カテゴリー:予想・考察・回顧

宝塚記念2017、勝者と敗者の“分岐点”は?サトノクラウンが圧勝したワケ

(C)Arappa

6月25日、阪神競馬場で春競馬の“総決算”宝塚記念(GI/芝内回り2200m)が行われ、サトノクラウン(牡5)が優勝した。圧倒的一番人気に支持されたキタサンブラックは、まさかの9着に敗れた。

勝者、敗者をわけた“分岐点”はどこにあったのだろうか? 振り返っていくことにしよう。

結果・着順

2017年 6月25日(日) 3回阪神8日 天候 : 曇  馬場状態 : 稍重
【11R】 第58回宝塚記念
3歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定) 芝・内 2200m 11頭立

馬名S 性齢
11 サトノクラウン 牡5 3
2 ゴールドアクター 牡6 5
8 ミッキークイーン 牝5 4
6 シャケトラ 牡4 2
7 レインボーライン 牡4 7
1 ミッキーロケット 牡4 8
3 スピリッツミノル 牡5 9
5 シュヴァルグラン 牡5 6
10 キタサンブラック 牡5 1
10 4 クラリティシチー 牡6 11
11 9 ヒットザターゲット 牡9 10

LAP 12.5-11.1-11.6-13.1-12.3-11.7-11.6-11.8-11.7-11.8-12.2
通過 35.2-48.3-60.6-72.3  上り 70.8-59.1-47.5-35.7  平均 1F:11.95 / 3F:35.84

払い戻し

単勝  11 \900
複勝  11 \480 / 2 \550 / 8 \450
枠連  2-8 \710 (5)
馬連  02-11 \5250 (17)
ワイド 02-11 \1500 (18)/ 08-11 \1170 (13)/ 02-08 \1060 (12)
馬単  11-02 \10330 (30)
3連複 02-08-11 \10670 (29/165)
3連単 11-02-08 \70420 (160/990)

レース分析

まずはレースラップを見てみよう。

12.5-11.1-11.6-13.1-12.3-11.7-11.6-11.8-11.7-11.8-12.2

ポイントは2つ。

・4、5ハロン目に極端に緩んだこと
・以降はずっと11秒台を刻んだこと

予想に反してシュヴァルグランが逃げることになったが、スタートから2、3ハロン目はそこそこ流れた。しかし、4、5ハロン目で極端に緩んだことで、ここでかかるか、脚を溜められるかが一つの分岐点となった。

例えばキタサンブラックはこの区間でリラックスして走ることができなかった結果、直線では後退する一方になってしまった。

しかも6ハロン目からは11秒台と、休む期間がなくなってしまった。「息を入れられるときに入れられた馬」、要するに後ろで待機していて自分のペースで走ることができた馬が好走するようなレースになったわけだ。

先行勢が全滅したように、前に行った馬にとっては極めて厳しい展開となった。

サトノクラウン、ゴールドアクター、そしてミッキークイーンはいずれも最後の直線まで後方に待機していた。一方、キタサンブラック、シュヴァルグラン、そしてシャケトラの先行勢は馬券圏外に落ちてしまった。

このラップに対応できたかどうかが、一つの大きな“分岐点”となったわけだ。


ラジオNIKKEI賞2017の予想オッズ・出走予定馬と過去の傾向は?

(C)Arappa

2017年7月2日、福島競馬場でラジオNIKKEI賞(GIII/芝1800m)が行われる。

サトノクロニクル、クリアザトラックらが出走するが、どんなレースが展開されるのか? 台頭する可能性を秘めた伏兵とは?

出走馬のおさらいとともに、予想のポイント(過去の傾向、データ、血統、人気、枠順など)を考察していこう。

出走予定馬・登録馬

2017年 7月 2日(日) 2回福島2日目 14頭 [仮想出馬表]
【11R】  第66回ラジオNIKKEI賞
3歳・オープン・G3(ハンデ)(国際)(特指) 芝1800m (A)

馬名 性齢 斤量
ウインガナドル 牡3
エスティーム 牡3
クリアザトラック 牡3
グランドボヌール 牡3
サトノクロニクル 牡3
セダブリランテス 牡3
ニシノアップルパイ 牡3
ハムレット 牡3
バルベーラ 牝3
ビービーガウディ 牡3
マイネルスフェーン 牡3
マイブルーヘブン 牡3
ライジングリーズン 牝3
ロードリベラル 牡3

想定・予想オッズ

人気 馬名 予想オッズ
1 サトノクロニクル 2.5
2 クリアザトラック 3.4
3 ライジングリーズン 6.1
4 マイネルスフェーン 6.9
5 ニシノアップルパイ 16
6 セダブリランテス 17.8
7 ウインガナドル 19
8 ロードリベラル 21.1
9 ビービーガウディ 23.1
10 バルベーラ 72.9
11 マイブルーヘブン 178.2
12 エスティーム 189.7
13 ハムレット 223.4
14 グランドボヌール 250

過去5年好走馬

着順 人気 馬名 性齢
1 ゼーヴィント 牡3
9 ダイワドレッサー 牝3
5 アーバンキッド 牡3
1 アンビシャス 牡3
4 ミュゼゴースト 牡3
12 マルターズアポジー 牡3
5 ウインマーレライ 牡3
1 クラリティシチー 牡3
7 ウインフェニックス 牡3
8 ケイアイチョウサン 牡3
14 カシノピカチュウ 牡3
5 アドマイヤドバイ 牡3
2 ファイナルフォーム 牡3
1 ヤマニンファラオ 牡3
16 オペラダンシング 牡3

データ考察

過去10年のデータを抽出して傾向を探っていく。なお、週中には注目のデータをピックアップし、激走馬を導き出す考察を行っていく。そちらのチェックも見逃さないようにしよう!

人気別集計

人気 着別度数
1番人気 2- 2- 2- 4/ 10
2番人気 3- 1- 1- 5/ 10
3番人気 1- 1- 0- 8/ 10
4番人気 0- 1- 1- 8/ 10
5番人気 2- 0- 2- 6/ 10
6番人気 0- 1- 1- 8/ 10
7番人気 0- 0- 1- 9/ 10
8番人気 2- 0- 0- 8/ 10
9番人気 0- 1- 0- 9/ 10
10番人気 0- 0- 0- 10/ 10
11番人気 0- 0- 0- 10/ 10
12番人気 0- 0- 1- 9/ 10
13番人気 0- 1- 0- 9/ 10
14番人気 0- 2- 0- 7/ 9
15番人気 0- 0- 0- 9/ 9
16番人気 0- 0- 1- 8/ 9
人気 勝率 複勝率 単回値 複回値
1番人気 20.0% 60.0% 68 96
2番人気 30.0% 50.0% 152 108
3番人気 10.0% 20.0% 73 41
4番人気 0.0% 20.0% 0 48
5番人気 20.0% 40.0% 199 128
6番人気 0.0% 20.0% 0 74
7番人気 0.0% 10.0% 0 31
8番人気 20.0% 20.0% 410 104
9番人気 0.0% 10.0% 0 46
10番人気 0.0% 0.0% 0 0
11番人気 0.0% 0.0% 0 0
12番人気 0.0% 10.0% 0 68
13番人気 0.0% 10.0% 0 88
14番人気 0.0% 22.2% 0 222
15番人気 0.0% 0.0% 0 0
16番人気 0.0% 11.1% 0 331

斤量別集計

斤量 勝率 複勝率 単回値 複回値
~49kg
49.5~51kg 0.0% 0.0% 0 0
51.5~53kg 3.4% 12.1% 40 100
53.5~55kg 9.7% 27.4% 87 95
55.5~57kg 7.4% 22.2% 47 58
57.5~59kg
59.5~

馬体重別集計

馬体重 勝率 複勝率 単回値 複回値
~399kg
400~419kg 0.0% 0.0% 0 0
420~439kg 18.2% 27.3% 249 111
440~459kg 3.4% 24.1% 25 163
460~479kg 1.9% 16.7% 5 63
480~499kg 12.8% 20.5% 120 71
500~519kg 0.0% 7.1% 0 17
520~539kg 12.5% 25.0% 70 112
540~ 0.0% 0.0% 0 0

枠番別集計

枠番 勝率 複勝率 単回値 複回値
1枠 5.3% 5.3% 21 8
2枠 10.5% 47.4% 110 147
3枠 5.0% 25.0% 28 229
4枠 0.0% 10.0% 0 64
5枠 5.0% 10.0% 49 22
6枠 10.5% 21.1% 144 71
7枠 10.0% 10.0% 61 23
8枠 5.0% 25.0% 50 108

馬番別集計

馬番 勝率 複勝率 単回値 複回値
1番 10.0% 10.0% 40 17
2番 0.0% 10.0% 0 15
3番 10.0% 40.0% 28 101
4番 10.0% 40.0% 182 165
5番 0.0% 10.0% 0 298
6番 10.0% 40.0% 56 161
7番 0.0% 20.0% 0 124
8番 0.0% 10.0% 0 21
9番 11.1% 11.1% 108 31
10番 10.0% 10.0% 46 19
11番 10.0% 20.0% 228 94
12番 0.0% 10.0% 0 23
13番 10.0% 10.0% 50 22
14番 10.0% 10.0% 73 25
15番 0.0% 33.3% 0 180
16番 11.1% 22.2% 112 61

脚質上り別集計

脚質上り 勝率 複勝率 単回値 複回値
平地・逃げ 0.0% 23.1% 0 109
平地・先行 9.8% 29.3% 98 96
平地・中団 9.8% 21.6% 53 128
平地・後方 2.0% 8.2% 46 28
平地・マクリ 0.0% 0.0% 0 0
3F 1位 25.0% 58.3% 251 141
3F 2位 20.0% 40.0% 174 262
3F 3位 16.7% 33.3% 88 89
3F ~5位 10.0% 35.0% 69 248
3F 6位~ 1.0% 7.9% 18 29

間隔別集計

間隔 勝率 複勝率 単回値 複回値
連闘 0.0% 0.0% 0 0
2週 0.0% 0.0% 0 0
3週 12.1% 21.2% 117 169
4週 12.5% 25.0% 285 100
5~ 9週 5.6% 23.3% 31 76
10~25週 0.0% 0.0% 0 0
半年以上 0.0% 0.0% 0 0
初出走他
不明・他
明け2戦 9.1% 27.3% 45 90
明け3戦 4.8% 9.5% 48 25
明け4戦 0.0% 0.0% 0 0
明け5戦 7.7% 15.4% 30 36
明け6~ 7.1% 28.6% 100 201

前走脚質別集計

前走脚質 勝率 複勝率 単回値 複回値
平地・逃げ 0.0% 23.1% 0 130
平地・先行 4.2% 16.7% 30 59
平地・中団 11.3% 21.0% 112 71
平地・後方 2.9% 17.6% 16 126
平地・マクリ
3F 1位 10.3% 20.7% 42 40
3F 2位 6.7% 6.7% 33 14
3F 3位 6.3% 6.3% 63 23
3F ~5位 8.0% 36.0% 47 192
3F 6位~ 4.2% 18.3% 71 94

前走クラス別集計

前走クラス 勝率 複勝率 単回値 複回値
同クラス 4.9% 23.2% 29 80
昇級戦 8.1% 14.9% 89 90
降級戦
新馬
未勝利
500万下 6.3% 12.5% 31 26
1000万下 11.5% 19.2% 196 210
1600万下
OPEN特別 5.7% 31.4% 19 96
G3 0.0% 0.0% 0 0
G2 15.4% 15.4% 131 40
G1 0.0% 22.2% 0 99

前走距離別集計

前走距離 勝率 複勝率 単回値 複回値
同距離 2.3% 16.3% 10 36
±200以内 6.5% 21.1% 59 98
±400以内 5.9% 20.0% 54 91
±600以内 6.4% 19.1% 57 84
今回延長 4.8% 19.4% 54 123
今回短縮 11.5% 21.2% 99 78

前走レース名別集計

前走レース名 勝率 複勝率 単回値 複回値
プリンシ 14.3% 42.9% 48 160
エーデル1000 13.3% 20.0% 188 124
青葉賞G2 33.3% 33.3% 285 88
500万下* 4.2% 12.5% 19 21
500万下 9.1% 18.2% 50 48
稲村ヶ崎1000 100.0% 100.0% 2280 620
マカオジ500* 100.0% 100.0% 500 220
白百合S 0.0% 25.0% 0 55
NHKマG1 0.0% 45.5% 0 201
優駿牝馬G1 0.0% 33.3% 0 153
江の島特1000 0.0% 33.3% 0 993
葵S 0.0% 100.0% 0 240
東京優駿G1 0.0% 0.0% 0 0
京都新聞G2 0.0% 0.0% 0 0
早苗賞500* 0.0% 0.0% 0 0
ユニコーG3 0.0% 0.0% 0 0
小豆島特1000 0.0% 0.0% 0 0
皐月賞G1 0.0% 0.0% 0 0
桜花賞G1 0.0% 0.0% 0 0
スイート 0.0% 0.0% 0 0
毎日杯G3 0.0% 0.0% 0 0
夏木立賞500* 0.0% 0.0% 0 0
ニュージG2 0.0% 0.0% 0 0
カーネー500* 0.0% 0.0% 0 0
利根川特1000 0.0% 0.0% 0 0
福島市制1000 0.0% 0.0% 0 0
小豆島H1000 0.0% 0.0% 0 0
小金井特1000 0.0% 0.0% 0 0
三田特H1000 0.0% 0.0% 0 0
関東オG2 0.0% 0.0% 0 0
ロベリア500* 0.0% 0.0% 0 0
メルボル500* 0.0% 0.0% 0 0
フューチG1 0.0% 0.0% 0 0
ファルコG3 0.0% 0.0% 0 0
ひめさゆ500* 0.0% 0.0% 0 0
あやめ賞500* 0.0% 0.0% 0 0
アネモネ 0.0% 0.0% 0 0
HTBH1000 0.0% 0.0% 0 0

なぜキタサンブラックと武豊は宝塚記念で惨敗したのか?5つの予兆と敗因とは

(C)Arappa

「競馬に絶対はない」

その格言を痛感させられる結果となった。

6月25日、阪神競馬場で春競馬の“総決算”宝塚記念(GI/芝内回り2200m)が行われ、サトノクラウン(牡5)が優勝した。圧倒的一番人気に支持されたキタサンブラックは、まさかの9着に敗れた。

なぜ現役最強馬は無残に惨敗することになったのか? その理由を検証していこう。

プロフィール〜血統・誕生日・馬主・調教師・生産者〜

ブラックタイド
シュガーハート
母の父 サクラバクシンオー
母の母 オトメゴコロ
性別
馬齢 5 歳
生年月日 2012年3月10日
毛色 鹿毛
馬主 (有)大野商事
調教師 清水久詞(栗東)
生産牧場 ヤナガワ牧場
産地 日高町
馬名意味 冠名+父名の一部

数多くあった不安要素

まず、大前提としてキタサンブラックに不安要素がなかったわけではない。それどころか、5つもの明確な不安要素があった。

・天皇賞春の反動
・過去10年で春古馬王道路線連覇はなし
・グランプリは3回走って勝利ゼロ
・叩き3戦目はパフォーマンスを落とす傾向に
・武豊騎手もグランプリは久しく勝っていない

※詳細→宝塚記念2017の予想データ分析…キタサンブラックと武豊騎手の5つの不安要素とは?

いくら天皇賞春でサトノダイヤモンドを破って現役最強馬の称号を得た馬とはいえ、これだけの不安要素があった中で1.4倍の一番人気になるというのは少々荷が重かったと言えるかもしれない。

想定外の展開の連続

実際のレースでも想定外のことがいくつも起こった。

まず今回はハナを切ることができなかった。ここ数戦も番手からの競馬をしているが、天皇賞春はヤマカツライデンが、大阪杯はマルターズアポジーが大逃げを打ったため、キタサンブラックは実質的な逃げ馬として自分でペースを作ることができていた。

しかし、今回は3番手に控えた。しかもハナを切ったのはシュヴァルグラン。大方の予想を覆す馬、逃げたことがない馬がペースを作ることになり、少々おかしなラップを刻むことになった。

12.5-11.1-11.6-13.1-12.3-11.7-11.6-11.8-11.7-11.8-12.2

2、3ハロン目で加速したが、4、5ハロン目では極端にペースが緩んでいる。キタサンブラックが逃げたときには起こらない現象だ。シュヴァルグラン、そしてシャケトラに並ぶ形で競馬をするしかなかったキタサンブラックは、結果として自分のペースで競馬ができなかったのだ。

さらに向こう正面ではミルコ・デムーロ騎手騎乗のサトノクラウンが外側から上がってきてプレッシャーをかけてきた。ここでまた自分の走りをするのが難しくなってしまった。

象徴的だったのが武豊騎手の手綱だ。いつもはほとんど手綱を緩めた中でレースを進めていくが、この日はガッチリと握られていた。まるでキタサンブラックを必死でなだめるような力の入れようだった。この点からも、いつものキタサンブラックではなかったことがうかがえる。

向かなかった展開

直線に入った段階でほとんど余力が残っていなかったことを見ても分かる通り、非常に消耗の激しいレースとなった。

実際、ペースは速かった。そのことは先ほどのラップと着順別の位置取りを見ると一目瞭然だ。

馬名 通過順位
サトノクラウン 07-06-06-06
ゴールドアクター 06-06-06-09
ミッキークイーン 09-09-09-09
シャケトラ 02-02-02-03
レインボーライン 10-09-10-06
ミッキーロケット 03-04-04-06
スピリッツミノル 07-06-06-05
シュヴァルグラン 01-01-01-01
キタサンブラック 03-03-02-03
クラリティシチー 03-04-04-02
ヒットザターゲット 10-11-11-11

上位3頭は差し、追い込み馬で、先行馬はシャケトラを除いて下位に沈んでいる。シュヴァルグランは天皇賞春で2着になるようなスタミナを誇る馬だが、実力馬であってもこのペースでは持ちこたえられなかったのだ。

リズムの悪い走りをした中で展開も向かなければ、キタサンブラックが沈んだのも無理はない。

数々の不安要素が当たり、実際のレースでも今までのような展開に持ち込めなかった。これらがキタサンブラック惨敗の理由だと考えられる。

秋の復活なるか?次走の選択は……

さて、果たして今後、どのような道を選択するのだろうか?

宝塚記念の結果次第ではフランスの凱旋門賞へ挑戦するプランがあると明言されていた。実際に登録も済ませている。

しかし、ここまでの惨敗を喫すると、話は変わってくるかもしれない。もともと北島三郎オーナーは「息子を知らない土地へ連れていくのはかわいそう」と海外遠征に消極的だった。GIを勝つにつれて前向きな考えに変わってきたと発言していたが、このレースを見て考えを変える可能性がないとは言い切れないだろう。

国内に専念するのか、あるいはこの結果を受けてなお、海外に挑戦するのか。

一つ確かなことは、多くの競馬ファンがキタサンブラックの復活を、今から待ち望んでいるということだ。


宝塚記念2017予想データ考察…シャケトラの強調材料と不安要素とは?

(C)MAZIMICKEY

今週は阪神競馬場で春競馬の総決算・宝塚記念(GI/芝内回り2200m)が行われる。

キタサンブラックに次ぐ人気となる2番手グループの一角にいるのが、マンハッタンカフェ産駒のシャケトラ(牡4)だ。日経賞を制してGI戦線に殴り込みをかけた上がり馬が宝塚記念でどんな走りを見せるのか、注目されている。

もっとも、シャケトラに関して調べていくと、期待と不安が混在した存在であることが分かってくる。今回は期待馬の“光と影”に迫っていこう。

マンハッタンカフェの光と闇

まず注目されるのが、マンハッタンカフェ産駒をどう解釈するか、という点だ。

例えばマンハッタンカフェ産駒は阪神芝内回り2200mで抜群の成績を残している。

種牡馬 着別度数
キングカメハメハ 3- 0- 4-20/27
マンハッタンカフェ 2- 2- 3- 8/15
ディープインパクト 1- 3- 3-28/35
ディープスカイ 1- 0- 0- 0/ 1
ハーツクライ 0- 2- 3-25/30
ブラックタイド 0- 0- 2- 1/ 3
ステイゴールド 0- 0- 1-15/16
種牡馬 勝率 複勝率 単回値 複回値
キングカメハメハ 11.1% 25.9% 200 88
マンハッタンカフェ 13.3% 46.7% 408 203
ディープインパクト 2.9% 20.0% 38 118
ディープスカイ 100.0% 100.0% 1200 530
ハーツクライ 0.0% 16.7% 0 43
ブラックタイド 0.0% 66.7% 0 193
ステイゴールド 0.0% 6.3% 0 23

※対象期間は2014年〜
※3番人気〜単勝100倍未満が対象
※良馬場開催が対象
※長期休み明けなど、明らかなマイナス要素を持つ馬は除外

好走率は50%近く、単復回収値ともに200オーバー。大変優秀な成績だ。また、仮に雨の影響で馬場が悪化したとしても問題ない。マンハッタンカフェ産駒は道悪を得意としているため、パフォーマンスが上がる可能性すら考えられる。

要するに、コースや馬場への適性は高いというわけだ。

だが一方でマンハッタンカフェ産駒は“GIの壁”にぶち当たる傾向にある。

今までのマンハッタンカフェ産駒のGI成績を見てみると……

着別度数
4- 8- 8-117/137
勝率 複勝率 単回値 複回値
2.9% 14.6% 48 83

リーディング上位の常連だったマンハッタンカフェだが、実は中央競馬の芝GIを勝ったのは4頭のみ。勝率は3%を割っている。

コースと馬場は合う。しかし、GIという頂上決戦で勝ち切る底力があるかどうかは未知数……というわけだ。

斤量の不安は解消されず?

他にもマイナス材料はある。例えば、斤量だ。

宝塚記念は斤量が58キロに設定されている。今の時代、めったに背負うことのない斤量のため、58キロに面食らって凡走する馬が後を絶えない。

実際、シャケトラも前走で初の58キロを背負い、3番人気ながら9着に敗れてしまった。

シャケトラのキャリアを振り返ると、最も重い斤量を背負ったのが、なんと新馬戦の56キロ。あとは53〜55キロで、57キロ以上で勝った経験はない。

そんな中、58キロを背負って好走できるかどうかは未知数と言わざるをえないのだ。

本当に実力はGI級か?

さらに踏み込めば、そもそもGIで好走するのに力が足りているのかどうかも定かではなくなってくる。

例えば2走前の日経新春杯を見てみよう。前走1000万を勝ったばかりの格上挑戦だった馬が2着に好走したのは立派にみえる。ただし、斤量は53キロと、かなり優遇されていた。

そして続く日経賞では田辺裕信騎手が120点の騎乗ぶりを披露。もちろん、シャケトラの実力がベースにあったからこそ、勝てたわけだが、仮に田辺騎手以外が騎乗していたら、勝てていたかどうかは疑わしい。

要するに、シャケトラはまだ「GI級の力がある」と、過去のレースで証明できていないわけだ。

果たして、シャケトラはプラス材料に背中を押され、足かせとなるマイナス材料を振り切って宝塚記念を制すことができるのか? その答えは25日、15時45分頃に出る。


宝塚記念2017予想データ考察…レインボーラインが侮れない4つの理由

(C)Ko-Mei

今週は阪神競馬場で春競馬の総決算・宝塚記念(GI/芝内回り2200m)が行われる。

キタサンブラックが圧倒的な一番人気に支持されることが確実で、“春古馬3冠”を達成できるかどうかに注目が集まっている。

もっとも、競馬に絶対はない。キタサンブラックを打ち破る馬が出てくるかもしれない。果たして、どの馬が現役最強馬を破る大役をやってのけるのか?

今回は伏兵候補の1頭、レインボーラインに焦点を当て、この馬の可能性を探っていこう。というのも、レインボーラインは複数の強調材料を持っているのだ。

ステイゴールド産駒の血

まずはステイゴールド産駒、という点が大きい。「宝塚記念といえばステイゴールド」と言い切れるほど、ステイゴールドと宝塚記念の相性はいい。

ドリームジャーニー
ナカヤマフェスタ
オルフェーヴル
ゴールドシップ×2

過去10年でステイゴールド産駒が宝塚記念を制すこと、実に5回。オルフェーヴルやゴールドシップだけでなく、ナカヤマフェスタやドリームジャーニーも春のグランプリを制している。

レインボーラインは宝塚記念で好走してもおかしくない血統的な“裏付け”があるわけだ。

重馬場、道悪でパフォーマンスが向上?

今年の宝塚記念は雨が降り続き、道悪で開催されることが濃厚となっている。

これがレインボーラインの後押しになる可能性がある。

というのも、ステイゴールド産駒は阪神の道悪でパフォーマンスを上げる傾向にあるからだ。

種牡馬 着別度数
キングカメハメハ 3- 0- 1-20/24
ディープインパクト 2- 3- 3-29/37
ステイゴールド 2- 2- 1-10/15
マンハッタンカフェ 2- 1- 2- 9/14
ハーツクライ 1- 0- 0- 9/10
ブラックタイド 0- 0- 2- 0/ 2
ディープスカイ 0- 0- 0- 1/ 1
種牡馬 単回値 複回値
キングカメハメハ 84 36
ディープインパクト 48 74
ステイゴールド 202 158
マンハッタンカフェ 118 94
ハーツクライ 63 28
ブラックタイド 0 1145
ディープスカイ 0 0

※対象期間は2014年〜
※阪神開催、芝1800m〜
※3番人気〜単勝100倍未満が対象
※良馬場開催が対象
※長期休み明けなど、明らかなマイナス要素を持つ馬は除外

ステイゴールド産駒は単勝回収値202、複勝回収値158という圧倒的な成績を残している。

実際、ステイゴールド産駒は宝塚記念でも道悪で輝きを放ったことがある。2010年、当時現役最強馬だったブエナビスタが圧倒的な一番人気に支持される中、ナカヤマフェスタは8番人気の低評価を覆して優勝を果たしたのだった。

レインボーラインは重馬場以上の道悪を経験したことはない。ただし、やや重開催だった札幌記念で香港GIを勝ったネオリアリズムとモーリスに次ぐ3着に食い込んだことがある。なお、この時の4着はGI馬ヌーヴォレコルト、5着は重賞3勝で後に大阪杯3着になるヤマカツエースだった。

レインボーラインが道悪でパフォーマンスを上げる可能性は、十分にあるわけだ。

岩田騎手への乗り替わりはプラス?

今回、鞍上は岩田康誠騎手となるが、これもプラスに働く可能性がある。

ここ2走はミルコ・デムーロ騎手が手綱を取っていたが、出遅れたり、後方から競馬を進めてコーナーで大外を回すなど、チグハグな競馬が続いていた。要するに、あまり手が合わなかったのだ。

岩田騎手は大舞台に強い。特に伏兵に乗ったときは大胆にインをついたり、差し馬を前へ持っていったりと、積極的な競馬を展開する。鞍上が激走へ導いてくれる可能性があるわけだ。

最強世代のクラシック好走馬

そして。そもそも力がやや過小評価されているかもしれない。ここ2走は結果が出ていないが、前述の通りデムーロ騎手と手が合わなかったこと、距離が向いていなかったことなど、明確な凡走の理由があった。

それ以前を見てみると……

・最強世代のクラシック(菊花賞)で好走
・NHKマイルカップでも3着
・ジャパンカップでは3歳馬ながら2着に0.2秒差の6着と健闘

というように、高い資質があることを示している。成長力のあるステイゴールド産駒だけに、古馬になって尻すぼみになった……というケースは考えづらい。

今回は条件が揃っているだけに、

本来の力を発揮すれば、ジャイアントキリングやそれに近い成果をあげられる可能性も、否定はできないだろう。

まとめ

レインボーラインにとって、今回の条件は「願ってもない好舞台」と言っていい。

7番人気前後に落ち着く見込みだが、決して軽視できる馬ではないわけだ。

もしこれだけの好条件が揃っているならば、気に留めてみても損はないのではないだろうか。


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