京2日 天候 : 晴  馬場状態 : 重
【11R】 第32回根岸S
4歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(指定) ダート 1400m 14頭立

馬名S性齢
ノンコノユメセ66
サンライズノヴァ牡41
カフジテイク牡62
マッチレスヒーロー牡711
ブルドッグボス牡65
キングズガード牡73
モンドクラッセ牡710
ブラゾンドゥリス牡69
ラブバレット牡712
10ノボバカラ牡67
11イーデンホール牡613
12アキトクレッセント牡64
13サイタスリーレッド牡58
ベストウォーリア牡8

LAP 12.3-10.6-11.0-11.8-12.1-11.7-12.0
通過 33.9-45.7-57.8-69.5  上り 69.2-58.6-47.6-35.8  平均 1F:11.64 / 3F:34.93

払い戻し

単勝  14 \1050
複勝  14 \270 / 8 \140 / 6 \160
枠連  5-8 \1520 (6)
馬連  08-14 \2010 (9)
ワイド 08-14 \780 (10)/ 06-14 \840 (12)/ 06-08 \330 (1)
馬単  14-08 \5080 (19)
3連複 06-08-14 \2540 (6/286)
3連単 14-08-06 \20200 (61/1716)

レース分析

レースのラップを見ると、(4ハロン目を前後半両方に加算した場合)前半の4ハロンが後半に比べて約2秒速くなっている。かなりの前傾ラップ、ハイペースのレースだったと言える。

それを象徴するように上位には中団より後ろに構えたメンバーが名を連ねた。脚抜きの良い馬場だったとはいえ上位3頭は上がり34秒台と芝並みの末脚を使っており、決め手の問われるレース展開となった。では、各馬について見ていこう。

出走馬勝因、敗因、次走への展望

1着 ノンコノユメ

道中は後方を追走。直線を向いてから大外に出され最後は粘るサンライズノヴァを退け久々の勝利に美酒に酔った。同じ斤量を背負った昨年の武蔵野ステークスでは最後失速しており、今ではこの距離のほうが良いのだろう。

去勢以降精彩を欠く走りが続いていたが、体重も手術前以上に重くなりようやくようやく本調子を取り戻したか。追える鞍上内田とも手が合っていた。

2着 サンライズノヴァ

道中は中団のやや後ろを追走。直線外から追い上げ残り200で先頭に立ったがそこを勝ち馬に強襲された。一旦は差し返す構えも見せたが最後は惜敗。相手が悪かったとしか言いようがない。

悔いが残るのは直線入り口でマッチレースヒーローの後ろでフラついた事。着差が着差だけにあれがなければ勝っていた可能性も十分だ。微妙な賞金加算になったことも併せて悔しい2着だ。

3着 カフジテイク

出遅れて最後方から。ただこの位置取りはいつものことでむしろこの馬の好走パターンでありさして問題はなかっただろう。

直線も勝ち馬のさらに外から追い込み上位を伺ったがこの馬本来の決め手を考えれば、弾けきったとは言いづらい。力は見せたが展開が向いたことを考えればやや不本意な敗戦だ。

4着 マッチレスヒーロー

ちょうど中団からブルドッグボスを見るような形で進出。上位馬の決め手には屈したが見事に入着。今後もオープンやG3ならチャンスがあっておかしくない。

5着 ブルドッグボス

中団の外々を進み正攻法の競馬で堂々と抜け出したが残り200で捕まって結局掲示板まで。カペラステークスでは脚を余し今回はハイペースを追いかけ力尽き、と不完全燃焼の中央挑戦が続く。決して力負けではない。

6着 キングズガード

後方を進んだが直線は内に入った。しかしジリジリとしか脚を使えずここまで。

この戦法で昨年はプロキオンステークスを制したこともあり、頭ごなしに戦術を否定したくはないがこの日の前崩れ外伸びのレースなら腹を括って大外から決め手比べをしたほうがチャンスはあっただろう。

12着 アキトクレッセント

先団の内目を進んだが直線は脚を使えず。ハイペースに巻き込まれた影響もあってか、キングズガードに交わされた瞬間戦意喪失だった。まだこのクラスでは厳しい部分が大きいが展開不向きだったことも確か。見直しは可能だ。

まとめ

鋭い末脚を武器に3才の頃から第一線で活躍してきたノンコノユメが実に26か月ぶりに勝利を収めた。愛らしい名前と見るものをハラハラさせるレースぶりで人気を博したこの馬が、こんなにも長い間勝利から見放されると予想出来た競馬ファンは少ないだろう。


多くのファンが待ちわびたこの復活劇は刹那的な最後の煌めきなのか、あるいは大復活の序章なのか?3週間後再度府中のダートコースにその答えが待っている。

文=櫻井秀幸


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