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ビッグアーサーが水無月S勝ちで5戦5勝!サクラバクシンオー産駒最後の大物か

(C)T.T

6月20日に阪神競馬場で行われた水無月ステークスで注目の快速馬がデビュー5連勝を飾った。

13頭立ての7番枠からスタートしたビッグアーサーは道中5、6番手につけると、最後の直線で追いすがるフォーエバーモアの追撃を振り切り、1着で入線。楽しみな4歳馬が、またしても勝ち星を積み重ねた。

ビッグアーサーの血統はどのようなものだろうか?徹底分析を行っていこう。

ビッグアーサーは父サクラバクシンオー、母シヤボナ、その父キングマンボという血統。

サクラバクシンオーは2011年4月30日に心不全のためにこの世を去った。ビッグアーサーは残された数少ない産駒の1頭というわけだ。

母のシヤボナや母母のレリッシュは競走馬としての実績はないが、母母母のリーロイはアメリカとフランスで4勝を挙げている。この4勝の中にはGIサンタアナHなどが含まれている。

もっとも、近親に活躍馬はあまりいない。兄のブロードスターは芝の中距離で走っているが、準オープンで頭打ちといったところだ。母系のスケール感としてはやや物足りない。よって血統的には大成の可能性に言及しにくい。

ただし、戦績を見ると見どころがある。

例えば1000万条件の岡崎特別の走破タイムは、同日に行われていたGI高松宮記念と0.1秒しか変わらなかった。この日は雨が降っていて馬場状態が刻一刻と変わっていたため一概に比較できないが、その後の戦績を見ると納得のパフォーマンスだったといえる。

降級に伴い準オープンを連勝、しかも少しの不利が致命傷となるスプリント戦で5連勝と、抜群の安定感が光る。

水無月ステークスのメンバーレベルはそれほど高くなかったため、次のOP戦や重賞が試金石となりそうだ。

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ティーハーフの血統や将来性は?函館スプリントS1着馬を徹底分析

(C)arima0208

21日に東京競馬場で函館競馬場で行われた、函館スプリントステークは4番人気のティーハーフが最後方から豪快に差し切り重賞初勝利。父のストーミングホームにとっても産駒のJRA重賞初勝利のメモリアル勝利となった。

ティーハーフの血統はどのようなものだろうか?徹底分析を行っていこう。

血統評価は?

ティーハーフは父ストーミングホーム、母ビールジャント、その父グリーンデザートという血統。先述の通り、ストーミングホーム産駒はJRA重賞初勝利となった。

ストーミングホームは英国、米国で活躍し、芝2000㍍のGⅠを3勝した中距離馬で、ジャパンカップにも出走(中山開催だった02年、15着)。しかし種牡馬としては1200mから1800m戦で活躍する産駒を多く輩出している。

ティーハーフは半兄に香港スプリントなど1200mのGⅠで3勝、日本でもセントウルS2着という実績を持つ香港馬ラッキーナイン、全兄に1200〜1400m重賞で2着3回、今年の高松宮記念4着のサドンストームがいる血統。母父のグリーンデザートは、欧州的なパワーに長けたスプリント血統で、日本では父としてメジロダーリング、シンコウフォレストという2頭の重賞勝ち馬を輩出している。そしてその2頭ともに函館スプリントSを勝利しているように、洋芝適性は高い。

ストーミングホーム自身は中距離馬だが、配合としてはミスタープロスペクターの2×3という濃いクロスをはじめ、多くのクロスを持つ血統だ。

ミスタープロスペクターは現役時代に2度レコード勝ちしたことのある馬だが、体質や配合的な軽さから生涯1度も重賞は勝てなかった。スピードはあるものの底力に欠けるために、ミスタープロスペクターの2×3というクロスはスピードが強調されると同時に、軽快さが出すぎる側面もある。軽すぎるが故、例えば前半3F32.2で、1.06.7という高速決着になった13年北九州記念で、1番人気を背負ったサドンストームが10着に敗れたように、テンから飛ばすゴリゴリのスプリント戦には対応できない。

この兄弟がスタートから上り坂の京都の成績が良く、下りスタートの中山で結果が出ないのはそういった要素があると、血統面からは推測できる。今回は京都と同様、前半上り坂で、中盤以降下るというコースレイアウト、そして洋芝の函館だから、条件的にはこの馬に向いていた。ラップタイム的にも、腹をくくり最後方に構えた騎乗が功を奏した形だ。

次走、同じ洋芝の札幌で行われるキーンランドCであればもちろん有力視されていいだろう。しかし、全重賞の中でも最も前半が速くなりやすいレースの1つである北九州記念、またその先のスプリンターズSでは嫌ってみるのも1つの手かもしれない。

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マッサビエルが菊花賞へ名乗り!母母メジロドーベルの血統馬の評価は?

(C) Yusuke Tsutaya

魅力的な血統背景を持つ素質馬がまた1頭、クラシック戦線に名乗りを挙げた。

6月21日に東京競馬場で行われた芦ノ湖特別(1000万下/芝2400m)にハービンジャー産駒のマッサビエル(牡3)が出走し、圧倒的な1番人気に応えて快勝した。

マッサビエルの血統背景や将来性はどんなものなのだろうか? 徹底分析を行っていこう。

血統評価は?

マッサビエルは父ハービンジャー、母メジロルルド、その父サンデーサイレンスという血統。

ハービンジャーは春のクラシックに活躍馬を送り込めなかったが、ここに来てスワーヴジョージが3勝目を、ポトマックリバーが2勝目を挙げている。もともと晩成血統で古馬になってからが勝負と思われていた種牡馬だ。この時期からの産駒の成長力は、他の主要種牡馬に勝るとも劣らないものがあるかもしれない。

母メジロルルドは目立った仔を出せていないが、その母はメジロドーベルという血統背景を持つ。ただし、メジロドーベルも繁殖牝馬としては重賞レベルで活躍する馬を出せていない。そういう意味では上のレベルに上がった時、どの程度活躍できるか、不安が出てくる。

レース評価は?

レースラップ
13.5-12.5-12.9-13.3-12.9-12.9-12.6-11.8-11.6-11.3-11.4-12.0

レースの評価はあまり高くない。前半から12秒台後半から13秒台前半で推移するスローな展開だった。事実上、ラスト5ハロンの競馬だったため、過剰な評価は禁物といえる。

ただし、レースの映像を見ると数字以上の強さが際立ってくる。スローペースで推移していたため逃げたアドマイヤカーリンが2着に粘るなど、各馬の順位が残り3、400m地点から変わらないようなレースだった。

そんな中、マッサビエルはしっかりと抜け出して後続をちぎってゴール板を駆け抜けている。少なくともこのメンバーの中では力が抜けていたわけだ。

まとめ

キャリアを振り返ってみると、ほとんどが「少頭数+スロー+瞬発力勝負」といったレースだったことが分かる。今回も同じような内容だったため、こういうレースなら上のレベルでもやれるかもしれない。

ただし、多頭数の競馬や前半が流れそうなレース質になるときに走れるかどうかは、まだ未知数。評価は据え置きといったところだ。

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大健闘ではなく残念な5着!白毛馬ブチコに期待したからこそ残念がるワケ

(C)Mina Mina

一瞬、夢を見た――。

そんな競馬ファン、ブチコファンは多かったのではないだろうか?

6月21日に東京競馬場で開催されたユニコーンステークス(GIII/ダート1600m)で5着となった。直線半ばまでは重賞初制覇の夢を見られるようなレース運びだっただけに、レース後はブチコを称える声が相次いでいる。

とはいえ、ブチコファンではなく、1人の競馬ファンとして普通にブチコを本命にしていた身からすると、「大健闘」ではなく、「とてももったいない5着」と言いたくなってしまう。

ブチコはただのアイドルホースではない

まずブチコをただのアイドルホースと思っていた方々は認識を改めた方がいい。ブチコはフラットな1頭の競走馬として見ても、普通に強い。「GI級」とは言わないが、3歳限定の重賞で掲示板くらいなら普通に載れるだけの力はある。

例えば2走前(ユニコーンSの前走)を見てほしい。伏竜ステークスで上位に来た馬たちの“その後”が以下だ。

1着 クロスクリーガー 兵庫CS1着
2着 リアファル 兵庫CS2着
3着 アンヴァリッド 未出走
4着 タンジブル 好走歴なし
5着 ノンコノユメ 青竜S1着→ユニコーンS1着
7着 ホワイトフーガ 端午S、関東オークス1着
8着 カナパラビーチ 1000万条件1着

ご覧のとおり、タンジブル以外はその後のレースで大活躍している。ハイレベルなメンバーの集まりだったといっていい。そんな中に入り、ブチコは3着に0.1秒差の6着に入っていた。しかもスタートを失敗してやや後手を踏んだ中で6着に踏ん張ってみせた。

実力があったからこそ、上位と差がない競馬ができたのだ。

もう一度言う、ブチコをただのアイドルホースだと思っていた方は認識を改めた方がいい。

【次のページヘ】ブチコに波が来ていた?その理由とは……

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マイネルバサラがブロードアピール級に見えたカラクリを解き明かす


6月21日に東京競馬場で行われた新馬戦(ダート1400m)でシニスターミニスター産駒のマイネルバサラ(牡2)がデビュー勝ちを飾った。

道中、後方から競馬を進めたマイネルバサラは絶望的と思われた位置からぐんぐん加速し、先行馬を捉えきった。豪快な差し脚だったため、「ブロードアピール級」と話題となっている。

●JRA公式レース動画→東京6R

ただし、レースのラップを見てみると、その“カラクリ”が一目瞭然で分かることをお伝えしておきたい。

“ブロードアピール級”のカラクリ

まずはラップを見ていただこう。

12.7-10.9-11.6-12.0-12.4-12.9-14.1

逃げて3着に粘ったクリムゾンバローズは残り200m地点まで先頭だった。よって、ラスト1ハロンまでは「レースラップ=クリムゾンバローズのラップ」ということになる。数字の推移を見ると、前半から速い脚を使っていたことが分かる。そして4ハロン目からどんどん減速し、ラスト2ハロン目にはほぼ13秒台まで落ちた。

そこから1ハロンはほぼノーフォロワー(2着)のものであるが、バテた逃げ馬を差した馬のラップがなんと14秒台だった。つまり、先行勢はバテバテだったのだ。

だからこそ、マイネルバサラが伸ばした末脚が届いたといえる。

事実、マイネルバサラはこれだけ豪快に差したように見えて上がり1位ではない。上がり1位は37.1秒を使ったナンヨーファミユ(5着)。マイネルバサラの上がり3ハロンが37.9秒だから、0.8秒も速い末脚を使ったことになる。

“ブロードアピール級”に見えた脚より0.8秒も速いなら、その馬が勝ち馬になっているはず。しかし、現実には5着に甘んじている。

つまり、このブロードアピール級の末脚は「先行勢の失速が招いた目の錯覚」のようなものだったのである。

血統評価は?

マイネルバサラは父シニスターミニスター、母サザンレイスター、その父サザンヘイローという血統をしている。

シニスターミニスターはインカンテーションやダブルスターといったダートの重賞ウィナーを輩出している。ただし、母は中央未出走、母母のレディプロフィールも中央で未勝利と、母系にスケール感は感じられない。

競走内容と血統を見ると、過度な期待を寄せるのは酷というものだ。次走、仮に人気になるようなら「嫌って妙味あり」ということができそうだ。

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