米3冠馬アメリカンファラオの血統や戦績は?37年ぶりの快挙と新たな歴史の幕開け

立ちはだかる壁

晴れて2冠馬となったアメリカンファラオだったが問題は3冠目、ベルモントステークスである。1978年のアファームド以来、のべ12頭もの2冠馬が3冠目で夢破れていた。まさに鬼門といえるレースだったのだ。

事実、アメリカンファラオの主戦ビクター・エスピノーザも前年に2冠馬カリフォルニアクロームで3冠に挑み4着に敗れている。また調教師のバファート氏も2002年にウォーエンブレムで3冠の夢を打ち砕かれている。中3週ときついローテーションや約500mの距離延長などさまざまな要因があるが、なにか巨大な力が3冠を達成させないようにしているのかと感じるほどに、3冠の壁は厚い。

三冠目:ベルモントステークス

迎える最終戦ベルモントステークスは3冠レースの中で最も歴史の古い1戦であり、テストオブチャンピオンの名に相応しい威厳と風格あるレースである。

アメリカンファラオは1.8倍の1番人気に押され、運命のゲートへと入る。多くの競馬ファンがその快挙を目にするために括目すると同時に、歴史に抗うことはできないのかという疑問の入り混じる中レースを見つめた。

アメリカンファラオは再び逃げの作戦をとった。しかし距離が伸びて約2400mのベルモントステークスで逃げ切るのは容易ではない。向こう正面でダービーを後方のまま不完全燃焼で終えてしまったマテリアリティーがぴったりとアメリカンファラオをマークする。その後ろからはムブタヒージが虎視眈眈と先頭を伺っていて、かなり厳しい展開となりレースは消耗戦の相を呈していく。

だが、これだけのプレッシャーを受けながらもアメリカンファラオは先頭を譲らない。2頭をふりきり直線を向くと一気にスパートを開始する。末脚勝負にかけ、一騎打ちに持ち込もうとするフロステッドも寄せ付けず、むしろ差を広げていく。タイムは2分26秒65。2着のフロステッドにつけた差は5馬身。アメリカンファラオは第12代目のアメリカクラシック3冠馬に輝いた。

決して同馬以外の馬のレベルが低かったわけでもなく、ラッキーな勝利でもない。近10年で最も早いレースタイムと、これまでの戦いがそれを証明している。これまで何頭もの2冠馬が厚く、堅い3冠の壁に跳ね返され、夢破れてきた。そんな37年もの呪縛をアメリカンファラオは自身の圧倒的なスピードと並ならぬ底力であっさりと打ち破ってしまったのだ。まさに新時代の幕開け、新たなヒーローの誕生であった。

決定済みの引退と将来への期待

アメリカンファラオの次走はまだ未定である。しかし今後どんな道を歩もうとも競馬の歴史は間違いなく変わる。すでに引退後はクールモアグループでの種牡馬入りが決まっていて、近い将来、日本でもアメリカンファラオの血をもった競走馬がターフを駆け抜けていることだろう。

どんな形にせよ今は37年ぶりの快挙とアメリカンファラオが見せてくれた絶対の強さに酔いしれたい。

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澤田 健一

澤田 健一

投稿者プロフィール

学生団体『うまカレ』所属。文化性、スポーツ性、ギャンブル性など様々な視点から競馬の魅力を広めるべく多岐にわたり活動中。90年代の競馬熱をもう一度!

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